LINEスタンプ 副業の始め方、イラスト受注と並行で足せる収入源
画像出典: ぱくたそ
LINEスタンプはLINE Creators Marketに登録すれば個人でも販売でき、クリエイターの取り分は販売価格の約35%です。価格は120円・240円・360円・480円・600円の5段階から選び、販売開始後も何度でも変更できます。すでにイラストを受注している人なら、手持ちの絵柄を8個セットに組み直すところから始められます。
受注の仕事は、描いた分だけが報酬になります。手が止まれば収入も止まる。LINEスタンプ販売は、一度作って審査を通せば、その後は売れた分だけ入金が続く形の収入源です。
正直なところ、1セットで生活が変わるような話ではありません。ただ、すでに絵を描いて納品している人にとっては、追加の学習コストがほとんどかからない領域です。必要なのは「LINEの規格に合わせる作業」と「売れる並べ方の判断」だけ。ここでは登録から最初の1セットの販売開始、そして販促までを順番に見ていきます。
LINEスタンプ販売は、個人でどこまでできる?
自作スタンプを販売する窓口は「LINE Creators Market」です。LINEアカウントがあれば登録でき、法人である必要はありません。審査を通過すると、ウェブのLINE STOREとLINEアプリ内の「スタンプショップ」の両方で販売が始まります。
制作ツールとして「LINE Creators Studio」というアプリも用意されています。スマホだけでスタンプ制作から審査申請・販売まで一通り進められるので、普段タブレットで描いている人なら、手元の環境をほぼ変えずに試せます。
- 絵を描くスキルがそのまま使える(新しく習得するものがない)
- 納品物と違い、修正依頼のやり取りが発生しない
- 受注の空き時間に進められ、締切が自分で決められる
- キャラクターが残り、アイコン制作やキャラデザ受注の見本にもなる
申請前に揃える画像は?枚数と寸法の決め方
審査に出す前に用意するものは、スタンプ本体の画像、ストア一覧に出るメイン画像、トークルームのタブ画像の3種類です。寸法は公式ガイドラインで決まっており、ここがずれていると審査に進めません。
- スタンプ画像:最大 横370px × 縦320px
- メイン画像:横240px × 縦240px(1点必須。ストア一覧に表示される)
- タブ画像:横96px × 縦74px
枚数は8個・16個・24個・32個・40個のいずれかから選びます。この枚数は審査リクエスト後に変更できません。作り足して増やす、途中で減らす、といった調整は申請前に終わらせておく必要があります。
最初の1セットは8個から始める
1セット目で40個を選ぶと、審査に出すまでの時間が長くなります。規格の確認や申請画面の流れは、実際に一度通さないと分からない部分が多い領域です。8個で一周させて、審査と販売開始までの手触りをつかんでから枚数を増やすほうが、途中で止まりにくくなります。
- テーマを1つに絞る日常会話で使える場面を8つ書き出す。「おつかれ」「了解」「ごめん」など、送る相手がいるセリフにする。
- 370×320pxの枠で描く普段より小さい表示になるため、線は太く、表情は大きく。文字を入れる場合はトーク画面の大きさで読めるか確認する。
- メイン画像とタブ画像を書き出す240×240と96×74。タブ画像は特に小さいので、キャラの顔だけに寄せる。
- LINE Creators Marketに登録して申請LINEアカウントでログインし、画像をアップロード、枚数と販売情報を入力して審査をリクエストする。
- 審査結果を待ち、価格を設定して販売開始通過後に価格を選び、リリース操作をすると販売が始まる。
審査で落ちやすいのはどんなスタンプ?
審査の基準として公式に示されているのは、日常会話やコミュニケーションに適した内容であること、公式フォーマットに準拠していること、そして既存キャラクターを無断で使った2次創作は不可であることです。
イラストを受注している人が特に気をつけたいのが最後の点です。クライアントワークで描いたキャラクターの著作権は、契約によって相手に移っている場合があります。納品済みの絵柄を流用する前に、契約書の権利の扱いを確認しておきます。自分のオリジナルキャラクターで作るのが一番確実です。
現行の審査にかかる日数は公式に明示されていないため、数日で済む場合も数週間かかる場合もあると見ておくのが安全です。「この日に合わせて売り出す」という逆算の予定は立てにくい領域です。クリスマスや年末に合わせたいなら、申請は前倒しで出しておきます。最新の目安や仕様の改定は、公式ガイドライン(creator.line.me)で確認してください。
価格はいくらに設定すればいい?
クリエイターが選べる価格帯は5段階です。
| 価格(円) | LINEコイン相当 |
|---|---|
| 120円 | 50コイン |
| 240円 | 100コイン |
| 360円 | 150コイン |
| 480円 | 200コイン |
| 600円 | 250コイン |
LINEクリエイターズスタンプの価格帯に関する公表データをもとに作成
上の表のとおり、下は120円から上は600円までです。価格は販売開始後も何度でも変更できます。ここが判断を楽にしてくれる点で、最初から正解を当てる必要はありません。8個セットなら最低価格から始めて、動きを見てから上げ下げするという進め方ができます。なお公式の最新の価格帯はcreator.line.me/ja/guideline/で再確認してください。
手元に残るのは販売価格の約35%
クリエイターの取り分は、売上の35%です。制度が始まった当初は50%でしたが、2015年2月1日の申請分以降は35%に変わっています。この35%という数字は、App StoreやGoogle Playのプラットフォーム手数料(約30%)を差し引いた残りの50%が、売上総額に対して実質35%相当になるという計算から来ています。
実務者の解説でも「販売価格の約35%」とされ、250円のスタンプが1個売れると約87円の収入になる算出例が示されています。この約35%はプラットフォーム手数料を引いた後の数字ですが、ここから先に自分で扱う分がまだあります。受け取った金額は副業の収入として所得に含まれ、所得税・住民税の対象になります。源泉徴収はされない形なので、入ってきた額がそのまま手取りではない点を押さえておきます。
120円のスタンプで約35%なら、1個売れて手元に残るのは数十円です。1セットの売上で収入の柱を作ろうとすると、必要な販売数が現実的でない規模になります。受注の仕事を置き換えるものではなく、受注の収入に足す枠として考えるのが現実的です。
売れるテーマはどう選ぶ?
「かわいい猫」「ゆるい犬」といった王道のテーマは、すでに数が多く差別化が難しい領域だと指摘されています。検索しても自分のスタンプが埋もれてしまうため、絵の上手さだけでは抜けにくくなります。
売上につながりやすいとされるのは、使う場面を絞ったニッチなスタンプです。リモートワーカー向け、推し活、関西弁の動物、育児あるあるといった方向です。「誰が、どの相手に、どんな場面で送るか」が1行で言えるテーマに絞ると、そのまま検索されるスタンプになります。
たとえば「リモートワーク中の会社の同僚に送る」なら、「席外します」「音声切れてます」「あとでチャットします」といったセリフが自然に出てきます。王道テーマで「おはよう」を描くより、送る相手の顔が浮かぶセリフのほうが、買う理由がはっきりします。
1セットの当たりより、数を並べる
実務者の見解として、1セットの大ヒットを狙うよりも、20〜30セットを出して薄く広く売るロングテール戦略のほうが安定しやすいとされています。1セットあたりの売上は小さくても、売れ続けるセットが積み上がると月あたりの金額が安定するという考え方です。
受注の仕事と並行して進めるなら、この方向は相性がいいはずです。1セットに時間をかけ込むのではなく、空いた時間に8個ずつ作って出す。キャラクターや絵柄を使い回せば、2セット目以降の制作時間は確実に短くなります。
作ったスタンプはどう知らせる?
審査に通ってストアに並んでも、それだけで見つけてもらえるとは限りません。販促の手段として紹介されているのが、XやInstagramでの発信です。制作過程やキャラクターのこだわりポイントを出していくと、フォロワーからの購入につながりやすいとされています。
- ラフから完成までの途中の絵(受注案件では見せられないもの)
- このセリフを入れた理由、ボツにした表情
- 実際のトーク画面でスタンプを使ったスクリーンショット
- LINE STOREの販売ページへのリンク
イラストを受注している人には、もう1つの効果もあります。スタンプのキャラクターはそのままポートフォリオとして機能するため、キャラクターデザインやSNSアイコン制作の相談につながる入口にもなります。
公式の統計は公表されていません。参考になる数字として、ある実務者の体験談では、LINEスタンプ販売(6セット運用)で月3〜4万円、キャラクターデザイン受注で月5〜8万円、SNSアイコン制作で月2〜3万円、合計で月10〜15万円という収入モデルが紹介されています。
これは個人の体験談で、同じようにやれば同じ結果になるというものではありません。ただ構成は参考になります。スタンプ単独ではなく、スタンプ・キャラデザ受注・アイコン制作が並んでいる形です。スタンプで作ったキャラクターが受注側の入口になり、受注で得た収入が制作時間を支える。この循環を狙えるのが、すでにイラストを受けている人の強みです。
始める順番をもう一度
- オリジナルキャラで8個のセリフを決める送る相手と場面を1行で言えるテーマに絞る。クライアントワークの絵柄は権利を確認する。
- 規格どおりに画像を書き出すスタンプは最大370×320px、メイン画像240×240px、タブ画像96×74px。
- LINE Creators Marketに登録して審査をリクエスト枚数は申請後に変更できないので、8個で確定させてから出す。
- 通過後に価格を決めて販売開始120〜600円の5段階から選ぶ。後から何度でも変えられる。
- SNSで制作過程を出し、2セット目に入る1セットの結果を待たず、同じキャラで次を作る。
最初の1セットを出すところまで来れば、2セット目からは作業の流れが分かっています。まずは8個のセリフを紙に書き出すところから始めてみてください。
よくある質問
LINEスタンプの売上はクリエイターにいくら入りますか?
クリエイターの取り分は売上の35%です。制度開始時は50%でしたが、2015年2月1日の申請分以降は35%に変更されています。App StoreやGoogle Playのプラットフォーム手数料(約30%)を除いた売上の50%が、売上総額に対して実質35%相当になる計算です。この35%は所得税・住民税の対象となる収入で、手数料を引いた後の金額であり、税引き後の手取りではありません。
LINEスタンプは何枚から販売できますか?
スタンプ画像の枚数は8個・16個・24個・32個・40個のいずれかから選びます。最少は8個です。枚数は審査をリクエストした後は変更できないため、申請前に確定させる必要があります。
LINEスタンプの価格は後から変更できますか?
変更できます。価格帯は120円・240円・360円・480円・600円(LINEコインで50/100/150/200/250コイン相当)の5段階で、販売開始後も何度でも変更可能です。最新の価格帯は公式ガイドライン(creator.line.me/ja/guideline/)で確認してください。
LINEスタンプの審査にはどのくらいかかりますか?
現行の審査期間の具体的な日数は公表されていません。数日で済む場合も数週間かかる場合もあると見ておくのが安全です。特定の時期に合わせて販売したい場合は、申請を前倒しで出しておくことをおすすめします。審査基準は、日常会話やコミュニケーションに適した内容であること、公式フォーマットに準拠していること、既存キャラクターの無断利用などの2次創作ではないことです。
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