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副業月収30万円超えが約2割、単価見直しの手順

2026年10月2日|いろは堂副業編集部
木目の机に置かれたノートパソコンと電卓、ノート、ペン、定規を上から写した室内の一枚

画像出典: ぱくたそ

この記事の要点
株式会社lotsfulが2026年9月29日に発表した複業/副業の実態調査では、副業の月収が30万円以上の人が19.3%、10万〜20万円未満が22.6%で、5万円未満の層は20.9%まで下がりました(20〜40代の企業勤務者668人対象)。手取りを増やす鍵は作業時間を増やすことではなく、1件あたりの単価帯を上げ、単発受注を継続契約に置き換えることにあります。
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毎晩2時間がんばっても、副業の入金は月3万円くらい。これ以上は時間がないし、こんなものかなと思ってます。

副業の収入が伸び止まるとき、原因は「時間の足りなさ」ではなく受けている仕事の単価帯にあることが多いです。文字0.5円の記事を書き続けても、1本2時間の作業で得られる額には上限ができてしまいます。

正直なところ、この天井は努力量では破れません。破れるのは、受ける仕事の種類と契約の形を替えたときです。そして今は、その組み替えをしている人の割合が実際に増えています。

副業の月収30万円以上は今どれくらいいる?

株式会社lotsful(パーソルイノベーション)が2026年9月29日に発表した「複業/副業の実態調査」によると、直近半年に複業(副業)を経験した人は46.7%で、前回調査から7.4pt増えました。調査期間は2026年8月6日〜9日、対象は全国の企業に勤める20〜40代男女668人です。

月収帯割合前回比
5万円未満20.9%-11.3pt
5万〜10万円未満21.6%+2.0pt
10万〜20万円未満22.6%+6.3pt
30万円以上19.3%+1.9pt

株式会社lotsful(パーソルイノベーション)の公表データをもとに作成

上の表で目を引くのは、5万円未満の層が11.3pt減り、10万〜20万円未満が6.3pt増えていることです。人が増えたというより、同じ副業市場の中で収入帯が上へずれています。30万円以上は19.3%で、2023年5月の調査以来およそ3年ぶりに19%を超えました(前回は17.4%)。

同社はこの動きを「副業市場が“量から質”へ変化している兆し」と表現しています。理由の回答でも「自由に使えるお金を増やしたい」が5.0pt減り、「将来のキャリアについて考えた」が6.9pt、「気分転換」が6.7pt増えました。小遣いの足しという位置づけから、本業の外で専門性を試す場へ移りつつある、という構図です。

なぜ時間を増やしても月収が伸びないのか?

副業の収入は、ごく単純に「単価 × こなした量」で決まります。会社員の副業で動かせる量は、平日の夜と週末を足して月40〜60時間くらいが現実的な上限でしょう。ここが埋まった時点で、量を増やす道は終わります。

言い換えると、上限に当たった後の収入は単価だけで決まります。たとえば月50時間を使えるとして、時給換算1,000円の作業なら5万円、4,000円の仕事なら20万円。同じ時間、同じ本人で4倍の差がつくのは、能力の差ではなく受けている仕事の値段の差です。

🤔
でも単価が高い仕事って、最初から受けられるものなんでしょうか。

単価帯は、ジャンルと経験帯の組み合わせでだいたい決まっています。クラウドソーシングの相場感として、@SOHO(運営20年の実務データに基づく目安として同社が公開しているもので、第三者の統計調査ではありません)が公開しているジャンル別のレンジを見ると、幅の広さがわかります。

ジャンル初心者帯中級帯上級帯
Webライティング文字0.3〜1円文字1.5〜3円文字3〜10円
Webデザイン(LP1本)3〜5万円8〜15万円20〜50万円
ロゴデザイン5,000〜2万円3〜8万円10〜30万円
アプリ・Web開発(時給)2,000〜3,000円4,000〜6,000円8,000〜15,000円
データ入力(時給換算)600〜900円900〜1,200円1,200〜1,500円
翻訳(日英・1ワード)5〜8円10〜15円18〜30円
動画編集(1本)3,000〜8,000円1〜3万円5〜15万円

@SOHOの公表データをもとに作成

上の表のデータ入力の行を見ると、上級帯でも時給換算1,200〜1,500円にとどまります。熟練しても天井が低いジャンルがある、ということです。一方でWebライティングは初心者帯の文字0.3円から上級帯の文字10円まで、同じ作業名のまま30倍以上の幅があります。

つまり伸ばす余地は「がんばり方」より先に「どのジャンルのどの帯にいるか」で決まっています。自分の月収が止まっているなら、まずこの地図の上で自分の位置を確かめるところから始めるのが早いです。

自分の単価は今いくらか、どう測る?

見直しの前に、現在地を数字にします。感覚ではなく実測した時給が必要です。報酬額だけ見ていると、リサーチや修正対応の時間が抜け落ちて実態より高く見えてしまいます。

  1. 直近3件の報酬額を書き出す入金額(源泉徴収前)をそのまま並べます。
  2. かかった時間を全部足す打ち合わせ、資料読み、構成、本作業、修正対応、請求書作成まで含めます。ここを省くと意味のない数字になります。
  3. 報酬÷時間で実測時給を出す1件ごとに出します。平均ではなく、案件別の差を見るためです。
  4. 単価の内訳を分ける「作業そのものの対価」と「修正・やりとりに溶けた時間」に分けます。後者が3割を超える案件は、単価ではなく進め方の問題です。
  5. さきほどの相場表に自分を置くジャンルの初心者帯・中級帯のどこにいるかを確認します。
実測してみると、だいたいこのどれかに当てはまります
  • 単価自体が初心者帯のまま据え置かれている
  • 単価は中級帯だが、修正の往復で実測時給が落ちている
  • 単発ばかりで、毎月ゼロから営業し直している
  • そもそも天井の低いジャンルに時間を置いている

どれに当たるかで打ち手が変わります。1番目なら交渉、2番目なら契約条件の明確化、3番目なら継続化、4番目ならジャンルの乗り換えです。同時に全部やる必要はありません。

単価を上げる交渉はどう持ち出せばいい?

既存の取引先への値上げは、気まずさが先に立つところだと思います。ただ交渉は「上げてください」という要望ではなく、条件の再設定として出すと通りやすくなります。根拠が自分の事情ではなく、仕事の内容側にあるからです。

  1. 納品物の範囲を書き出す契約当初から増えた作業(画像選定、SEO調整、入稿作業など)を列挙します。範囲が広がっていれば、それ自体が単価改定の根拠になります。
  2. 実績を数字で添える納品本数、継続月数、修正回数の少なさなど、相手が確認できる事実を1〜2行で示します。
  3. 改定後の金額を自分から提示する「ご相談」で止めず、新単価を明記します。相場表の中級帯を参照して、現行の1.3〜1.5倍あたりが現実的な第一歩です。
  4. 適用時期を区切る「次回発注分から」と書くと、相手が社内で処理しやすくなります。
  5. 据え置き案も用意する単価を据え置くなら作業範囲を元の範囲に戻す、という選択肢を添えます。どちらでも成立する形にしておくと、関係が壊れません。

新規案件では、応募時点で希望単価を書くほうが結果的に効率がいいです。相手の提示額に合わせてから交渉するより、最初から帯を合わせたクライアントだけと話せます。

受注量より先に、単発を継続契約へ替える

一般社団法人フリーランス協会が2026年6月9日に公開した「フリーランス白書2026」では、収入が高い人の案件獲得経路として①人脈、②過去・現在の取引先、③エージェントサービスの順が挙げられています。公募への応募ではなく、すでにある関係が稼ぎの軸になっているということです。

この調査の対象は専業寄りのフリーランスなので、会社員の副業にそのまま当てはまるわけではありません。ただ「毎月ゼロから探す状態を抜けること」が収入の安定を決めるという点は、使える時間が限られる副業ではむしろ効きます。営業に使う時間がそのまま作業時間に戻るからです。

  1. 納品時に次を提案する「今回の記事の続編として、同テーマで3本の構成案があります」のように、相手が検討できる具体物を添えます。
  2. 月額の枠を提示する「月4本/月額◯円」のように、発注側が予算を取りやすい形にします。都度見積りより社内決裁が通りやすくなります。
  3. 過去の取引先に再連絡する半年前に終わった案件先に、現在の対応可能な範囲を1通で伝えます。新規開拓よりはるかに短い手間で復活することがあります。
  4. 低単価の枠を1つ閉じる継続契約が1本決まったら、実測時給の最も低い案件を更新停止します。ここを閉じないと時間が空かず、単価の平均は上がりません。
この手順が向かないケースもあります

勤務先の就業規則で副業が許可制・禁止の場合、受注量を増やす前に社内の確認が必要です。また継続契約は毎月の納期義務を負うため、本業の繁忙期が読めない時期に増やすと破綻します。繁忙期が明確な人は、単発のまま単価だけ上げる進め方のほうが安全です。

月収30万円以上が19.3%というのは、副業をしている人の中での割合です。平均値でも到達保証でもなく、専門性を本業の外へ出せる職種の人が多く含まれていると見るのが妥当です。同じ調査の2026年3月発表回では、広報やWebデザイナーのように成果物が明確な職種で高単価の副業が浸透している傾向が指摘されています。

月収が上がったら、税金の扱いはどう変わる?

副業の所得が増えると、確定申告が必要になります。給与以外の所得が年間20万円を超える会社員は、確定申告が必要です。月3万円でも年36万円なので、単価を上げる前からこの線は越えている人が多いはずです。

自分で納める税の種類は、所得の区分や売上規模で変わります。消費税の課税事業者になるかどうか、インボイス(適格請求書)の登録をするかどうかも、売上が増えると検討対象に入ります。制度は売り手側と買い手側で適用される内容が別で、個人と法人でも扱いが違います。適用期間や対象者は国税庁の公表内容で確認してください。この記事の数字はあくまで単価と受注の話で、税額の計算とは別の話です。

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まずは実測時給を出して、一番低い案件がどれか確かめてみます。

最初の一歩は、交渉でもジャンル変更でもなく、直近3件の実測時給を出すことです。15分で終わります。そこで一番低い数字が出た案件が、次に手を入れる場所です。知ってから決めればいい話なので、組み替えるかどうかはその数字を見てからで構いません。

よくある質問

副業で月収30万円以上の人はどれくらいいますか?

株式会社lotsfulが2026年9月29日に発表した複業/副業の実態調査では、副業の月収が30万円以上の人は19.3%でした(2026年8月6日〜9日、全国20〜40代の企業勤務者668人対象)。前回調査比で1.9pt増え、2023年5月の調査以来およそ3年ぶりに19%を超えています。

副業の単価を上げる交渉は、どう伝えると通りやすいですか?

値上げの要望として伝えるより、契約当初から増えた作業範囲を書き出し、新単価と適用時期(次回発注分からなど)を自分から明記する形が通りやすくなります。単価を据え置くなら作業範囲を元に戻す、という代替案を添えると、どちらでも成立するため関係が壊れにくくなります。

クラウドソーシングのジャンルによって単価の上限は違いますか?

違います。@SOHOが運営実務の経験則として公開している相場感では、データ入力は上級帯でも時給換算1,200〜1,500円にとどまる一方、Webライティングは初心者帯の文字0.3円から上級帯の文字10円まで幅があります。第三者の統計調査ではなく目安として示された値ですが、ジャンルごとに天井の高さが異なることは読み取れます。

副業の収入が増えたら確定申告は必要ですか?

給与以外の所得が年間20万円を超える会社員は、確定申告が必要です。月3万円の副業でも年36万円になるため、この基準を越えます。売上が増えると消費税の課税事業者になるかどうかやインボイス登録の検討も入りますが、制度の内容は売り手側と買い手側、個人と法人で異なるため、適用期間と対象者は国税庁の公表内容で確認してください。

※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。