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動画編集の副業、最初に覚える3つの基本

2026年5月18日|いろは堂副業編集部
動画編集システムで作業するビデオグラファー

画像出典: パブリックドメイン(Wikimedia Commons)

この記事の要点
動画編集の副業は、フルHD中心なら12〜18万円クラスのPC(CPU Core i5〜i7、メモリ16GB、SSD 512GB以上)と無料のDaVinci Resolveで始められます。最初に覚えるのはカット・テロップ・BGMの3つだけで、練習作品が1〜2本できたらクラウドワークスとランサーズに登録して単価1,000円前後の短尺案件から実績を作るのが現実的な道筋です。
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動画編集を副業にしたいけど、まずPCを買うところから?20万円とか出して失敗したら怖い…

最初の分かれ道はここです。動画編集は「機材を揃えてから学ぶ」と思われがちですが、実際に必要なスペックは何を編集するかで決まります。YouTube向けのフルHD編集と、4KやAfter Effectsを多用する案件では、必要な予算が倍以上違います。

そして編集ソフトは、無料のまま実務レベルの練習ができます。正直なところ、未経験のうちに一番お金がかかるのはPCだけで、あとは時間の投資です。買う前に、自分が受ける案件の種類を決めるのが順番として正しいやり方です。

動画編集の副業に必要なPCスペックは?

先に結論を言うと、副業として始めるならフルHD(1080p=横1920×縦1080画素の解像度)の編集が快適にできる構成で十分です。案件の多くはYouTube向けの横動画かショート動画で、そのほとんどがフルHD以下だからです。

目安のラインはこうです。WindowsならCPUはCore i7以上が理想、Core i5でも可。MacならM1/M2チップ搭載機。メモリは16GB以上が理想で、8GBでも動作はするものの4GBでは厳しい、というのが一般的な水準です。もう少し余裕を見た現実的な最低ラインとしては、CPUがCore i7/Ryzen 7以上、メモリ16GB以上(できれば32GB)、ストレージはSSD 512GB以上という考え方もあります。

用途構成の目安予算目安
フルHD/副業用途Core i5・Ryzen 5+RTX 4060、メモリ16GB12〜18万円
4K・After Effects多用Core i7・i9+RTX 4070以上、メモリ32〜64GB25〜40万円

パソコンショップSEVEN(pasoul.jp)の公表情報をもとに作成(2026年時点の目安)

上の表で分かるとおり、差が出るのはGPU(映像処理を担当する部品)とメモリです。なお After Effects は、文字や図形を動かす演出を作るためのAdobe製ソフトで、通常のカット編集より処理が重くなります。最初から4K対応機を買う必要はありません。受注する案件が4Kや複雑な動く演出に広がってから、その売上で買い替える方が判断を間違えにくくなります。

すでに持っているPCで始められる?

メモリ8GBのノートPCでも、短尺のカット+テロップ編集なら動きます。動作が重くなるのはプレビュー再生と書き出しの場面です。まずは手持ちの機材で1本作ってみて、「書き出しに何十分もかかって作業にならない」と分かった時点で買い替えを検討する、という順番で構いません。

向いていないケースもあります

納期のある案件を受けたあとにPCの限界が来ると、逃げ場がありません。受注を始める段階では、5〜10分の動画を書き出しても実用的な時間で終わることを、練習作品で必ず確認しておいてください。

編集ソフトはどれを選べばいい?

無料で始めるならCapCutDaVinci Resolveです。どちらも基本編集に必要な機能が揃っていて、初心者向けとされています。将来の受注を見据えるならAdobe Premiere Proの習得も有利です。案件募集でソフト名が指定される場面があるためです。

DaVinci Resolve は Blackmagic Design 製で、無料版でも多機能な編集環境をコストゼロで使えます。DaVinci Resolve 16 で追加された「カットページ」は、上段でプロジェクト全体を俯瞰し、下段で編集ポイント周辺を拡大できるデュアルタイムライン構成(作業画面に映像の並びを表す帯を上下2段で表示するつくり)で、素早いカット編集に最適化されています。カットの反復が中心になる副業案件とは相性がいい作りです。

ソフト選びの判断軸
  • まず費用ゼロで練習量を確保したい → DaVinci Resolve
  • スマホ中心・ショート動画から入りたい → CapCut
  • 案件でソフト指定されることを見越したい → Premiere Pro

迷ったら DaVinci Resolve で始めて構いません。ソフトを乗り換えても、カット・テロップ・音量調整という編集の考え方はそのまま持ち越せます。覚えるのは操作の場所であって、編集の判断ではないからです。

未経験は最初に何を練習すればいい?

未経験者がまず覚えるべきなのは、カット編集・テロップ挿入・BGM挿入の基本操作です。ここが実際の案件でも作業時間の大半を占めます。エフェクトやモーションは、この3つが手に馴染んでからで遅くありません。

  1. カット編集DaVinci Resolveなら、カミソリ刃アイコンの「ブレード編集モード」に切り替え、切りたい位置をクリックするとクリップが分割されます。あとは「選択モード」に戻して不要なクリップを選び、Deleteキーで削除します。言い間違いや沈黙を落としていく作業です。
  2. テロップ挿入Premiere Proの場合、プレイヘッドを入れたい位置に移動し、「T」キー(Ctrl+T/Cmd+T)でテキストツールに切り替え、プログラムモニター上の配置したい場所をクリックして入力します。フォントの種類とサイズは「エッセンシャルグラフィックス」パネルの「テキスト」セクション、文字色や縁取りは同パネル下部の「アピアランス」セクションで調整します。
  3. テロップの位置とタイミング位置はプログラムモニター上でドラッグ、表示のタイミングはタイムライン上のテキストレイヤーの開始点・終了点をドラッグして合わせます。複数のテロップのフォントや位置をまとめて直したいときは、テキストレイヤーを複数選択してパネルの設定を一括適用できます。
  4. BGMの音量調整目安として、ナレーション音声は-5dB〜-15dB、BGMは-25〜-30dB(dBは音の大きさの単位で、0に近いほど大きい)。「BGMをナレーションより約20dB低く」という-20dBルールが基準として使われます。曲調や動画の性質で微調整は必要です。
  5. 書き出しYouTube向けならMP4形式で保存し、映像の圧縮方式はH.264を選びます。1080pの推奨映像ビットレート(1秒あたりのデータ量。大きいほど高画質で重い)は8Mbps(48〜60fpsの高フレームレートなら12Mbps)です。

BGMが声を邪魔するときの対処

音量を固定すると、話し始めでBGMがうるさく感じる箇所が必ず出ます。ここで使うのがダッキングです。ナレーションが始まると自動でBGMの音量を下げ、話し終わると元に戻す機能で、話し始めに-2〜-4dB程度下げる設定が目安とされています。手作業で1箇所ずつ音量を調整する手間を大きく減らせます。

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書き出し設定って項目が多すぎて、どこを合わせればいいのか分からない…

合わせるべき項目は決まっています。YouTubeが公式に推奨しているのは、MP4形式で保存すること、映像の圧縮方式はH.264、音声の圧縮方式はAAC-LC(MP4で最も一般的な音声形式)で48kHz・ステレオ384kbps、という構成です。編集ソフトの書き出し画面では、たいていYouTube向けのプリセット(設定の組み合わせがあらかじめ用意されたもの)を選ぶだけでこの条件を満たせます。

解像度推奨ビットレート(24〜30fps)高フレームレート(48〜60fps)
4K35〜45 Mbps53〜68 Mbps
1440p16 Mbps24 Mbps
1080p8 Mbps12 Mbps
720p5 Mbps7.5 Mbps

YouTubeヘルプの公表データをもとに作成(SDR動画の推奨値)

上の表の数値は、プリセットの「ビットレート」欄に入れる値です。もうひとつ守るべきなのがフレームレート(1秒あたりの映像のコマ数)で、撮影時と同じフレームレートで書き出すことが必須とされています。24・25・30・48・50・60fpsが一般的な選択肢です。

最初の案件はどこで、いくらから取れる?

クラウドソーシングが入口として現実的です。初心者はクラウドワークスとランサーズの両方に登録するのが推奨されています。どちらも幅広いレベルの案件が集まっているため、片方だけだと自分に合う募集を取りこぼします。

単価の相場は案件の種類ではっきり分かれます。以下は2026年時点の目安であり、募集や依頼者によって変動します。

副業案件の単価レンジ(2026年時点の目安)
  • カット・テロップのみの簡単な編集:1本1,000円前後のケースが多い
  • 15秒程度のショート動画広告:3,000円程度の募集を見つけやすい
  • YouTube動画の編集:5,000〜10,000円、それ以上の募集もある

安価な案件の多くは1〜3分程度の短尺動画で、数をこなす前提になります。ここで重要なのが、1,000円の案件は収入ではなく「実績」を買う場だと割り切ることです。実績と評価が積み上がるほど、5,000〜10,000円帯の募集に応募したときの通過率が変わってきます。

クラウドワークスは単発前提の募集が多く、1本だけでも受注できるため、本業を持つ副業者と相性がいい設計です。まずは1本納品して、納期を守れる自分の作業スピードを実測してください。

応募までにやっておくこと

  1. 練習作品を1〜2本作るフリー素材や自分で撮った映像で、カット・テロップ・BGMを通した3〜5分の動画を完成させます。提案文に添える見本になります。
  2. 書き出しまで確認するYouTubeにも限定公開でアップして、実際の再生画面で文字が読めるかを確認します。編集画面と実機では見え方が違います。
  3. 両サイトに登録してプロフィールを埋める使用ソフト、対応できる編集内容、週あたりの作業可能時間を書きます。作業可能時間は本業と両立できる範囲で正直に。
  4. 単価1,000〜3,000円帯から応募する短尺で完結する案件を選び、まず納品と評価の1件目を作ります。
向いていないケースもあります

短尺案件は「作業時間あたりの報酬」で見ると、慣れるまでかなり低くなります。最初の数本で時給換算して落ち込む人は多いです。ここを実績づくりの期間と割り切れず、すぐの収入を必要としている場合は、動画編集より即金性の高い副業のほうが合っています。逆に、修正対応の往復を含めて半年単位で単価を上げていく前提なら、伸びしろは十分にある領域です。

会社の副業規定と税金はどうなる?

受注を始める前に、確認しておくと後で慌てずに済むことが2つあります。勤務先のルールと、収入が増えたときの申告です。

まず勤務先の就業規則を確認する

副業を認めるかどうかは会社ごとに定められており、就業規則の「副業・兼業」の項目に書かれています。全面禁止・許可制(申請して承認を得る)・届出制・原則自由と、扱いは会社によって分かれます。許可制なら、案件に応募する前に申請を通しておくのが安全です。就業規則が手元にない場合は社内のポータルや人事へ確認してください。

応募前に見ておく項目
  • 副業が許可制か、届出だけでよいか
  • 競合する業務・同業他社の仕事に制限がないか
  • 勤務時間中・会社の機材を使わないという条件の有無

確定申告が必要になるライン

会社員が給与以外に得た所得(売上から経費を引いた金額)が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。これがいわゆる「20万円ルール」です。判断の対象は売上ではなく所得なので、編集ソフトの利用料やPC・素材の購入費など、その仕事のためにかかった費用を差し引いた金額で見ます。

注意したいのは、20万円以下でも所得税の申告が不要になるだけで、住民税の申告は金額にかかわらず必要という点です。お住まいの自治体の窓口で手続きします。

先にやっておくと楽なこと

売上と経費は、始めた月から記録しておいてください。年末にまとめて思い出そうとすると、報酬明細も領収書も揃わず、経費を落とせないまま申告することになります。無料の家計簿アプリでも、報酬日・案件名・金額・かかった費用を並べたスプレッドシートでも構いません。

なお、社会保険(健康保険・厚生年金)はクラウドソーシングの請負仕事では加入先が増えることは基本的になく、勤務先の加入のままです。ただし副業の所得が住民税額に反映されるため、勤務先へ通知が届いて副業が把握される場合があります。確定申告書で住民税を「自分で納付」に指定すると勤務先の給与天引きと分けられますが、確実に伏せられるとは限らないため、規定の確認を先にしておくのが結局いちばん安全です。個別の判断は国税庁や税務署、自治体、税理士に確認してください。

始める順番を1枚にまとめると

  1. 手持ちPCで無料ソフトを触るDaVinci Resolveを入れて、カット・テロップ・BGMだけの短い動画を1本完成させます。ここまで費用ゼロです。
  2. PCの限界を見極める書き出し時間とプレビューの重さを確認。作業にならないなら、フルHD用途の12〜18万円クラスへ買い替えを検討します。
  3. 練習作品を仕上げるYouTube推奨設定(MP4/H.264/1080pなら8Mbps)で書き出し、見本として使える状態にします。
  4. 就業規則を確認する副業が許可制なら申請を通し、収支の記録先を先に用意しておきます。
  5. 両サイトに登録して応募クラウドワークスとランサーズに登録し、1,000〜3,000円帯の短尺案件で最初の納品実績を作ります。
  6. 単価帯を上げる評価が積み上がったら、5,000〜10,000円帯のYouTube編集案件へ応募範囲を広げます。
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まずはソフトを入れて1本作るところまでなら、今日できそう。

実際、費用がかからない工程はステップ1から3までです。ここで「自分は編集作業を続けられるか」がだいたい分かります。機材を買うかどうかの判断は、1本作ってからで間に合います。

よくある質問

動画編集の副業に必要なPCの予算はいくらですか?

フルHD中心の副業用途なら12〜18万円が目安です(Core i5・Ryzen 5+RTX 4060、メモリ16GB程度の構成)。4K編集やAfter Effectsを多用する場合は、Core i7・i9+RTX 4070以上、メモリ32〜64GBで25〜40万円が目安になります。いずれも2026年時点の相場です。

無料の編集ソフトだけで副業案件を受けられますか?

受けられます。DaVinci ResolveはBlackmagic Design製で無料版があり、カット・テロップ・BGM挿入といった案件で必要になる基本編集を一通りこなせます。CapCutも初心者向けの選択肢です。ただし募集によってはAdobe Premiere Proの使用を指定されるため、応募範囲を広げたい場合はPremiere Proの習得が有利になります。

動画編集の副業は最初いくらくらいの単価から始まりますか?

2026年時点の目安として、カットとテロップだけの簡単な編集は1本1,000円前後の募集が多く、15秒程度のショート動画広告は3,000円程度、YouTube動画の編集は5,000〜10,000円やそれ以上の募集もあります。実績のない段階では1,000〜3,000円帯の短尺案件から始めて評価を積むのが現実的です。

動画編集の副業で確定申告が必要になるのはいくらからですか?

会社員の場合、給与以外の所得(売上から経費を引いた金額)が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。判断するのは売上ではなく所得なので、編集ソフトの利用料やPC・素材の費用を差し引いた金額で見ます。20万円以下でも住民税の申告は金額にかかわらず必要で、こちらは自治体の窓口で手続きします。個別の判断は国税庁・税務署・自治体や税理士に確認してください。

YouTubeに納品する動画の書き出し設定は何を選べばいいですか?

YouTube公式の推奨は、MP4形式で保存し、映像の圧縮方式はH.264、音声はAAC-LCで48kHz・ステレオ384kbpsという構成です。映像ビットレート(1秒あたりのデータ量)は1080pで8Mbps(48〜60fpsなら12Mbps)、4Kで35〜45Mbps。フレームレートは撮影時と同じ値で書き出します。編集ソフトのYouTube向けプリセットを選べば、おおむねこの条件を満たせます。

※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。