投信積立の設定で決める4つのこと、あとから変更できる項目
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投信積立の設定画面で決めることは、実質「積立金額」「積立日」「決済方法」「NISAのどの枠を使うか」の4つです。つみたて投資枠は年120万円(月10万円まで)、成長投資枠は年240万円で、両方を同時に使えます。金額・積立日・決済方法はあとから変更できるため、最初の設定で完璧を狙う必要はありません。
投信積立の設定画面は、ファンドを選んだあとにもう一段階あります。金額、積立日、引き落としの方法、そしてNISAのどの枠を使うか。どれも「あとで直せるのかどうか」が分からないまま選ばされるので、慎重な人ほどそこで止まります。
正直なところ、この4つのうち3つは設定後にいつでも変更できます。変更しにくいのは実質「どの枠で買ったか」だけで、それも一度買った分の話です。順番に見ていきましょう。
投信積立の設定で決めることは何?
証券会社によって画面の並びは違いますが、入力を求められる項目はほぼ共通しています。ファンドの「積立買付」ボタンを押したあと、次の順で進むと考えてください。
- 積立金額1回あたりいくら買うかを入力します。100円や1,000円から設定できるところが多く、上限は使う枠と決済方法で決まります。
- 積立日(コース)毎月何日に買うか、あるいは毎週何曜日か、毎日かを選びます。
- 決済方法(引落方法)証券口座の現金から引き落とすか、クレジットカード決済にするかなどを選びます。
- NISAの枠つみたて投資枠か、成長投資枠か、課税口座かを選びます。
- 分配金の受取方法受け取るか再投資するかを選びます(選択肢が出るファンドのみ)。
ここから先は、この5項目のうち迷いやすい4つを1つずつ掘っていきます。
積立金額はいくらに設定すればいい?
金額を決めるときの天井になるのが、NISAの年間投資枠です。2024年に始まった現行のNISA制度では、枠の種類ごとに1年間で投資できる金額が決まっています。
| 枠の種類 | 年間投資枠 | 月あたりの目安 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 120万円 | 最大10万円 |
| 成長投資枠 | 240万円 | 最大20万円 |
楽天証券およびYahoo!ファイナンスの公表情報をもとに作成
上の表の2つの枠は併用できます。つみたて投資枠で月10万円積み立てながら、成長投資枠でも別に積み立てる、という設定は制度上可能です。
ただし、上限は「入れられる額」であって「入れるべき額」ではありません。金額を決めるときは、上限から逆算するより、相場が下がっている月でも止めずに続けられる額から考えるほうが現実的です。積立の意味は続くことにあるので、生活費を削ってまで枠を埋めにいくと、下落局面で解約する動機になってしまいます。
- 毎月の手取りから固定費と生活費を引いた残りはいくらか
- そのうち、半年〜1年は手をつけずに置ける分はいくらか
- 急な出費用の現金(生活費数か月分)は別に確保できているか
- ボーナス月の増額設定は、最初は使わなくてよい
金額は設定後に変更できます。少なめで始めて、数か月続けてから上げていくやり方は、途中で止まるリスクを下げられます。
積立日は何日にするのが正解?
積立日の選択肢は証券会社によって用意のしかたが違います。SBI証券の場合は、毎月の特定日を指定する「日付指定コース」と、特定の曜日を指定する「曜日指定コース」があり、どちらも複数の日・曜日を指定できます。毎日買い付けるコースを用意している会社もあります。
気になるのは「どの日が有利か」でしょう。ここは正直に書きます。事前に有利な日を知る方法はありません。過去データを検証すると積立日の違いで結果に差が出たという分析はあり、20年間・元本240万円の検証で50万円以上の差がついたケースも報告されていますが、これはその期間の値動きがたまたまそう動いた結果です。同じ日付が次の20年も有利である保証はどこにもありません。
そこで、値動きではなく入金の確実さで決めるのが実務的です。積立日に買付余力が足りないと、その月の買付は実行されません。給料日の2〜3営業日後あたりに設定しておくと、引き落とし漏れが起きにくくなります。
29日〜31日を指定すると、その日が存在しない月(2月など)の扱いが会社ごとのルールに従うことになります。SBI証券もこのケースについてFAQで個別に案内しています。毎月確実に同じ扱いにしたいなら、28日以前を選んでおくと考えることが減ります。
決済方法はどれを選ぶ?クレカ積立のしくみは?
引き落としの方法は、選べる種類が証券会社ごとにはっきり違います。
| 証券会社 | 選べる決済方法 |
|---|---|
| SBI証券 | 証券総合口座の現金(買付余力)からの引落、クレジットカード決済(三井住友カード等) |
| 楽天証券 | 証券口座(楽天銀行マネーブリッジ)、投信積立スマート買付、楽天ペイ残高、楽天カードクレジット決済、その他金融機関 |
いちばん質問が多いのがクレジットカード決済、いわゆるクレカ積立です。しくみを整理すると、証券口座に現金を入れておくのではなく、カードの利用分として毎月まとめて買い付けが行われ、代金は後日カードの引き落とし日に銀行口座から落ちる、という流れになります。カードのショッピング利用と同じ扱いなので、カード会社の定めるポイント付与の対象になる、というのが利用者側のメリットです。
設定上限は2024年以降、月10万円に引き上げられています。つみたて投資枠の年120万円=月10万円と一致するため、つみたて投資枠の枠を全額クレカ決済で埋めることが可能になりました。枠ごとに決済方法を分けることもでき、つみたて投資枠はクレカ、成長投資枠は電子マネー(楽天キャッシュなど)といった使い分けができる会社もあります。
SBI証券×三井住友カードの場合、還元率はカード種別により0.5%〜最大3〜4%程度まで幅があります。ただしプラチナプリファードは年間利用額500万円以上といった条件が付き、三井住友カード(NL)では前年のカード利用額(クレカ積立分を除く)が10万円未満だと翌年のクレカ積立分にポイントが付かない、という条件もあります。
還元率と条件は改定が頻繁なので、上記は執筆時点の参考値です。申し込む前に必ずカード会社・証券会社の公式ページで現在の条件を確認してください。また、ポイント目当てで積立額を増やすのは順序が逆です。数%のポイントは、投資対象そのものの値動きに比べれば小さい要素にすぎません。
証券口座の現金から引き落とす方法は、条件を一切気にしなくていいのが強みです。入金さえ済ませておけば買い付けが実行されるので、まず積立を動かすことを優先するなら現金決済で始めて、あとから決済方法を変更する順序でも遅くありません。
つみたて投資枠と成長投資枠、どちらを選ぶ?
設定画面で「預り区分」「口座区分」といった名前で聞かれるのがこれです。2つの枠は、制度上の位置づけがそれぞれ異なります。
| 比較項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 対象商品 | 金融庁の基準(長期・積立・分散に適する)を満たす投資信託等に限定 | 上場株式・投資信託・ETF・REITなど幅広い |
| 買い方 | 積立のみ(一括購入不可) | 積立・一括のいずれも可 |
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
SBI証券の公表情報をもとに作成
上の表のとおり、両者の違いは対象商品と買い方の自由度に出ています。初めて投信積立を設定する段階なら、つみたて投資枠の対象商品から始める順序が一般的に案内されています。理由は精神論ではなく、商品が絞り込まれている点にあります。この枠の対象になるには金融庁の定める基準を満たす必要があるため、選択肢の中に極端に高コストな商品が混ざりにくいのです。
成長投資枠を使うのは、つみたて投資枠の年120万円を使い切ってなお投資に回す資金がある場合や、つみたて投資枠の対象外にある商品(個別株やETFなど)を持ちたい場合です。順番としては、つみたて投資枠を使い切ってから成長投資枠へ、と考えると迷いが減ります。
なお、その年の枠をどれだけ使ったかは証券会社の管理画面で確認できます。年の途中から始めた場合の枠の数え方は年間枠の管理の考え方にまとまっています。
設定したあとに変更・停止はできる?
ここが最初の設定のハードルを下げてくれる部分です。積立金額・積立日・決済方法は、設定後に変更できます。積立そのものの解除(停止)も可能で、停止したからといってすでに買った分が売られるわけではありません。保有はそのまま残ります。
- 変えられる: 積立金額
- 変えられる: 積立日・コース
- 変えられる: 決済方法(クレカ⇄現金など)
- 変えられる: 積立の停止・再開
- 変えにくい: すでに買い付けた分の預り区分(どの枠で買ったか)
変更の反映日には締切があります。「◯日までの変更は翌月分から反映」といった締切が会社ごとに決まっているため、来月分から変えたいときは早めに操作しておくと確実です。
設定が終わったら、翌月の買付日の翌営業日に取引履歴を1回だけ確認してください。金額が足りずに買付が実行されていない、枠の指定が意図と違っていた、といったズレは、この最初の1回でほぼ見つかります。
設定が動き出すと、次に気になるのは基準価額の上下でしょう。ここで頻繁に画面を見る習慣がつくと、下落局面で止めたくなる確率が上がります。積立の設定は、判断の回数を減らすための仕組みでもあります。
市場の見通しについては、強気の予想も弱気の予想も常に同時に存在します。指数の見通しやアナリスト予想を見かけたときは、それが「いつ時点の、誰の予想か」を確認する癖をつけてください。予想は前提ではありません。積立の設定は、その予想が当たるかどうかに賭けない形で資金を入れていく方法なので、見通しに合わせて設定を頻繁に触ると、仕組みの利点を自分で打ち消すことになります。
買った後の管理についてはポートフォリオの管理方法、取得単価の見方については取得単価と評価損益が参考になります。
※ 本記事は投資に関する教育・情報提供を目的としたもので、特定の商品や銘柄の推奨、投資助言を行うものではありません。投資信託は元本が保証されておらず、基準価額の変動により損失が生じる可能性があります。投資は自己責任で行ってください。制度・手数料・ポイント還元等の条件は変更される場合があるため、最新の情報は各金融機関・行政機関の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
投信積立の最低金額はいくらですか?
証券会社によりますが、ネット証券では100円または1,000円から積立設定できるところが多くなっています。上限側は制度で決まっており、新NISAのつみたて投資枠は年120万円(月10万円)、成長投資枠は年240万円です。クレジットカード決済の場合は月10万円が設定上限となっています。
積立日は何日にすると有利ですか?
事前に有利な日を特定する方法はありません。過去データの検証では積立日の違いで20年後の結果に差が出たケースも報告されていますが、それはその期間の値動きによる結果であり、将来も同じ日が有利とは限りません。実務的には、給料日の2〜3営業日後など、買付余力が確実にある日を選ぶほうが買付漏れを防げます。
クレカ積立にすると必ずポイントがもらえますか?
いいえ、条件があります。たとえばSBI証券×三井住友カード(NL)では、前年のカード利用額(クレカ積立分を除く)が10万円未満だと翌年のクレカ積立分にポイントが付与されません。還元率もカード種別により0.5%〜最大3〜4%程度と幅があり、改定も頻繁です。申し込み前にカード会社・証券会社の公式ページで現在の条件を確認してください。
設定した積立の金額や積立日はあとから変更できますか?
できます。積立金額・積立日・決済方法はいずれも設定後に変更でき、積立の停止・再開も可能です。停止してもすでに買い付けた分が売却されることはなく、保有は継続します。ただし変更の反映には各社の締切日があるため、翌月分から反映させたい場合は早めの操作が必要です。
※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。