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食品値上げ、家計を守る「削る順番」とは?

2026年5月31日|いろは堂くらし編集部
日本のスーパーマーケット外観(長野県飯山市・ツルヤ)

画像出典: 写真: photo: Qurren (talk) Taken with Canon PowerShot G9 X(CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の要点
食品の値上げに家計を合わせるときは、固定費→買い方→代替の順に手をつけるのが効率的です。サブスクと通信プランの見直しは一度動かせば毎月効き続け、格安SIMなら3GBで月1,000円以下、20GBでも2,000円前後のプランがあります。食費そのものの削減は最後で、値上げが集中する調味料・加工食品をプライベートブランドや単価の安い食材へ置き換えるのが現実的です。
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レジで思ってた金額を超えるのが当たり前になってきた…。何から削ればいいんだろう

買い物のたびに合計額が数百円ずつ増えていく感覚は、気のせいではありません。帝国データバンクの集計では、2026年6月の食品値上げは1,078品目。前月の84品目と比べると約13倍で、平均の値上げ率は月平均14%です。

正直なところ、この規模の値上げを食費の節約だけで吸収しようとすると、かなりしんどい話になります。買うものを我慢する前に、先に効く場所があります。

順番は3つです。まず固定費、次に買い方、最後に代替。この順に手をつけると、我慢の量が少ないところから成果が出ます。

いま食品はどれくらい値上がりしている?

数字で見ると、体感とのズレが小さくなります。2026年6月に値上げされる1,078品目のうち、最多は調味料の450品目、次いで加工食品が304品目です。加工食品には納豆・缶詰・即席麺などが含まれます。

つまり値上げの主戦場は、しょうゆ・みそ・ソースといった「毎日少しずつ使うもの」と、忙しい日に頼る「そのまま食べられるもの」です。特売の肉や野菜を追いかけるより、この2カテゴリの買い方を変えたほうが効きます。

年間で見ると、2026年1〜10月判明分だけで累計9,361品目。帝国データバンクは6月中にも年間1万品目突破が判明する見通しとしており、これが実現すれば5年連続の1万品目超えです。値上げ要因のうち22.7%は中東情勢に由来するもので、包装資材コストの上昇も影響しています。

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5年連続で1万品目…じゃあ来年も同じことが起きるってこと?

この規模の値上げは、一度きりのイベントとして耐えるより、家計の形そのものを変えて受け止めたほうが消耗しません。だからこそ「毎月自動で効く場所」から手をつける順番が意味を持ちます。

ちなみに、物価全体で見ると2026年4月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は前年同月比+1.4%で、3カ月連続の2%割れです。一方で生鮮食品を除く食料は前年比+4.1%。全体は落ち着いてきているのに、食料だけが突出して上がっているのが今の状況です。「なんだか食費だけきつい」という感覚は、数字の上でも正しいということになります。

優先順位1: 固定費は「一度動かせば毎月効く」

最初に手をつけるのは固定費です。理由は単純で、一度手続きすれば、その後は何も我慢しなくても毎月効き続けるから。食費の節約は毎日の判断が要りますが、固定費は最初の1回だけです。

着手する順番も決まっています。まず「毎月自動で出ていくもの」、次に「見落としがちな支出」。この順です。

  1. 使っていないサブスクを止めるクレジットカードの明細を1〜2カ月分開き、動画配信・音楽配信・ゲーム課金・フィットネスアプリの行を全部書き出します。重複しているものと、直近1カ月起動していないものが解約候補です。
  2. 通信プランを実際の使用量に合わせるスマホの設定画面で先月のデータ使用量を確認します。格安SIMなら月3GB程度で月額1,000円以下、20GBでも2,000円前後のプランが充実しているので、大容量プランのまま数GBしか使っていないなら差が大きく出ます。
  3. 年払いのものを洗い出すカードの年会費や保険料など、年に1回だけ引き落とされるものは月次の明細を見ても気づきません。年間の利用明細で「毎月ではない引き落とし」を探します。
今日30分でできること
  • カード明細を2カ月分ひらいて、定額の行にマーカーを引く
  • スマホの先月のデータ使用量をメモする
  • 解約したいサブスクを1つだけ、その場で解約まで進める

1つだけでも解約まで進めるのがコツです。「あとでまとめて」にすると、たいてい翌月も引き落とされます。

電気・ガスの補助は「申請なしで反映される」

固定費の中でも、光熱費の補助は自分で何かを申請するタイプではなく、検針票や明細に値引きとして反映される仕組みです。知らないうちに効いているぶん、逆に「いつ効いていて、いつ切れるのか」を把握しておくと家計の見通しが立てやすくなります。

世帯構成補助総額
単身3,885円
2人世帯6,909円
3人世帯8,211円
4人世帯9,240円

エネマネックスの公表データをもとに作成

上の表は2026年1〜3月使用分の電気・ガス補助による世帯別の軽減額(3カ月合計)です。電気代の値引き単価は低圧(一般の家庭が結んでいる電力契約の区分)で1・2月使用分が1kWhあたり4.5円、3月使用分が1.5円。都市ガスにも補助が併せて実施されました。制度は2025年10月に発足した経済対策に基づくものです。

4人世帯で3カ月合計9,240円ですから、月あたりでは3,000円ほど。補助が入っている月と切れた月では、同じ使い方でも請求額が変わります。請求が急に上がったように見えたときは、使いすぎを疑う前に補助の有無を確認したほうが原因を取り違えずに済みます。7月以降も追加の補助が予定される動きがあるので、明細の値引き欄は毎月ひと目だけ見ておくと安心です。

固定費の見直しが向かないケースもあります

通信プランは、仕事で通話やテザリングを多用する人、家族割やセット割で他のサービスとまとめている人だと、単体では安く見えても総額で高くなることがあります。乗り換え前に、割引の適用条件を紙に書き出して総額で比べてください。サブスクも、解約すると同じ料金で戻れないプランがあります。値上げ前の価格で契約しているものは、使っているなら残す判断が正解です。

優先順位2: 買い方を変えて「量と回数」を握る

固定費を片づけたら、次は買い方です。ここでの狙いは値段そのものではなく、買う量と買いに行く回数をコントロールすること。価格が上がっても、買いすぎと捨てる分が減れば支出は抑えられます。

まず現在地を知るところから。2026年公表のデータでは、二人暮らし世帯(勤労者・世帯主60歳未満)の月間食費平均は76,880円で、前年より2.2%増えています。品目別では穀類+16.0%、果物+10.1%、乳卵類+7.5%と、主食まわりの伸びが目立ちます。

内訳を見るともう少しはっきりします。外食17,642円、調理食品11,645円、菓子類6,623円、穀類6,366円。外食と調理食品を足すと約29,000円で、食費全体の4割近くです。食材の値段より、この2つの頻度のほうが金額へのインパクトが大きいことがわかります。

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外食を全部やめるのは無理…そこまでしないと変わらない?

外食を断つより、削る場所と守る場所を先に決めるほうが続きます。総務省の家計調査(2026年3月分)では実質消費支出が前年比2.9%減となる一方、外食を削って教養娯楽費は維持する「メリハリ消費」の傾向が指摘されています。支出を薄く一律に削るのではなく、優先順位をつけて濃淡を作るやり方です。

  1. 買い物の回数を週1〜2回に決める行く回数が減れば、予定外の買い物も減ります。まとめ買いは節約術というより、判断の回数を減らす仕組みです。
  2. 買う前に献立を3日分だけ決める1週間分だと計画倒れになりやすいので3日。使い切れる量が読めるので、食品ロスが減ります。
  3. 食費の上限を手取りから逆算する食費の目安は手取りの15〜20%程度とされ、手取り40万円なら月6〜8万円が目安です。まず上限額を決め、週割りして財布に入れる金額を固定します。

手取りの15〜20%はあくまで一般的な目安なので、家族構成や地域で前後します。大事なのは正しい数字を当てることより、上限を1つ決めて週単位で追えるようにすることです。

優先順位3: 値上げが集中する棚から置き換える

最後が代替です。順番として最後に置いたのは、ここが一番「我慢」に近いから。固定費と買い方を先に片づけておけば、置き換える範囲は小さくて済みます。

狙いどころは、値上げが集中しているカテゴリです。6月の値上げは調味料450品目・加工食品304品目でしたから、この2つの棚から手をつけると効率がいいことになります。

置き換えの候補
  • 調味料・加工食品をプライベートブランド(スーパーやコンビニが自社で企画・製造する商品)に切り替える
  • 肉のうち一部を、もやし・豆腐・豚コマ肉といった単価の安い食材に置き換える
  • 即席麺や缶詰など、ストックしがちなものは「切らしたら買う」に変えて在庫を持ちすぎない

全部を一度に変えないのがコツです。まずは毎週必ず買っているもの2〜3品だけプライベートブランドに替えてみて、味に納得できたものだけ定着させます。納得できなければ元に戻せばいいだけで、失うものはありません。

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全部変えなくていいなら始められそう

置き換えは、続かない範囲まで広げた瞬間に反動が来ます。2〜3品で月に数百円、それが定着してから次の2〜3品。この速度のほうが、結果的に1年後の食費は下がります。

代替が逆効果になるケース

安い食材への置き換えは、家族が食べ飽きて外食や中食が増えると、かえって支出が増えます。とくに調理食品と外食は合計で食費の4割近くを占めるため、そちらが増えると数百円の節約は簡単に飲み込まれます。「食卓が寂しくなった」と感じたら、置き換えを1段戻すのが正しい判断です。

結局、今日はどこから手をつける?

迷ったら、次の順で1つずつです。

  1. 今日カード明細を開いて、使っていないサブスクを1つ解約する
  2. 今週スマホのデータ使用量を確認して、プランが実態に合っているか比べる
  3. 来週の買い物から買い物の回数を週1〜2回に決めて、3日分の献立だけ先に決める
  4. 慣れてきたら毎週買う調味料・加工食品を2〜3品だけ置き換えてみる

値上げそのものは自分で止められません。止められるのは、家計のどこから力を抜くかという順番だけです。固定費・買い方・代替の順に並べ替えるだけで、同じ努力でも残るお金が変わります。

全部を今日やる必要もありません。まずはサブスクを1つ。それだけで来月から効き始めます。

よくある質問

2026年6月の食品値上げはどれくらいの規模ですか?

帝国データバンクの集計によると、2026年6月の食品値上げ品目数は1,078品目で、前月の84品目から約13倍に増えました。平均値上げ率は月平均14%です。カテゴリ別では調味料が450品目で最多、次いで加工食品が304品目となっています。

食費と固定費、どちらを先に見直すべきですか?

固定費が先です。サブスクや通信プランの見直しは一度手続きすれば毎月自動で効き続けるのに対し、食費の節約は毎日の判断が必要で続けにくいためです。着手順は「毎月自動で出ていくもの」(サブスク・通信費)、次に「見落としがちな支出」(年会費・保険料など)が基本とされています。

電気・ガスの補助はいくらもらえて、申請は必要ですか?

2026年1〜3月使用分の補助では、3カ月合計の軽減額が単身3,885円、2人世帯6,909円、3人世帯8,211円、4人世帯9,240円が目安です。電気代の値引き単価は低圧(一般の家庭が結んでいる電力契約の区分)で1・2月使用分が1kWhあたり4.5円、3月使用分が1.5円。自分で申請するものではなく、電気・ガスの請求に値引きとして反映されます。

二人暮らしの食費の平均はいくらですか?

2026年公表データでは、二人暮らし世帯(勤労者・世帯主60歳未満)の月間食費平均は76,880円で、前年より2.2%増えています。内訳は外食17,642円、調理食品11,645円、菓子類6,623円、穀類6,366円など。食費の目安は手取りの15〜20%程度とされ、手取り40万円なら月6〜8万円が目安です。

※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。