SIMロック解除、格安SIM乗り換え前の確認3手順
画像出典: 写真: RuinDig/Yuki Uchida(CC BY 4.0 / Wikimedia Commons)
譲り受けたスマホを格安SIMで使うには、①発売時期の確認(2021年10月以降発売なら原則SIMロックなし)②IMEIでネットワーク利用制限の判定③必要ならマイページからSIMロック解除、の順に進めます。解除手続きはオンラインで完結し、ドコモは手数料無料です。SIMロックより見落としやすいのが「ネットワーク利用制限」で、端末代の分割が残っていると後から通信できなくなることがあります。
使っていない端末が家に1台眠っている、というのはよくある話です。子どものはじめての1台にしたり、通話専用のサブ機にしたり、使いみちはいくらでもあります。
ただ、譲り受けた端末には「そのまま使える端末」と「確認しないと後で通信が止まる端末」の2種類があります。正直なところ、多くの人が気にする「SIMロック」よりも、もう一つの制限のほうが見落とされがちです。
順番に確認していけば、どちらなのかは30分もかからずに判別できます。しかも確認も手続きも、基本的に無料です。
そもそもSIMロックはまだかかっているの?
SIMロックとは、購入したキャリア以外のSIMカードを挿しても通信できないようにする制限のことです。かつては当たり前の仕様でしたが、今は状況が変わっています。
総務省は2021年8月にガイドラインを改正し、2021年10月1日以降に発売された端末はSIMロックを原則禁止としました。例外的にロックする場合は、事業者が運用方針を公表・周知する必要があります。ドコモは2021年8月27日以降に発売した機種にはSIMロックを設定していません。
つまり最初にすべきなのは、譲り受けた機種の発売時期を調べることです。2021年10月以降の機種なら、SIMロック解除の作業そのものが不要な可能性が高い。逆に2021年9月以前の機種なら、次の確認に進みます。
- 機種名と発売時期(2021年10月以降か)
- IMEI番号(端末を識別する15桁の番号)
- 家族に「端末代の分割は払い終わっているか」を聞く
SIMロックがかかっているか確認する方法は?
端末の設定画面から、数十秒で確認できます。
iPhoneの場合
- 設定を開くホーム画面から「設定」をタップします。
- 一般 → 情報「情報」画面を下にスクロールします。
- 「SIMロック」欄を見る「SIMロックなし」と表示されていれば、SIMフリー(解除済み)の状態です。
Androidの場合
Androidは機種によって表示場所も文言もばらつきがあります。設定内の該当項目に「許可」といった表示があればSIMフリーですが、表示だけでは判断しにくい機種も多いのが実情です。
確実に知りたいなら、各キャリアのマイページ(My docomo/My au/My SoftBank)で解除状況を照会するのが早道です。端末の画面を眺めて悩むより、そちらのほうが結論が出ます。
IMEI番号はどうやって調べる?
IMEI(アイエムイーアイ)は、端末1台ごとに割り当てられた15桁の識別番号です。SIMロック解除の申し込みにも、次に説明するネットワーク利用制限の確認にも、この番号を使います。
調べ方は簡単で、電話アプリを開いて「*#06#」と入力するだけ。発信ボタンを押さなくても、その場で番号が画面に表示されます。スクリーンショットを撮っておくと、後の手続きで打ち直す手間が省けます。
SIMロックより怖い「ネットワーク利用制限」とは?
ここが、譲り受けた端末で一番大事なところです。
ネットワーク利用制限とは、端末代金の分割が支払われなくなった場合などに、その端末を通信できない状態にする仕組みのことです。SIMロックとはまったく別の制限で、SIMロックが解除されていても、こちらが引っかかっていれば通信できません。
各キャリア(docomo・au・SoftBank/Y!mobile・UQ mobile)はそれぞれ公式の判定サイトを用意していて、IMEIを入力すると次の3つのどれかが表示されます。
| 〇 | 制限なし。支払いが完了している状態で、安心して使えます。 |
|---|---|
| △ | 現在は使えるものの、支払い状況によっては将来「×」になる可能性がある状態。 |
| × | 利用制限中。いわゆる「赤ロム」と呼ばれる状態で、通信できません。 |
家族から譲り受けた端末が「△」判定になるのは、珍しいことではありません。端末代を分割払いにしていて、まだ支払いが残っている途中で機種変更した場合、その端末は「△」のままになります。悪意があるわけでもなんでもなく、ごく普通に起こることです。
だからこそ、格安SIMを契約する前に、家族本人へ「この端末の分割は終わっている?」と一言確認しておくのが実務的に一番安全です。判定サイトでの確認と合わせて済ませておけば、あとから困ることはまずありません。
「△」は今すぐ使えなくなるという意味ではありません。ただし、分割の支払いが止まれば「×」に変わる可能性は残ります。家族の端末で完済済みだと確認が取れているなら実質的な心配は小さいですが、支払い状況がはっきりしない端末に長期契約の格安SIMを紐づけるのは、あまりおすすめできません。
SIMロック解除の手続きはどうやる?
SIMロックがかかっていた場合の解除は、店舗へ行かなくても済みます。各キャリアのマイページ(My docomo/My au/My SoftBank)にログインし、先ほど控えたIMEI番号を入力して申し込む形です。24時間受付で、即時〜短時間で解除が反映されます。
ドコモの場合、My docomoでの手続きは手数料無料です。2023年10月1日以降は、オンラインでも店舗でも申し込み方法を問わず無料に統一されています。
au・ソフトバンクについても、マイページからオンラインで解除申請ができるという点は各所の解説で一致していますが、手数料や条件は変更されることがあります。手続きの前に、契約者本人が各社の公式サイトで最新の条件を確認してください。
- IMEI番号(*#06# で表示した15桁)
- マイページのログイン情報(契約者本人のもの)
- その端末が誰名義の契約だったかの把握
格安SIMを挿して使えるようにするには?
確認が済んだら、いよいよ回線の契約です。ここは順番どおりに進めれば迷いません。
- 動作確認端末一覧をチェックする乗り換え先の格安SIM(MVNO)の公式サイトには、機種ごとの動作確認結果が一覧で載っています。譲り受けた機種名がそこにあるかを、契約前に必ず見ておきます。載っていない場合、通信や通話の一部が使えないことがあります。
- SIMのサイズ、またはeSIM対応を確認する物理SIMには標準・micro・nanoのサイズがあり、端末に合ったものを選ぶ必要があります。サイズが分からないまま抜き差しして間違えると、再発行が必要になることもあります。近年はeSIM(カードを挿さず、プロファイルを書き込んで使うSIM)対応端末が増え、多くのMVNOがeSIMプランを用意しています。
- 契約してSIM/eSIMを受け取る公式サイトから申し込み、SIMカードの到着を待つか、eSIMプロファイルを受け取ります。
- APN設定をするAPNとは、スマホがどの事業者のネットワークにつなぐかを指定する接続情報のことです。Androidは「設定」→「モバイルネットワーク」→「APN」から、契約先が案内するAPN情報を手入力します。iPhoneは、MVNO公式サイトが配布する構成プロファイルをダウンロードしてインストールします。
- 通信できているか確かめる画面上部のアンテナ表示の隣に「LTE」「4G」などが出れば通信できています。通話・SMS・インターネットを一通り試して、問題なければ完了です。
APN設定でつまずく原因のほとんどは、入力ミスか、そもそも契約先の案内ページを見ていないかのどちらかです。契約先の公式サイトには、機種別の手順が画像付きで用意されていることが多いので、それを開いたまま作業するのが確実です。
全体の流れをもう一度整理すると
実家から持ち帰った端末を使えるようにするまでの道のりは、次の順番です。
- 発売時期を調べる2021年10月以降の機種なら、SIMロック解除の作業は不要な可能性が高い。
- *#06# でIMEIを確認するこの後のすべての確認に使うので、控えておきます。
- ネットワーク利用制限を判定するキャリア公式サイトでIMEIを入力し、〇△×を確認します。あわせて家族に分割完済かを聞きます。
- 必要ならSIMロックを解除するマイページからIMEIを入力して申し込み。ドコモは無料です。
- 動作確認端末一覧で機種をチェックする契約前に、乗り換え先のサイトで確認します。
- 契約してAPN設定をするSIM/eSIMを受け取り、接続情報を設定して通信を確認します。
手数料がかかる工程はほとんどなく、多くは確認作業です。眠っている端末が使えるかどうかを知るだけなら、今日のうちに終えられます。
よくある質問
2021年10月以降に発売されたスマホなら、SIMロック解除は不要ですか?
総務省のガイドライン改正により、2021年10月1日以降に発売された端末はSIMロックが原則禁止されているため、解除作業が不要な可能性が高いです。ただし事業者が方針を公表したうえで例外的にロックしている端末もあるため、設定画面かマイページで実際の状態を確認しておくと確実です。
SIMロックとネットワーク利用制限は何が違いますか?
SIMロックは、購入したキャリア以外のSIMを挿しても通信できないようにする制限です。ネットワーク利用制限は、端末代金の分割が支払われないなどの理由でその端末自体を通信できない状態にする仕組みで、両者は別物です。SIMロックが解除されていても、ネットワーク利用制限が「×」の端末は通信できません。
IMEI番号はどこで確認できますか?
電話アプリを開いて「*#06#」と入力すると、発信しなくても15桁のIMEI番号が画面に表示されます。この番号は、SIMロック解除の申し込みと、各キャリア公式サイトでのネットワーク利用制限の判定の両方で使います。
格安SIMを契約する前に確認しておくことは何ですか?
乗り換え先の公式サイトにある動作確認端末一覧で、その機種が対応しているかを確認します。あわせて、必要な物理SIMのサイズ(標準・micro・nano)が端末に合っているか、またはeSIMに対応しているかも契約前に確かめておきます。
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