いろは堂副業 ← 戻る

クラウドソーシングの始め方、知らないと損する手数料の仕組み

2026年5月16日|いろは堂副業編集部
Laptop and coffee on a desk

画像出典: パブリックドメイン(Wikimedia Commons)

この記事の要点
クラウドソーシングは登録も案件検索も無料で始められます。応募より先にやるべきことが2つあり、ひとつは本人確認の申請(クラウドワークスは審査に最大5営業日、ランサーズはオンライン本人確認で1〜2営業日)、もうひとつは職歴・得意ジャンル・仕事への姿勢を具体的に書いたプロフィールの作成です。手数料は受け取り額に直接効くため、登録前に計算方法まで把握しておくと単価の判断を間違えません。
😟
副業を始めたいけど、そもそも仕事ってどこにあるんだろう。クラウドソーシングがいいって聞くけど、登録して何をすればいいのか分からない…

クラウドソーシングは「登録してすぐ応募」ではうまくいきません。正確には、応募自体はできます。ただ、本人確認が済んでいないアカウントや、プロフィールが空欄のままのアカウントは、発注者から見ると「この人に任せて大丈夫か判断できない相手」になってしまいます。

発注者側の画面には、応募者の名前・プロフィール・本人確認の有無が並びます。実績ゼロは全員が通る道なので不利にはなりません。不利になるのは、実績ゼロに加えて判断材料がひとつもない状態です。

ここでは、アカウント登録から本人確認、プロフィールの中身、手数料の計算、そして応募して最初の1件を納品し報酬を受け取るところまでを順番に並べます。準備の作業時間はまとめて1〜2時間、本人確認の審査待ちを含めても数営業日で整います。

クラウドソーシングとは?どういう仕組みでお金が入るのか

クラウドソーシングは、仕事を頼みたい人(発注者・クライアント)と、仕事を受けたい人(受注者・ワーカー)をインターネット上で結びつけるサービスです。人脈も実績もない状態から仕事を探せることが、未経験者にとって最大の利点になります。

お金の流れは、直接契約とは少し違います。契約が決まると、発注者はまず仮払いとしてサービス側に報酬を預けます。作業を納品して検収が通ると、預けられていたお金からサービスの手数料が引かれ、残りが自分の口座へ振り込まれる、という順序です。

この仮払いの仕組みがあるおかげで、「納品したのに支払われない」という事故が起きにくくなっています。未経験のうちに相手を選ぶ目がまだ育っていない段階では、この安全装置は素直にありがたいものです。

🤔
登録にお金はかかるの?

登録は無料です。クラウドワークスは登録・仕事の検索・契約条件の相談まですべて無料と案内しています。ランサーズも登録・依頼・見積もりは無料です。費用が発生するのは報酬が確定したときの手数料と振込手数料だけなので、始める段階での金銭的なリスクはありません

どのサービスに登録する?まずは大手2つ

サービスは数多くありますが、未経験者が最初に登録するのはクラウドワークスとランサーズの2つで十分です。クラウドワークスは国内最大級で案件数が多く、ランサーズは上場企業が運営していて信頼性が高いとされ、この2つにまず登録することが一般的に推奨されています。

両方に登録する理由は単純で、案件の掲載はサービスごとに独立しているからです。片方にしか出ていない募集は珍しくないので、探せる母数を最初から2倍にしておくほうが有利です。登録は無料なので、片方に絞るメリットはほとんどありません。

登録前に用意しておくもの
  • パソコンとインターネット環境(高スペックなPCは不要)
  • メールアドレス
  • Googleアカウント(納品のやり取りにGoogleドキュメントを使う案件が多いため)
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • 報酬の受け取り口座

本人確認書類は、あとで説明するとおり手続きの速さが書類の種類によって変わります。運転免許証かマイナンバーカードが手元にあるなら、それを使う前提で準備しておくと早く済みます。

登録から最初の1件までの手順は?

やることを順番に並べると次のとおりです。上から順に片づければ、迷う場面はほとんどありません。

  1. アカウントを作るメールアドレスで登録し、ワーカー(受注者)として利用する設定にします。ここは10分ほどで終わります。
  2. 本人確認をすぐ申請する審査には日数がかかります。プロフィールを書く前に申請だけ先に出しておくと、待ち時間を無駄にしません。
  3. プロフィールを埋める審査を待っている間に作業します。ここが応募の通過率を左右する本体です。
  4. 受け取り口座を登録する報酬の振込先です。振込手数料が銀行によって変わるので後述します。
  5. 手数料を計算して単価の基準を持つ提示額そのままが手取りではありません。応募前に必ず把握しておきます。
  6. 案件を検索して応募する提案文を添えて応募します。1〜5が終わっていれば、同じ実績ゼロでも見え方が変わります。
  7. 契約・納品・報酬受け取り仮払いを確認してから着手し、納品して検収が通れば報酬が確定します。ここまでで1件目の完了です。

本人確認はいつ・どうやる?審査にかかる日数

本人確認は、登録直後に真っ先に申請してください。理由は審査に日数がかかり、その待ち時間は自分では短縮できないからです。サービスと書類の種類によって必要な日数が変わります。

ランサーズ・オンライン本人確認(運転免許証/マイナンバーカード)1〜2営業日
ランサーズ・事務局による書類確認(その他の書類)1〜5営業日
クラウドワークス・本人確認審査最大5営業日

ランサーズおよびクラウドワークスの公表情報をもとに作成

ランサーズで上の1〜2営業日のほうに乗るには、運転免許証またはマイナンバーカードを使います。この場合はマイナポータル等を用いたスマートフォンでのオンライン本人確認が利用でき、健康保険証やパスポートなど他の書類だと事務局による書類確認方式になります。書類の選択だけで完了までの日数が数日変わるので、ここは意識して選ぶ価値があります。土日を挟むとさらに空くため、登録したその日に申請してしまうのが得策です。

プロフィールには何を書けばいい?

登録後にプロフィール(職歴・得意ジャンル・仕事への姿勢など)を具体的に作り込むことが、応募の通過率を上げる重要なステップとされています。裏を返すと、多くの初心者はここが空欄か一行のまま応募しているということです。埋めるだけで差がつきます。

書く内容に迷ったら、発注者が知りたいことから逆算します。発注者が確認したいのは「この人は何ができて、いつ動けて、連絡がつくのか」の3点です。実績は求められていません。実績がないのは応募者の大半が同じだからです。

職歴・経歴

本業の職種と担当業務を、副業で扱う分野に結びつく形で書きます。営業職なら顧客への提案資料を作ってきた経験、事務職なら数字を扱う正確さ、といった具合です。「未経験です」とだけ書くのは、書く材料がないという意味ではなく、書ける材料を探していないだけであることが多いものです。

得意ジャンル

自分が仕事の内容を理解できる分野を挙げます。趣味で10年続けていること、本業で毎日触れている業界、資格を取った領域。発注者からすると、その分野の前提を説明しなくていい相手は単純に手間が減ります。

稼働時間と連絡がつく時間帯

会社員の副業なら「平日は21時以降、土日は日中対応可能」のように具体的に書きます。発注者が一番不安なのは、連絡が取れなくなることです。少ない稼働時間を正直に書いても不利にはなりません。曖昧なほうが避けられます。

仕事への姿勢

納期の守り方、修正依頼への対応、報告の頻度。抽象的な意気込みではなく、「着手前に一度方向性を確認します」「納期の2日前に一次提出します」のように、行動として書けると相手は運用イメージを持てます。

正直に言うと、向いていないケースもあります

クラウドソーシングは、応募しても返事が来ないことが普通にあります。1件応募して結果を待つ、という進め方だと精神的に消耗しやすい場所です。並行して複数応募し、返事が来なかったこと自体は気にしない、という距離感を取れないと続きません。

また、手数料が引かれる構造上、同じ作業をするなら直接契約のほうが手取りは増えます。すでに人脈から仕事が来る状態にある人が、わざわざここから始める必要はありません。あくまで入口がない人にとっての入口です。

手数料はいくら引かれる?受け取り額の計算

提示されている報酬額は、そのまま手取りにはなりません。ここを知らずに応募すると、作業したあとで「思っていた額と違う」という落差を味わうことになります。応募前に計算方法を頭に入れておいてください。2つのサービスは手数料の考え方がまったく違います。

クラウドワークス(ワーカー・段階制)10万円以下の部分20% / 10万円超20万円以下の部分10% / 20万円超の部分5%(タスク形式は一律20%)
ランサーズ(ランサー・2022年10月改定後)一律16.5%(税込)/条件達成で3.3%(税込)に割引

クラウドワークスおよびランサーズの公表情報をもとに作成

上の表にあるクラウドワークスの「タスク形式」とは、発注者とやり取りせずに作業ページ上で完結する小さな仕事のことです。アンケート回答や短文入力などが該当し、応募や打ち合わせを経て契約するプロジェクト形式とは別枠で、金額にかかわらず手数料が一律20%になります。受け取り額の計算式は「(契約金額+消費税)-(システム利用料+消費税)」と示されています。

ランサーズ側の一律16.5%は、2022年10月1日の改定で段階制から切り替わったものです。同じ改定でクライアント側にも契約金額の5.5%(税込)の手数料が新設されています。

実際の金額に当てはめてみます。クラウドワークスでプロジェクト形式の契約金額5,000円の案件を受けた場合、5,000円は10万円以下の範囲なので手数料は20%。差し引き4,000円が計算上の受け取り額の目安です。少額案件ほど手数料の比率が重くのしかかるのが段階制の性質で、単価の低い案件を数多く受けるやり方が割に合いにくいのはこのためです。

逆に言えば、月の報酬が積み上がるほど率は軽くなります。クラウドワークスで月20万円の契約に育った場合、10万円までの部分が20%、次の10万円が10%と分かれて計算されるため、全体としては15%相当。同じ作業量でも、単価が上がるほど手元に残る割合が増えていく構造です。

さらに振込手数料もかかります。クラウドワークスの個人口座への振込手数料は、楽天銀行宛てが税込100円、他行宛てが税込500円です。金額としては小さく見えますが、月の報酬がまだ数千円の時期には無視できない差になります。受け取り口座を選べる立場なら、ここも判断材料になります。

最初の案件はどう選ぶ?単価の目安

案件検索に進む前に、単価の相場観を持っておくと判断が速くなります。Webライティングを例にすると、複数のライティング系メディアの集計では、未経験・初心者向けは文字単価0.5円〜1円程度の案件が中心とされ、案件に慣れてきた初心者は1円〜2円程度が相場帯とされています。

この幅は、そのまま伸びしろでもあります。0.5円で3,000字の記事を書けば1,500円ですが、同じ3,000字を1.5円で書ければ4,500円。作業内容が大きく変わるわけではなく、実績と信頼が積み上がった結果として単価帯が動きます。最初の数件を丁寧に終わらせる意味は、ここにあります。

注意すべき下限もあります。文字単価0.1円未満の案件は要注意(避けるべき)と各メディアが揃って指摘しています。3,000字書いて300円未満という水準で、ここに時間を使っても実績としての価値が積み上がりにくいためです。

なお、これらの数値は各メディアの独自集計であり公的統計ではありません。出典によって幅もあります。断定的な基準ではなく、極端に外れた案件を見分けるための目安として使ってください。

応募から納品まで、実際の流れ

気になる案件が見つかったら応募(提案)します。提案文は長さより中身で、募集要項に書かれた条件へ一つずつ答える形にすると通りやすくなります。ジャンルの経験、対応できる納期、稼働できる時間帯。この3つを具体的な言葉で書けば、テンプレートを貼り付けただけの提案とは明確に差がつきます。

  1. 提案文を送る募集要項の条件に一つずつ答えます。複数の案件へ並行して応募して構いません。
  2. 条件をすり合わせる採用の連絡が来たら、作業範囲・納期・修正回数をメッセージで確認します。曖昧なまま進めるとあとで揉めます。
  3. 仮払いを確認してから着手するここが最重要です。発注者がサービスへ報酬を預けた状態になってから作業を始めます。仮払い前の着手は保証がありません。
  4. 納品する約束した形式で提出します。納期より早く一次提出しておくと、修正のやり取りに余裕が生まれます。
  5. 検収・報酬確定発注者の確認が通ると報酬が確定し、手数料を引いた額が受け取れる状態になります。
  6. 評価を受け取る取引が終わると評価が付きます。これが次の応募で見せられる実績になります。

1件目を終えた時点で、アカウントの状態は応募前とまるで違うものになります。実績1件と評価が付いたプロフィールは、実績ゼロのアカウントより明確に選ばれやすい。いちばん重い壁は最初の1件で、そこを越えると2件目からは急に軽くなります

未経験期は、単価よりもまず実績と経験を積むことが定石として語られています。ただしこれは「安ければ何でも受ける」という意味ではありません。手数料と振込手数料を引いたあとに手元に残る額を計算し、その作業時間を投じて得られる経験に見合うかどうかで判断する、という話です。実績の見せ方を数字で整理する段階に進めば、単価の交渉余地も生まれてきます。

副業として続けるうえで知っておきたいこと

クラウドソーシングでの収入も、当然ながら税金の対象です。会社員の副業なら、給与以外の所得が一定額を超えると確定申告が必要になります。始めた月から報酬額と経費を記録しておくと、あとで慌てずに済みます。月次で経理をまわす習慣を最初から作っておくのが結局いちばん楽です。

また、勤務先の就業規則で副業が制限されていないかは、応募前に確認しておいてください。禁止されているのに始めてしまうと、収入以上のものを失う可能性があります。

働き方の全体像として、フリーランス協会「フリーランス白書2025」(2025年3月31日公表)では、1週間の平均稼働時間が週40時間未満の時短・副業・すきまワーカーが73.9%、週40時間以上のフルタイムワーカーが26.1%という結果が示されています。本業を持ちながら少ない稼働で関わっている層のほうが多数派だということです。

😤
よし、まず登録して本人確認だけ出してくる

本人確認を先に走らせるのは、いちばん効率のいい進め方です。審査待ちは自分では短縮できない時間なので、寝かせておくより先に出してしまうほうが得をします。待っている数営業日のあいだにプロフィールを書けば、審査が通ったその日から応募できる状態になります。

登録も検索も無料で、やめるのも自由です。合わなければ離れればいいという前提で、まず口座を開くくらいの気持ちで登録してみる。応募するかどうかは、案件一覧を実際に眺めてから決めれば十分です。

よくある質問

クラウドソーシングの登録にお金はかかりますか?

登録は無料です。クラウドワークスは登録・仕事の検索・契約条件の相談まで無料と案内しており、ランサーズも登録・依頼・見積もりは無料です。費用が発生するのは報酬が確定したときのシステム手数料と、報酬を口座へ受け取る際の振込手数料のみです。

本人確認にはどれくらい時間がかかりますか?

クラウドワークスの本人確認審査には最大5営業日かかります。ランサーズは運転免許証またはマイナンバーカードを使うスマートフォンでのオンライン本人確認なら1〜2営業日、健康保険証やパスポートなど他の書類による事務局の書類確認なら1〜5営業日です。登録直後に申請しておくと待ち時間を無駄にしません。

クラウドワークスの手数料はいくらですか?

ワーカー側のシステム手数料は段階制で、報酬額のうち10万円以下の部分が20%、10万円超20万円以下の部分が10%、20万円超の部分が5%です。発注者とやり取りせず作業ページ上で完結するタスク形式の案件は一律20%です。受け取り額は「(契約金額+消費税)-(システム利用料+消費税)」で計算されます。別途、個人口座への振込手数料が楽天銀行宛て税込100円、他行宛て税込500円かかります。

実績がなくてもプロフィールに書くことはありますか?

あります。発注者が確認したいのは実績よりも「何ができて、いつ動けて、連絡がつくか」です。本業の職種と担当業務、仕事の内容を理解できる得意ジャンル、稼働できる時間帯、納期や報告に関する具体的な進め方を書けば、実績欄が空でも判断材料のあるアカウントになります。職歴・得意ジャンル・仕事への姿勢を具体的に作り込むことが応募通過率を上げるステップとされています。

※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。