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議事録・文字起こし副業の始め方|単価を200円台に上げる方法

2026年9月12日|いろは堂副業編集部
屋内の木製デスクでノートPCを両手でタイピングする1人のアップ

画像出典: Lisa Fotios / Pexels

この記事の要点
議事録作成・文字起こしの副業は、AIで素起こしを作り、人が整文と話者分けを仕上げる二段階が現在の実務型です。素起こしのみの仕事は録音1分あたり50〜100円程度が目安で作業時間もかさみますが、整文込みの案件や専門用語の多い分野へ寄せると単価が上がりやすくなります。必要なのはPCとAI文字起こしツール(月1,000〜2,000円程度)で、初案件はクラウドソーシングのサンプル提出から取れます。
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文字起こしの副業って、ひたすら音声を聞いて打ち込むだけですよね。時給いくらになるんだろう…

音声を聞いて打ち込む作業は、数年前まではこの仕事のほぼ全部でした。音源10分の処理に1時間かかるのはよくあることで、時給換算で500〜1,000円程度に落ち着いてしまう、という指摘もあります。

ただ、いまこの仕事の中身は変わりつつあります。音声を文字にする部分はAIに任せ、人間は「読める議事録に整える」側へ移る。この分け方ができると、同じ1時間で扱える音源の量が変わります。

正直なところ、AIに投げれば終わり、という話ではありません。話者の入れ替わり、社内用語、言い間違いの整理。ここが人の仕事として残り、そこが単価の差になります。始めるのに必要なものと、最初の1案件までの道筋を順に見ていきます。

議事録・文字起こしの副業とは?どんな仕事を任される?

ひとくちに「文字起こし」と言っても、依頼される仕事は段階が分かれています。まず、この区別が単価の話に直結します。

素起こしは、音声をそのまま文字にするもの。「えー」「あのー」も含めて全部書き起こします。ケバ取りは、その言い淀みや相槌を落として読める形にする作業。さらに整文になると、話し言葉を書き言葉へ直し、意味が通る文章にします。

そして議事録は、これらの先にあります。発言を全部並べるのではなく、決まったこと・宿題・担当者を抜き出して、会議に出ていない人が読んでわかる形にまとめる仕事です。

依頼される仕事の4段階
  • 素起こし: 音声を一字一句そのまま文字にする
  • ケバ取り: 「えー」「あのー」などを削る
  • 整文: 話し言葉を読みやすい書き言葉に直す
  • 議事録: 決定事項・課題・担当を抜き出して構成する

報酬が伸びるのは右へ行くほど、というのがこの仕事の基本構造です。素起こしはAIでも相当なところまでできてしまうので、そこだけを売っていると価格競争に巻き込まれます。

いくらもらえる?相場の目安を知っておく

金額の感覚がないと、安すぎる案件を受けてしまいます。公開されている相場情報を整理しておきます。

仕事の種類単価の目安
クラウドソーシングのテープ起こし(素起こし)録音1分あたり50〜100円程度
専門業者への外注(整文・ケバ取り込み)1分あたり200〜300円程度
インタビュー音源の文字起こし+ケバ取り(実案件例)7,000円/件
分量のまとまった案件(実案件例)10,000〜50,000円

crowd-worker.jpおよびfreelance.web-box.co.jpの各メディア集計(いずれも2026年時点記事)をもとに作成

上の表で目を引くのは、素起こしと整文込みで4倍前後の開きがあることです。同じ音源を扱っていても、どこまでを引き受けるかで受け取る額がまるで変わります。

一方で、素起こしの側の事情も見ておく必要があります。音源10分の処理に作業者側で約1時間かかることが多く、時給換算で500〜1,000円程度になりやすいと指摘されています。1分100円でも、10分の音源に1時間かけていたら時給1,000円です。

ここが、AIを使う理由そのものです。文字にする時間を圧縮して、整文と構成に時間を回す。そうすると同じ時間あたりの成果が変わります。

単価の数字については、こう見てください

ここに挙げた相場は、各メディアが独自に集計したもので、公的統計ではありません。クラウドソーシングの単価は募集企業や案件内容で幅が大きく、この範囲を外れる案件もあります。「この額になる」ではなく「この辺りが交渉の出発点」として持っておくのが安全です。

何を用意して、どう納品まで進める?

用意するものと初期費用はどれくらい?

始めるためのハードルは、この仕事に関してはかなり低いほうです。

PCはWordやGoogleドキュメントが動けば十分で、高性能マシンは要りません。加えてAI文字起こしツールを1つ。有料プランを使っても月1,000〜2,000円程度のコストで運用できる、と紹介されています。つまり最初の1案件で初期費用が回収できる水準です。

AI議事録・文字起こしツールは選択肢が増えています。2026年時点で公開されている料金情報を並べておきます。

ツール料金(2026年時点)
Notta プレミアム月額1,317円
Notta ビジネス1人あたり月額2,200〜2,700円程度(人数課金)
PLAUD買い切り27,500円(専用ハード+アプリ)
さくらAI議事録月額4,900円

ai-pedia.jpの公表データをもとに作成(2026年4月時点の比較記事)

価格帯だけでなく、買い切りかサブスクか、専用ハードと連携するかどうかで性格が分かれます。副業の出発点としては、月額のサブスクを1つ契約して、案件が途切れたら止められる形にしておくのが現実的です。

Nottaは58言語に対応し、Zoom・Microsoft Teams・Google Meetといった主要なWeb会議ツールと連携して自動で文字起こしと要約ができると案内されています。クライアントから「この会議に入って記録してほしい」と頼まれる形の案件では、この連携が効きます。

ツールの「精度No.1」という話は、いったん保留に

各ツールの誤認識率の優劣について、共通の公的ベンチマークは見つかりません。比較記事ごとに評価が分かれており、多くは各社の自己申告に基づくものです。話者分離・要約の質・対応言語数といった選定軸は記事間で共通していますが、「どれが一番正確か」は自分の扱う音源で試すしかない、と考えたほうが安全です。無料プランで自分の会社の会議音声を1本通してみるのが、いちばん早い判断材料になります。

AI下書きから納品までの手順は?

ここが仕事の中身です。「AIによる一次文字起こし(素起こし)+人手による校正・整文」という二段階にすることで、品質を保ちながら、全て人手で行う場合に比べて費用・工数を30〜50%程度圧縮できるとする実務者の知見があります。この型に沿って進めます。

  1. 音源と周辺情報を受け取る音声ファイルだけでなく、会議のアジェンダ・参加者名簿・時間配分をもらいます。事前にアジェンダと時間配分を把握しておくと、AI下書きの中から重要ポイントを取捨選択しやすくなり、無駄のない議事録に仕上げやすくなります。ここを省くと、後の判断が全部手探りになります。
  2. AIで一次文字起こしをかけるツールに音源を通して素起こしを作ります。この段階の出力は下書きであって、納品物ではありません。誤認識は前提として受け入れ、次の工程で直します。
  3. 話者を割り当てるAIの話者分離は「話者A・話者B」までしか出ないことが多いので、名簿と照らして実名や役職に置き換えます。発言の取り違えは、議事録でいちばん重い事故です。
  4. 固有名詞・専門用語を修正する社名・製品名・業界用語は誤変換の温床です。受け取った資料から用語リストを自分で作り、上から順に検索して直していきます。案件が続くクライアントなら、このリストがそのまま資産になります。
  5. 音源で突き合わせる全文でなくてよいので、数字が出てくる箇所・決定事項・日付の部分だけは必ず音声を聞き直します。AIが数字を取り違えると、読んだ人の判断が狂います。
  6. 整文して構成する話し言葉を書き言葉に直し、議事録なら決定事項・課題・担当者・期限を項目立てします。会議に出ていない人が読んで意味が取れるかを、最後の基準にします。
  7. 納品してデータを扱い切る指定形式(Word・Googleドキュメント等)で納品し、合意した期間が過ぎたら音源と下書きを削除します。削除したことを一言添えると、それだけで印象が変わります。
🤔
AIが出した文章をそのまま出したら、バレるものなのかな

AIの素起こしをそのまま納品すると、まず話者の取り違えと固有名詞の誤変換で気づかれます。会議の中身を知っている人が読むので、自社の製品名が違う字で書かれていれば一目です。下書きの品質ではなく、直しの品質で評価される仕事だと考えてください。

最初の1案件はどう取る?

準備が整ったら、案件を探す側に回ります。文字起こし・議事録はクラウドソーシングに常時掲載されているジャンルなので、入口としては見つけやすいほうです。

ここで効くのが、サンプルです。発注側が受注者を選ぶとき、契約前にサンプル納品を求めて、次の3点を確認するのが一般的な品質チェック観点とされています。

発注側が見る3点
  • 専門用語の正確さ
  • 話者分け(誰の発言か)の正確さ
  • 読みやすさ(整文のレベル)

この3点は、そのまま自分が磨くべきスキルの一覧でもあります。逆に言えば、応募の段階でこの3点を満たしたサンプルを1本持っていれば、実績ゼロでも比較の土俵に乗れます。

  1. 練習用の音源でサンプルを1本作る自分が話した音声、公開されている記者会見、許可を得た社内の会議など、扱っていい音源を使います。10〜15分程度の音源を、素起こし・整文・議事録の3形態で仕上げると、どのレベルの依頼にも見せられます。
  2. 提案文に「何をどう作るか」を書く使うツール名、二段階フローで仕上げること、納期、対応できる形式を具体的に書きます。「丁寧に対応します」だけの提案文とは、読んだ印象がまったく違います。
  3. 最初は分量の小さい案件から受ける1時間以内の音源1本、といった規模から入ります。自分が1本あたり何時間かかるのかを測るのが、この段階の本当の目的です。
  4. 実績を数字で記録する「◯分の音源を◯時間で納品」「継続◯件」を残します。次の提案文でそのまま使えます。
  5. 2件目以降で単価を見直す所要時間が把握できたら、整文込み・議事録形式での見積りに切り替えていきます。

時間を測る工程を入れておくのは、単価交渉の材料になるからです。「1分あたり◯円だと時給◯円になる」と自分で言える状態は、安値の案件を断る根拠になります。

会社員が始めるとき、制度面で確認することは?

手を動かす前に、2つだけ済ませておくと後が楽です。

勤務先の就業規則。副業が許可制か届出制か禁止かを、規則の条文で確認します。文字起こしの仕事は、同業他社の会議を扱うと競業避止に触れる可能性があるので、扱う分野の線引きは自分で決めておいたほうがいいです。勤務先の会議を個人で請け負うのも、通常は避ける対象です。

確定申告のライン。給与所得のある会社員は、副業の所得(売上から経費を引いた額)が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。この仕事の経費は、AIツールの月額料金、通信費、PC関連費などです。領収書と月々の売上は、1件目から記録を始めてください。後からまとめて思い出す作業は、想像よりつらいです。

なお、所得20万円以下でも住民税の申告は別途必要になる場合があります。月1,000〜2,000円程度のツール代であっても、経費として計上できるものなので記録しておく価値があります。

この副業が向いていないケース

まとまった静かな時間が取れない人には、かなり厳しい仕事です。音声を聞き直す工程が必ず入るので、細切れの隙間時間だけでは進みません。また、納期が会議の翌日など短い案件も多く、平日夜に必ず数時間確保できる前提がないと苦しくなります。長文を読んで整える作業そのものが苦痛な人も、続きません。逆に、文章を整えるのが嫌でない人・本業で会議の記録を書いている人には、入口としてかなり相性のいい仕事です。

単価を上げるには何を伸ばせばいい?

素起こしだけを続けていると、AIを使える人が増えるほど価格は下がります。上へ抜ける道は、大きく2つあります。

専門分野に寄せる

医療・法務・IT分野など、専門用語が多い会議の議事録・文字起こしは、安定した品質を出せる人材が少なく、高単価になりやすい分野として挙げられています。これは会社員にとって有利な話です。本業で毎日その用語を使っている人は、すでにその分野の即戦力です。

医療機器メーカーの営業なら医療系の会議、社内SEならIT部門の打ち合わせ。用語が頭に入っているというだけで、修正工程の速さと正確さが変わります。守秘義務や競業の問題があるので勤務先そのものの案件は避けるべきですが、「その分野の言葉がわかる」という強みは持ち出せます。

情報の扱いを整える

企業が議事録作成・文字起こしを外部委託するとき、NDA(秘密保持契約=聞いた内容を外に出さない約束)の締結とデータ削除の運用は必須要件とされ、ISMS(情報セキュリティの管理体制に関する認証)の取得有無が発注先選定の基準になっています。

個人でISMSを取るのは現実的ではありませんが、NDAへの対応とデータの取り扱いルールを自分の言葉で示せることは、信頼獲得と高単価案件の前提条件になります。

プロフィールに書いておくとよいこと
  • NDAの締結に応じられること
  • 音源と下書きの保管場所と、削除するタイミング
  • 作業に使うツール名(クライアント側の社内規定の確認材料になります)
  • PCの共有有無・作業環境(自宅の個人PCのみ等)

会議の中身は、社外に出ていない情報そのものです。そこを預ける相手を選ぶとき、発注側が見ているのは腕だけではありません。

まずどこから手を付ける?

やることを1つに絞るなら、AI文字起こしツールの無料プランで、自分の手元にある音声を1本通してみることです。

誤認識がどこに出るか、話者分離がどこまで効くか、自分が直しにどれくらいかかるか。この3つが分かれば、1分いくらの案件を受けていいかの判断ができるようになります。相場表を眺めているより、自分の作業時間を1回測るほうが早いです。

そのうえで、サンプルを1本仕上げて応募する。ここまでが最初の一歩で、ツール代を除けば費用はかかりません。知ってから決めれば十分です。

よくある質問

文字起こしの副業は、AIがあるともう稼げないのでしょうか?

音声を文字にするだけの素起こしは、AIによって価格が下がりやすい領域です。一方で、話者の特定、専門用語の修正、読める文章への整文、決定事項の抽出といった工程は人の仕事として残っています。AIによる一次文字起こしと人手の校正・整文を組み合わせる二段階フローにすると、品質を保ちながら工数を30〜50%程度圧縮できるとする実務者の知見もあり、この型に移れるかどうかが収入の分かれ目になります。

議事録・文字起こしの副業は、単価はどれくらいが目安ですか?

クラウドソーシングでのテープ起こし(素起こし)は録音1分あたり50〜100円程度が目安とされ、整文・ケバ取りを含めて専門業者へ外注する場合は1分あたり200〜300円程度とされています。実案件例では、インタビュー音源の文字起こし+ケバ取りで7,000円/件、分量のまとまったもので10,000〜50,000円の掲載もあります。いずれも各メディアの独自集計(2026年時点)で公的統計ではなく、案件内容によって幅が大きい点に留意してください。

始めるのにいくらかかりますか?

WordやGoogleドキュメントが使える程度のPCがあれば始められ、有料のAI文字起こしツールを使っても月1,000〜2,000円程度で運用できるとされています。ツールの例では、Nottaのプレミアムプランが月額1,317円、さくらAI議事録が月額4,900円、PLAUDが専用ハードとアプリで買い切り27,500円(いずれも2026年時点)です。無料プランから試して、案件が取れてから有料に切り替える進め方も可能です。

会社員が文字起こしの副業をすると、確定申告は必要ですか?

給与所得がある会社員の場合、副業による所得(売上から経費を引いた額)が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。AIツールの月額料金、通信費、PC関連費などは経費として計上できるため、1件目から売上と領収書を記録しておくと申告時の作業が軽くなります。所得が20万円以下の場合でも、住民税の申告が別途必要になるケースがあります。

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