単元未満株のデメリット、注文前に確認したい5つの点
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日本の上場株式は原則100株を1単元として売買されますが、単元未満株サービスを使えば1株から購入できます。ただし手数料無料でも買値に上乗せされるスプレッドという実質コストがあり、証券会社によっては約定が1日3回など決まった時刻に限られ、指値注文が使えない場合もあります。株主優待も100株など権利確定単元に届かないと受けられないことが多い点を、注文前に確認しておくのが安全です。
日本の上場株式は、原則として100株をひとまとまりにして売買するルールになっています。これを単元株制度といい、株価が数千円の銘柄なら1回の買い付けに数十万円が必要になる計算です。まとまった資金がない段階でつまずくのは、ここです。
その壁を下げる仕組みが単元未満株です。1株から買えるので、先ほどの例なら4,000円で株主になれます。ただし「少額で買える」という一点だけを見て注文すると、コストや約定の時刻で戸惑うことになります。買う前に知っておきたいことから順に見ていきます。
単元未満株とは?単元株制度との違い
単元株制度とは、上場株式の売買単位を定めたルールです。日本の上場株式は原則100株が1単元で、取引所を通じた通常の売買では100株未満を注文できません。株価1,500円の銘柄なら最低15万円、5,000円の銘柄なら50万円が必要になります。
単元未満株は、この1単元に満たない1株〜99株を売買できるサービスです。SBI証券の「S株」、楽天証券の「かぶミニ®」、マネックス証券などネット証券が展開しています。呼び名は各社で違いますが、1単元未満を扱うという中身は共通です。
ここで押さえておきたいのは、単元未満株が取引所の通常の売買とは別枠の仕組みだという点です。だからこそ1株から買えるのですが、同時に、次に見るコストや注文方法の制約もここから生まれます。
単元未満株のデメリットは?知っておく4つ
手数料が0円でも、単元未満株には実質的なコストがあります。スプレッドと呼ばれるもので、買付時は基準となる価格に一定率を上乗せし、売却時は基準価格から差し引く方式です。明細に「手数料」として出てこないため気づきにくいのですが、支払っていることに変わりはありません。
単元未満株は取引金額そのものが小さいため、この実質コスト(手数料・スプレッド込み)が取引金額に対して占める割合は、単元株の売買より高くなりやすいと繰り返し指摘されています。これが単元未満株の最大のデメリットです。
短期間で売り買いを繰り返す使い方には向きません。1回ごとのコスト率が高いうえ、次に見るとおり約定のタイミングを自分で選べないことがあるためです。少額をこつこつ積み上げる、あるいは単元株を買う前に1株だけ持って値動きを体感してみる、といった使い方と相性のいい仕組みです。
約定のタイミングが決まっている場合がある
単元未満株は、注文したその瞬間の株価で約定するとは限りません。SBI証券のS株は、注文自体はいつでも出せますが、約定するのは9:00・12:30・15:30の1日3回のいずれかで、注文を出した時間帯によってどの回になるかが決まります。注文してから約定までの間に株価が動けば、その動いた後の値段で成立します。
一方で楽天証券のかぶミニ®には、立会時間(東証で売買が行われている時間帯。前場9:00〜11:30と後場12:30〜15:30)の中でいつでも売買できるリアルタイム取引と、寄付(よりつき。その日または前場・後場の最初に成立する売買)の値段で約定する寄付取引の2種類があります。同じ「単元未満株」でも会社と注文方式によって挙動が違うため、口座を開いた会社のルールを確認しておく必要があります。
指値注文が使えないことがある
指値注文とは「この値段以下なら買う」と価格を指定する注文方法です。SBI証券のS株はこれに対応しておらず、値段を指定せずその時の価格で成立させる成行(なりゆき)に相当する形になります。楽天証券のかぶミニ®は2024年8月26日以降、指値注文に対応しました。価格を指定して買いたい場合は、対応の有無が選択の分かれ目になります。
株主優待は受けられないことが多い
株主優待は、企業が定めた権利確定単元を満たす株主に贈られます。その単元は100株としている企業が多く、1株や10株の保有では対象外になるのが一般的です。優待を目的にするなら、単元未満株で買い増して100株に到達させる道を最初から想定しておくことになります。
単元未満株の主なサービスはどう違う?
| SBI証券 S株 | 楽天証券 かぶミニ® | |
|---|---|---|
| 約定タイミング | 1日3回(9:00・12:30・15:30) | リアルタイム取引/寄付取引の2種類 |
| 指値注文 | 非対応 | 2024年8月26日以降 対応 |
| 寄付取引の売買手数料 | 無料(0円) | 無料(0円) |
| スプレッド | あり | あり(リアルタイム取引は低めとされる) |
上の表で差が出ているのは、手数料の額ではなく「いつ・いくらで約定するかを自分でどこまで決められるか」です。手数料が同じ0円でも、注文の自由度はここまで違います。サービスの内容は変更されることがあるため、注文前に各社の最新の取引ルールページで確認してください。
単元未満株の買い方は?注文までの手順
- ネット証券で口座を開く単元未満株は取扱いのある証券会社でしか売買できません。口座開設の申込時点で、単元未満株サービスの有無を確認しておきます。
- 取扱銘柄と注文方式を確認するすべての上場銘柄が単元未満株で買えるとは限りません。買いたい銘柄が対象かどうかと、注文方式(リアルタイム/寄付など)を先に見ておきます。
- 銘柄と株数を指定して注文を出す1株から指定できます。株価1,500円の銘柄を3株なら約4,500円と、必要な金額は株価×株数で計算できます。
- 約定タイミングを待つ会社が定めた時刻、または立会時間中のリアルタイムで約定します。注文時点の株価と約定価格が一致するとは限らない点に注意します。
- 受渡を経て保有株数に反映される決済(受渡)が済むと株主名簿に反映され、保有株数として口座に表示されます。
- その証券会社の約定タイミングは1日何回か
- 指値注文が使えるか、成行相当のみか
- スプレッド(実質コスト)がどう説明されているか
- 買いたい銘柄が単元未満株の取扱対象か
- 100株到達を目指すのか、少額のままでよいのか
単元未満株はどう使うと無理がないか
金額が小さいことは、コスト率の高さと引き換えに得られる「経験の入り口」です。1株持つと、決算発表で株価がどう動くか、自分がどのくらい値動きを気にするタイプかが、実際の損益として体感できます。40万円を出す前にそれを知れるのは、本を10冊読むのとは別の情報です。
正直なところ、単元未満株だけで資産形成を完結させようとすると、コスト率の面で分が悪くなります。少額で始めて仕組みと自分の反応を確かめ、そのうえで単元株や投資信託を含めた組み立てを考える、という位置づけが無理のない使い方です。
また、株価の予想や相場の見通しは、いつの時点の誰の見方なのかによって内容が変わります。将来の値動きを前提に置いて買う株数を決めるのではなく、失っても生活に影響しない金額から始めることを優先してください。
投資は自己責任です。株式には元本保証がなく、購入した株式の価値が取得時を下回る可能性があります。本記事は制度としくみの解説を目的としたもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身で行ってください。
よくある質問
単元未満株は何株から買えますか?
1株から買えます。日本の上場株式は原則100株を1単元として売買されますが、単元未満株サービスでは1株〜99株の範囲で売買できます。SBI証券のS株、楽天証券のかぶミニ®などが該当します。
単元未満株の手数料が無料なら、コストはかからないのですか?
売買手数料が0円でもコストはかかります。単元未満株には、買付時は基準価格に上乗せし売却時は基準価格から差し引くスプレッドという実質コストがあります。取引金額が小さいため、コストが取引金額に占める割合は単元株の売買より高くなりやすい点が指摘されています。
単元未満株は注文したらすぐ約定しますか?
証券会社と注文方式によります。SBI証券のS株は約定が9:00・12:30・15:30の1日3回のいずれかで、注文した時間帯によって割り振られます。楽天証券のかぶミニ®には、東証で売買が行われている立会時間中に売買できるリアルタイム取引と、その日の最初に成立する売買である寄付の値段で約定する寄付取引があります。
単元未満株でも株主優待はもらえますか?
受けられないことが多いです。株主優待は企業が定めた権利確定単元を満たす株主が対象で、その単元を100株としている企業が多いためです。優待を目的とする場合は、買い増して100株に到達させることを想定しておく必要があります。
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