ビジネスメールの書き出しと結び、場面別の例文
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ビジネスメールの書き出しは、社内なら「お疲れさまです」、社外なら「いつもお世話になっております」を土台に、用件(初めて・依頼・お詫び・お礼)に応じた一文を足すだけで決まります。結びは「よろしくお願いいたします」を基本に、依頼なら「お手数ですが」、謝罪なら「重ねておわび申し上げます」を前に添えます。書き出しと結びをペアで持っておけば、毎回ゼロから考える必要がなくなります。
メール1通に10分かかるとき、その大半は本文ではなく出だしと締めを考えている時間だったりします。伝えたい内容は頭にあるのに、「この相手にこの挨拶で合っているだろうか」と迷って手が止まる。正直なところ、ここは毎回考えるところではありません。
ビジネスメールの書き出しと結びは、相手(社内か社外か)と用件(初めて・依頼・お詫び・お礼)の組み合わせでほぼ決まります。つまり、組み合わせの数だけ定型文を持っておけば、あとは名前と件名を差し替えるだけで送れるということです。以下、そのまま貼って使える形で並べます。
メールの書き出しには何を書けばいい?
まず全体の形を合わせておきます。ビジネスメールの書き出しは、宛名の後ろに次の3つが並ぶ構造です。この3つを埋めれば書き出しは完成で、悩む余地はほとんどありません。
- 挨拶社内なら「お疲れさまです」、社外なら「いつもお世話になっております」。ここは相手が誰かだけで自動的に決まります。
- 名乗り社内なら名字だけ、または部署名を付けて。社外なら会社名・部署・氏名まで。
- 用件の入口「〇〇の件でご連絡いたしました」のように、何の話かを一行で示します。
宛名の後に一言の挨拶を入れること、そして用件が変わるごとに挨拶と名乗りをあらためて行うことが基本のマナーとされています。同じ相手と1日に何往復もするやり取りの途中では毎回挨拶を繰り返さなくても構いませんが、日をまたいだり別件になったりしたら挨拶から入り直す、と考えておくと迷いません。
社内と社外では、定型句がはっきり分かれています。社内メールは「お疲れさまです」「おはようございます」、社外メールは「いつもお世話になっております」。社内に「お世話になっております」を送っても通じないわけではありませんが、よそよそしく響くことがあります。相手が自社の人かどうかで最初の一行を切り替える、とだけ覚えておけば十分です。
社外メールの書き出しは用件でどう変わる?
社外は「いつもお世話になっております」を土台に、用件に応じた一文を足す形が使いやすいです。丁寧さの度合いは相手との距離で調整します。
継続的にやり取りしている相手へ
- いつもお世話になっております。株式会社〇〇の△△です。
- 平素より大変お世話になっております。
- いつもお心遣いをいただき、誠にありがとうございます。
- 平素は格別のご高配を賜り、心より感謝申し上げます。
下にいくほど改まった言い方になります。日常のやり取りは1つ目で十分で、役職が上の方や、久しぶりの連絡、案内状のようなあらたまった文書では3つ目・4つ目を使うと収まりがよくなります。毎回いちばん丁寧な言い方を選ぶ必要はありません。
初めて連絡する相手へ
- 初めてご連絡いたします。株式会社〇〇の△△と申します。
- 突然のご連絡失礼いたします。
- 貴社サイトの〇〇を拝見し、ご連絡いたしました。
初めての相手には、正式な会社名・役職名・氏名と、連絡先を知った経緯を明記することが信頼を得るポイントとされています。「どこで自分のアドレスを知ったのか」がわからないメールは、それだけで警戒されます。3つ目の例のように、きっかけを一行入れておくと相手の不安が消えます。
お詫び・謝罪
- この度は〇〇の件でご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
- 〇〇の件、対応が遅れており大変申し訳ありません。
お詫びのメールでは、挨拶よりも先に謝罪を置きます。「いつもお世話になっております」から入って本文の後半でようやく謝る、という構成は、読む側からすると本題になかなかたどり着かず不誠実に映ります。何について謝っているのかを1行目で示すのが、いちばん伝わる形です。
お礼・感謝
- 先日の〇〇ではありがとうございました。
- いつも〇〇をご利用いただき、誠にありがとうございます。
お願い・依頼
- 〇〇の件について確認させていただきたく、ご連絡いたしました。
- 〇〇についてお力をお借りしたく、ご連絡いたしました。
依頼のメールは、書き出しの時点で「何をお願いしたいのか」の輪郭を出しておくと、相手が本文を読む姿勢を作れます。前置きを長く重ねてから依頼が出てくる書き方は、読み手に構えさせてしまいます。
社内メールの書き出しはどこまで短くしていい?
社内は「お疲れさまです」+名字、これが基本形です。宛名も名字のみ、または部署名を付けた形式が一般的で、頻繁にやり取りする相手なら「〇〇さん」と「さん」付けで問題ありません。朝いちばんなら「おはようございます」に替えるくらいの使い分けで足ります。
| 場面 | 書き出し |
|---|---|
| 通常の連絡 | お疲れさまです。営業部の〇〇です。 |
| 朝の連絡 | おはようございます。〇〇です。 |
| 報告・共有 | お疲れさまです。〇〇の件、進捗を共有いたします。 |
| 相談・確認 | お疲れさまです。〇〇の件でご相談したく、ご連絡しました。 |
| 依頼 | お疲れさまです。〇〇についてお願いがあり、ご連絡しました。 |
社内メールで丁寧さを盛りすぎると、かえって「何かあったのか」と身構えられます。社内は簡潔さのほうが親切です。
結びはどう書き分ければいい?
締めの言葉は、特に上司や取引先へのメールで重要なビジネスマナーとされています。とはいえ種類を大量に覚える必要はなく、基本形をひとつ持って、用件に応じて前に一言添える形で足ります。
基本は「よろしくお願いいたします」。より改まった場面では「よろしくお願い申し上げます」を使いますが、日常のビジネスシーンでは「よろしくお願いいたします」が無難です。関係が続いていく相手には「引き続きよろしくお願いいたします」「今後ともお引き立てのほどをよろしくお願いいたします」を選びます。
依頼を柔らかくするには、結びの前にクッション言葉を置きます。「お手数ですが」「ご多忙のところ恐縮ですが」。この一言があるかないかで、同じ依頼でも受け取り方がかなり変わります。
- 通常:よろしくお願いいたします。
- あらたまった相手:よろしくお願い申し上げます。
- 継続の関係:引き続きよろしくお願いいたします/今後ともお引き立てのほどをよろしくお願いいたします。
- 依頼:お手数ですが、よろしくお願いいたします/ご多忙のところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
- 謝罪:重ねて、心よりおわび申し上げます/ご迷惑をおかけし申し訳ありませんが、ご理解いただければ幸いです。
書き出しと結びをペアで持つと、迷う時間がなくなる
ここまでの内容を、実際に使う単位で組み直します。メールを書くとき人が判断しているのは「誰に」と「何の用で」の2つだけなので、その組み合わせごとに最初の一行と最後の一行をセットで覚えてしまうのが早いやり方です。
| 場面 | 書き出し | 結び |
|---|---|---|
| 社外・通常連絡 | いつもお世話になっております。〇〇の△△です。 | よろしくお願いいたします。 |
| 社外・初めて | 初めてご連絡いたします。株式会社〇〇の△△と申します。貴社サイトの〇〇を拝見し、ご連絡いたしました。 | ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。 |
| 社外・依頼 | いつもお世話になっております。〇〇の件について確認させていただきたく、ご連絡いたしました。 | お手数ですが、よろしくお願いいたします。 |
| 社外・お詫び | この度は〇〇の件でご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。 | 重ねて、心よりおわび申し上げます。 |
| 社外・お礼 | 先日の〇〇ではありがとうございました。 | 今後ともお引き立てのほどをよろしくお願いいたします。 |
| 社内・通常連絡 | お疲れさまです。営業部の〇〇です。 | よろしくお願いします。 |
| 社内・依頼 | お疲れさまです。〇〇についてお願いがあり、ご連絡しました。 | お手数ですが、よろしくお願いします。 |
| 社内・お詫び | お疲れさまです。〇〇の件で対応が遅れており、申し訳ありません。 | ご迷惑をおかけし申し訳ありませんが、よろしくお願いします。 |
この8行をメモアプリなり単語登録なりに入れておけば、次からは選ぶだけになります。考えるのをやめられる場所は、やめてしまったほうがいい——書き出しと結びは、まさにそこです。
今日から使える形にする3ステップ
- よく送る相手を3つ挙げる取引先、上司、他部署。自分がいちばん多く送る宛先を3つ書き出します。全パターンを準備する必要はありません。
- 上の表から3行だけコピーするその3つに対応する行の書き出しと結びを、メモアプリか下書きメールに貼り付けます。会社名・自分の名前まで埋めておくのがポイントです。
- 単語登録かテンプレート機能に入れる「めーる」と打てば書き出しが、「むすび」と打てば結びが出るように登録します。多くのメールソフトには署名・テンプレート機能があるので、そこに入れても構いません。
準備にかかるのは5分ほどです。1通あたり数分の迷いが消えると考えれば、その日のうちに元が取れます。
お詫びのメールと、重い判断を相手に求めるメールは、定型文をそのまま貼るだけでは足りません。お詫びでは何が起きたのか・原因・今後どうするのかを自分の言葉で書く必要がありますし、重い依頼では相手の状況への配慮が定型句の外に必要です。定型文が効くのは、考えるべきでないところの時間を削るためです。考えるべき中身まで型で済ませてしまうと、かえって冷たい印象を与えます。
また、社風によっては社内メールで「お疲れさまです」を使わない、チャット中心で挨拶自体を省く、といった慣習もあります。まずは自分の会社で先輩が送っているメールを2〜3通見て、そこに合わせて調整してください。
迷ったときの判断基準
表にない場面に出くわしたときは、次の順で考えれば大きく外しません。
- 相手は社内か社外か → 「お疲れさまです」か「お世話になっております」かが決まる
- 相手は自分を知っているか → 知らないなら会社名・氏名・連絡のきっかけを足す
- 用件は謝罪か依頼か → 謝罪なら挨拶より謝罪を先に、依頼なら結びの前にクッション言葉を足す
この3つに答えれば、書き出しと結びは自動的に決まります。あとは本文——つまり本当に伝えたい中身に時間を使えます。メールが速くなるというのは、実のところ、そういうことです。
よくある質問
ビジネスメールの書き出しは社内と社外でどう違いますか?
社内メールは「お疲れさまです」「おはようございます」、社外メールは「いつもお世話になっております」が定型句です。社内では名字のみ、または部署名を付けた名乗りで十分ですが、社外では会社名・部署・氏名まで名乗るのが基本です。より丁寧にしたい社外向けには「平素より大変お世話になっております」「平素は格別のご高配を賜り心より感謝申し上げます」といった言い方もあります。
初めて連絡する相手へのメールは何を書けばいいですか?
「初めてご連絡いたします」「突然のご連絡失礼いたします」といった挨拶に加え、正式な会社名・役職名・氏名を名乗り、相手の連絡先を知った経緯を明記します。「貴社サイトの〇〇を拝見し、ご連絡いたしました」のようにきっかけを1行入れることで、相手の警戒感が下がり信頼を得やすくなります。
メールの結びは「よろしくお願いいたします」だけでいいですか?
日常のビジネスメールでは「よろしくお願いいたします」で問題ありません。あらたまった相手には「よろしくお願い申し上げます」、関係が続く相手には「引き続きよろしくお願いいたします」「今後ともお引き立てのほどをよろしくお願いいたします」を使い分けます。依頼メールでは前に「お手数ですが」「ご多忙のところ恐縮ですが」というクッション言葉を添えると柔らかくなります。
お詫びメールの書き出しと結びはどう書きますか?
書き出しは通常の挨拶より先に謝罪を置き、「この度は〇〇の件でご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」「〇〇の件、対応が遅れており大変申し訳ありません」と、何について謝っているかを1行目で示します。結びは「重ねて、心よりおわび申し上げます」「ご迷惑をおかけし申し訳ありませんが、ご理解いただければ幸いです」を使います。ただし原因と今後の対応は定型文ではなく自分の言葉で書く必要があります。
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