電気毛布と湯たんぽで暖房代はいくら違う?1時間の目安
画像出典: 写真: Nesnad(CC BY 4.0 / Wikimedia Commons)
電気毛布の電気代は1時間あたり約0.5〜2.0円、電気あんかは約1.24〜2.48円、湯たんぽは電気で沸かす場合に1回あたり約3.6円が目安です(いずれも単価31円/kWhで計算)。6畳用エアコン暖房の標準運転は1時間あたり約15〜20円が目安のため、就寝前の数十分だけエアコンで部屋を温め、寝ている間は布団の中を温めるアイテムに切り替える使い分けが費用を抑えやすくなります。
足先が冷えたまま布団に入ると、なかなか寝つけません。そこでエアコンを朝までつけておくと、暖かさは確保できる代わりに電気代が積み上がります。6畳用エアコンの暖房は、標準的な運転で1時間あたり約15〜20円が目安(電気料金単価31円/kWhで計算、機種や設定温度で幅があります)。寝ている7時間に当てはめると、1晩で100円を超える計算になります。
正直なところ、底冷えの対策で部屋全体を温める必要はありません。眠っているあいだに暖かくしたいのは、布団の中だけです。電気毛布・電気あんか・湯たんぽは、その布団の中だけを温める道具で、1時間あたりの電気代はエアコンと桁がひとつ変わります。
電気毛布と湯たんぽ、暖房代は1時間いくら?
まず金額の桁を揃えておきます。電気料金の単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が公表する「新電力料金目安単価」の1kWhあたり31円を前提にしています(計算の前提単価として広く使われている値です)。
| アイテム | モード/タイプ | 1時間あたりの電気代目安 |
|---|---|---|
| エアコン暖房(6畳) | 標準運転 | 約15〜20円 |
| 電気毛布(敷くタイプ) | 強 | 約1.0円 |
| 電気毛布(敷くタイプ) | 中 | 約0.6円 |
| 電気毛布(掛けるタイプ) | 強 | 約2.0円 |
| 電気毛布(掛けるタイプ) | 中 | 約1.5円 |
| 電気毛布(掛敷兼用) | 強 | 約0.9円 |
| 電気毛布(掛敷兼用) | 中 | 約0.66円 |
| 電気毛布(着るタイプ) | - | 約0.5円 |
| ホットカーペット(2畳) | - | 約7〜10円 |
| 電気あんか | 弱 | 約1.24円 |
| 電気あんか | 標準 | 約1.86円 |
| 電気あんか | 強 | 約2.48円 |
| 湯たんぽ(給湯コスト) | 電気で沸かす場合・1回あたり | 約3.6円(時間あたりではなく1回分) |
各社まとめ記事(電気料金単価31円/kWhでの計算)の公表データをもとに作成
上の表で目を引くのは、エアコンと布団用アイテムの差です。電気毛布は一番高い掛けるタイプの強でも1時間約2.0円で、エアコン暖房の1時間分でおよそ7〜10時間使える計算になります。湯たんぽは本体が電気を使わないので時間あたりの費用が発生せず、お湯を沸かす1回分の約3.6円で朝までもつ使い方になります。
ホットカーペットが1時間約7〜10円と高めなのも、同じ表から読み取れるところです。足元の冷えだけを取りたいなら、床を温めるより布団の中を温めたほうが安く済みます。
就寝前後はどう使い分ける?
やり方は「予熱」と「保温」を分けることです。寝室が冷え切っている日は、布団に入る前の数十分だけエアコンで室温を上げます。この時間は1時間弱なので、エアコンのコストも15〜20円の範囲に収まります。
- 寝る30分前にエアコンをつける寝室のドアを閉めて室温を上げます。同時に電気毛布や電気あんかのスイッチも入れ、布団の中も温めておきます。
- 布団に入る直前にエアコンを切る布団側が温まっていれば、入った瞬間の冷たさはありません。エアコンの長時間稼働をここで止めます。
- 寝ている間は布団の中だけ温める電気毛布は中以下、電気あんかは弱で足元に置きます。湯たんぽならこのタイミングで追加の費用はかかりません。
- 朝の起き抜けだけエアコンを使う起床の少し前にタイマーで運転を入れておくと、着替えのつらさが減ります。ここも短時間で区切ります。
経済産業省は省エネの方法として、暖房の設定温度を19度以下を目安に下げること、不要なつけっぱなしをやめて運転時間を短縮することを挙げています。布団の中を別に温める方法は、この「運転時間を短くする」やり方と相性がいい組み合わせです。
なお2025〜2026年の冬については、経産省は1〜2月も最低5%の予備率を確保できる見通しから、節電要請は行わない方針を示しています(節電要請なしは2年ぶり)。電力が足りないから我慢する、という話ではなく、同じ暖かさをより安く得るための使い分けと考えてください。
一人暮らしと家族世帯、どちらを選ぶ?
選び分けの基準は「温めたい範囲」です。一人暮らしで布団の中だけ温めたいなら、電気あんかや湯たんぽが低コストで足ります。電気あんかの内部ヒーターは60W程度が主流で、モード別では弱40W・標準60W・強80Wが一般的な構成です。弱で8時間使っても約9.9円という計算になります。
共働きや子育て世帯で、リビングや複数人の就寝スペースを温めたいなら、電気毛布が扱いやすい選択です。掛敷兼用タイプは強でも1時間約0.9円、中なら約0.66円で、敷く・掛けるを季節や部屋で切り替えられます。着るタイプは約0.5円と最も安く、寝る前のリビング待機にも使えます。

上の写真のように、電気毛布の温度はコントローラーのスライドで段階的に切り替えます。表の金額差もこの段階に対応しているので、強から中へひとつ下げるだけで時間あたりの電気代は下がります。寝る前は強で布団を温め、入ったら中以下に落とす——この一手間が、そのまま金額に出ます。
電気の実効単価は世帯人数でも変わります。東京電力エリアの2026年8月時点の実効単価は、一人暮らしで約31.2円/kWh、4人以上世帯で約33.3円/kWhでした。単価が上がるほど、長時間運転する機器とそうでない機器の差は開きます。
湯たんぽは本当に「電気代ゼロ」?
湯たんぽ本体は電気を使いません。ただし「使える状態にする」までにお湯を沸かす必要があり、電気ケトルやガスの費用がかかります。電気で沸かす場合、1回の蓄熱あたり約3.6円が目安です。電気毛布を中で7時間使う計算と並べると、金額としてはおおむね近い水準になります。
充電式(電気で温めるタイプ)の湯たんぽは、初期費用が高めな代わりに使用時のランニングコストが安く済みます。お湯を注ぐ従来型は本体を安く買えますが、沸かす燃料費が毎回かかります。使う頻度が高いほど、充電式の初期費用は回収しやすくなります。
本体価格の幅も見ておきましょう。以下は各販売サイト掲載時点(2025年)の価格の目安です。100円ショップでは専用カバー込みで約300円という製品もあります。亜鉛鉄板製(トタン)の本体にポリエステルカバーが付いて約2,000円(税込)という製品例もあり、トタン製は直火で加熱できるタイプが多く、安価さで人気があります。
- プラスチック製は熱湯に対応しているか(対応温度の表示を確認する)
- 直火にかけたいならトタン製など直火対応の表示があるか
- 専用カバーが付属するか、別売りか
プラスチック製は軽くて安いのが利点ですが、熱湯を入れると変形するリスクがある製品もあります。対応温度を事前に確認してから買うのが確実です。
寝相が動きやすい小さな子どもと同じ布団で使う場合、湯たんぽは蹴って位置がずれやすく、低温やけどに注意が必要です。電気毛布・電気あんかも含めて、各製品の取扱説明書にある使用上の注意(就寝時のモード、直接肌に触れさせない、長時間同じ場所に当てない)に従ってください。また部屋全体を暖める機器ではないので、起床後の着替えや在宅での日中の作業など、布団の外で過ごす時間が長い用途はエアコンやほかの暖房の役割です。
今日できることは何から?
買い足す前に、手持ちのもので試せることがあります。すでに電気毛布があるなら、設定を強から中へ下げ、就寝30分前にスイッチを入れて布団を温めておく。これだけでエアコンを朝までつける必要が減るか試せます。
手持ちがない場合も、100円ショップの湯たんぽなら約300円から始められます。まず1晩分だけ試して、エアコンなしで眠れるかを確かめてから買い足せば十分です。合わなければ、電気あんかや掛敷兼用の電気毛布に切り替える判断材料になります。
電気代の効果を確かめたいなら、暖房を使い始めた月の検針票を前年の同じ月と並べてみてください。使い方を変えた分が数字に出ているかどうかで、続けるかを決められます。
寒さの我慢で乗り切る話ではありません。温める範囲を布団の中に絞ると、同じ暖かさがずっと安く手に入る、という使い分けの話です。
よくある質問
電気毛布の電気代は1時間いくらですか?
電気料金単価31円/kWhで計算した場合、敷くタイプは強で約1.0円・中で約0.6円、掛けるタイプは強で約2.0円・中で約1.5円、掛敷兼用は強で約0.9円・中で約0.66円が目安です。着るタイプの電気毛布が最も安く、約0.5円とされています。
湯たんぽは電気代がかからないのですか?
湯たんぽ本体は電気を使いませんが、お湯を沸かす給湯コストがかかるため「電気代ゼロ」とは言えません。電気で沸かす場合、1回の蓄熱あたり約3.6円が目安です。
エアコン暖房と電気毛布では、どれくらい電気代が違いますか?
6畳用エアコンの暖房は標準的な運転で1時間あたり約15〜20円が目安(単価31円/kWh、機種・設定温度により幅あり)で、新しい省エネモデルでは1時間約4.6〜5.3円まで下がるケースもあります。電気毛布は1時間あたり約0.5〜2.0円のため、同じ1時間ではエアコンのほうが大きくかかります。
電気あんかを一晩使うといくらになりますか?
単価31円/kWhでの計算では、弱で1時間約1.24円・8時間約9.9円、標準で1時間約1.86円・8時間約14.9円、強で1時間約2.48円・8時間約19.8円が目安です。
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