いろは堂くらし ← 戻る

台風の水の備蓄、4人家族3日分と1週間分は何L?

2026年8月18日|いろは堂くらし編集部
屋内で床に座り水のボトルを手に持つ人物の胴体部分

画像出典: Kampus Production / Pexels

この記事の要点
飲料水・調理用の備蓄は1人1日3リットルが目安で、最低3日分、できれば1週間分が推奨されています。4人家族なら3日分で36リットル(2Lペットボトル18本=3箱)、1週間分では84リットルになります。普段から少し多めに買い、古いものから飲んで買い足す「ローリングストック」なら、賞味期限切れで捨てる無駄なく量を保てます。
😟
台風が来るって聞いてスーパーに走ったけど、水が売り切れてた……。そもそも何本買えばよかったの?

台風のニュースが出てから水を買いに行くと、たいてい棚は空です。しかも「とりあえず2本」で足りるのか、逆に買いすぎなのかも、その場ではよく分かりません。

正直なところ、必要量そのものは公的な目安がはっきり決まっています。飲料水・調理用の水は1人1日3リットル。これさえ覚えておけば、あとは家族の人数と日数を掛けるだけで、自分の家に必要な本数が出ます。買う前に計算しておけば、直前に走らなくて済みます。

台風に備える水は1人1日何リットル?

農林水産省は、家庭で備える水の目安を1人1日3リットルとしています。内訳は飲用が1.5〜2リットル、残りが調理に使う分です。首相官邸の防災情報でも同じ3リットルを基準に、飲料水は3日分を基本とし、大規模な災害では1週間分あることが望ましいとしています。

ここで大事なのは、3リットルは「口に入る水」だけの数字だという点です。トイレを流したり手を洗ったりする生活用水は含まれていません。生活用水は民間の防災情報では1人1日10〜20リットル程度が目安とされますが、これはペットボトルで積み上げる量ではなく、後で触れるように水道水を溜めて確保する種類の水です。まずは飲む・料理する分を確実にそろえるところから始めます。

😲
3リットルって、1人でそんなに飲むの?

飲む量だけなら1.5〜2リットルです。残りはご飯を炊く、汁物を作る、粉ミルクを溶かすといった調理の分。停電や断水のときほどカップ麺やレトルトに頼ることになり、そこで水を使います。だから「飲む分+作る分」で3リットルなのです。

家族の人数別、必要な水の量は?

1人1日3リットルで計算すると、家族の人数ごとの必要量はこうなります。

人数3日分1週間分
1人9L(2L×5本)21L(2L×11本)
2人18L(2L×9本)42L(2L×21本)
3人27L(2L×14本)63L(2L×32本)
4人36L(2L×18本=3箱)84L(2L×42本=7箱)

農林水産省の公表データ(1人1日3リットル)をもとに作成

上の表の「箱」は、2リットルのペットボトル6本入り(12リットル)を1箱として数えたものです。4人家族で1週間分となると、2リットル入りの箱が7つ。押し入れの下段や階段下がまるごと埋まる量です。ここで多くの家庭が「置き場所がない」で止まります。

止まってしまうくらいなら、まず3日分だけ確実にそろえるほうが現実的です。4人家族なら3箱。玄関の靴箱の横やベッドの下に収まる量です。3日分が定位置に収まってから、余裕のある場所を見つけて1週間分へ増やしていけば十分間に合います。

費用が気になる場合は、いつも買っているミネラルウォーターの箱の値段に必要な箱数を掛けてみてください。4人家族の3日分なら3箱、1週間分でも7箱ですから、普段の買い物の延長で見積もれる範囲に収まります。

買う前に決めておくこと
  • まず何日分をそろえるか(迷ったら3日分から)
  • 人数×3L×日数で必要リットル数を計算する
  • 2Lと500mLをどう混ぜるか(後述)
  • 箱ごと置ける場所を先に確保する

2リットルと500ミリリットル、どっちを買う?

同じリットル数なら2リットルのほうが割安で、置き場所も取りません。ただし2リットルは一度開けると冷蔵庫がないと保存しづらく、持ち運びにも向きません。

おすすめは分けて持つことです。調理と家での飲用に2リットル、持ち出しと分け合う用に500ミリリットル。大半は2リットルでそろえ、そこに500ミリリットルを何本か足しておく、という配分で使い勝手が良くなります。4人家族の3日分36リットルなら、2リットル×15本に500ミリリットル×12本を添える、といったイメージです。

500ミリリットルは避難所へ持って行く、子どもに1本ずつ渡す、キャップを閉めて残りを持ち歩く、といった場面で効きます。停電中に大きなボトルを開けて飲みきれず捨てる、という無駄も減ります。

ローリングストックはどうやるの?

😮‍💨
前に買った備蓄用の水、気づいたら期限が切れてて全部捨てちゃった……

ローリングストックは、農林水産省が家庭備蓄の方法として推奨しているやり方です。普段の食品や飲料水を少し多めに買い置きし、賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い足す。こうして常に一定量が家にある状態を保ちます。買った水を眠らせたまま期限を迎える、という事態そのものが起きにくくなります。

特別な備蓄用の水を買って封印するのではなく、いつも飲んでいる水の在庫を「少し厚く」しておくだけと考えると分かりやすいです。実際の回し方は次の順番になります。

  1. 置き場所を決める箱を積める場所を1か所決めます。玄関収納、押し入れ下段、キッチンのシンク下など、重い箱を運びやすい場所が向いています。
  2. 必要量を一度に買う人数×3L×日数で出した量を、ネットスーパーや通販の箱買いでまとめて用意します。重いので配送が使える方法が楽です。
  3. 古い箱を手前に置く新しく買った箱は必ず奥、または下ではなく後ろへ。取り出す位置がいつも古いほうになるよう並べます。
  4. 手前から普段どおり飲む備蓄を「非常用」として隔離せず、日常の飲用や調理に手前の箱から使います。
  5. 1箱空いたら1箱買う空になったタイミングで同じ数を補充。これで在庫が減らず、期限切れも出ません。

ポイントは4番です。飲まずに置いておくから期限切れになります。使いながら足す形にすれば、期限は勝手に新しく入れ替わっていきます。

このやり方が合わないケースもあります

普段は水道水を飲んでいてペットボトルをまったく使わない家庭では、「飲みながら回す」が成立しません。その場合は無理に日常消費へ組み込まず、年に2回、日付を決めて中身を確認する方法に切り替えたほうが確実です。防災週間や年末の大掃除など、必ず来る日に紐づけると忘れにくくなります。

また、ウォーターサーバーを備蓄代わりにしている場合は、停電時に電気式のサーバーが使えなくなる機種があります。手動で注げるかどうかを平常時に確認しておくと安心です。

台風が近づいてから、あと何をする?

ペットボトルの備蓄がそろっていても、台風による停電・断水では生活用水が別に必要になります。首相官邸の防災情報でも、ポリタンクへの水道水の確保や浴槽への水張りが呼びかけられています。こちらは前日から当日にかけての作業です。

台風接近が分かったらやること
  • 浴槽に水を張る(トイレを流す水として使える)
  • ポリタンクやバケツ、鍋に水道水を汲んでおく
  • 飲料水の在庫を数え、3日分に足りているか確認する
  • 製氷皿を満タンにし、保冷剤を凍らせておく(停電時に冷蔵庫の中身を守れる)
  • ペットボトルを数本、冷凍庫へ。溶ければ飲み水になる

浴槽の水は飲用ではなく、トイレを流したり手を洗ったりする生活用水です。小さな子どもがいる家庭では転落の危険があるため、風呂場の扉を必ず施錠するか、水を張らずポリタンクで代替してください。

直前にできることは限られています。だからこそ、飲料水だけは台風のニュースが出る前に定位置に置いておく。これが一番効きます。3日分なら4人家族でも3箱、注文して届くのを待つだけです。

備蓄した水はどのくらい持つ?

市販のペットボトル水には賞味期限が印字されています。これは品質が保たれておいしく飲める期間の目安で、未開封のまま直射日光を避けて保管していることが前提です。期限を過ぎたものを飲むかどうかは自己判断になるため、期限内に使い切る形で回すのが確実です。

とはいえ、期限を気にしながら管理するのは面倒です。だからこそローリングストックで日常的に入れ替わる状態にしておくほうが、結果的に手間もお金も少なく済みます。長期保存用の5年保存水を別途そろえる手もありますが、通常のミネラルウォーターより割高になるのが一般的です。まずは普通のミネラルウォーターで量をそろえ、余裕があれば一部を長期保存水にする、という順番で構いません。

保管場所は、直射日光の当たらない涼しいところ。灯油や洗剤など匂いの強いものの近くは避けます。ペットボトルは匂いを通すことがあるためです。

よくある質問

台風に備える飲料水は1人あたり何リットル必要ですか?

農林水産省は飲料水・調理用として1人1日3リットルを目安としています。うち飲用が1.5〜2リットル、残りが調理用です。日数は最低3日分、できれば1週間分が推奨されています。

4人家族の場合、水は何本備蓄すればいいですか?

1人1日3リットルで計算すると、4人家族の3日分は36リットル(2Lペットボトル18本=3箱)、1週間分は84リットル(2Lペットボトル42本=7箱)です。置き場所が限られる場合は、まず3日分の3箱から始めるのが現実的です。

ローリングストックとは何ですか?

普段の食品や飲料水を少し多めに買い置きし、賞味期限を考えて古いものから消費して、消費した分を買い足すことで、常に一定量の備蓄がある状態を保つ方法です。農林水産省が家庭備蓄の方法として推奨しています。特別な保存食を買い足すのではなく、日常の在庫を厚くする形で続けられます。

トイレなどに使う生活用水も備蓄が必要ですか?

必要です。1人1日3リットルという目安は飲用と調理用のみの数値で、トイレや手洗いに使う生活用水は含まれていません。生活用水は民間の防災情報では1人1日10〜20リットル程度が目安とされますが、ペットボトルで用意するのではなく、台風接近時に浴槽へ水を張る、ポリタンクに水道水を汲むといった方法で確保するのが一般的です。

※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。