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ローソク足は4本値でできている、陽線陰線の見方

2026年5月24日|いろは堂投資編集部
株価チャートのイメージ写真

画像出典: パブリックドメイン(Wikimedia Commons)

この記事の要点
ローソク足1本は「始値・終値・高値・安値」という4つの価格(四本値)だけでできています。始値より終値が高ければ陽線、低ければ陰線になります。実体から上に伸びる線が上ヒゲ(期間中の高値まで)、下が下ヒゲ(期間中の安値まで)です。この3点を順に見れば、大陽線・十字線・カラカサといった代表的な形は本を見ずに判別できます。
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チャートの棒、赤と青があるのはわかるけど、上下に出てる細い線が何なのかがずっとわからない…

ローソク足は、見た目の印象で覚えようとすると急に難しくなります。「この形は買いサイン」といった暗記から入ると、形の数だけ丸暗記することになるからです。

でも、ローソク足の正体はたった4つの価格の並べ方でしかありません。その期間の最初に付いた値段、最後に付いた値段、いちばん高かった値段、いちばん安かった値段。この4つを図形にしただけです。

逆に言えば、4つの価格の関係さえ追えれば、形の名前を知らなくても「この足で何が起きたか」は読めます。ここでは、その読み方を順番に組み立てます。

ローソク足の四本値とは?

ローソク足は1本で、一定期間の「始値」「終値」「高値」「安値」の4つの価格を同時に表す図形です。この4つをまとめて四本値(よんほんね)と呼びます。期間の取り方によって日足(1本=1日)、週足(1本=1週間)、月足(1本=1か月)と変わりますが、1本が4つの価格を表すという構造はどれも同じです。

たとえば日足なら、その日の取引開始で最初に付いた値段が始値、取引終了時の値段が終値、その日いちばん高かった値段が高値、いちばん安かった値段が安値です。

ローソク足1本の構造図。上から高値・始値・終値・安値の4点が示され、始値と終値を結ぶ四角い実体と、その上下に伸びる上ヒゲ・下ヒゲがラベル付けされている
ローソク足1本の構造。実体(Real Body)が始値と終値、上下に伸びる線が上ヒゲ(Upper shadow)・下ヒゲ(Lower shadow)(出典: Probe-meteo.com(CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons)

上の図のように、ローソク足は実体部ヒゲの2つの部分でできています。実体部は始値と終値を結んだ四角い部分、ヒゲはそこから上下に伸びる細い線です。四角が2つの価格、線の先端が残り2つの価格を表している、と考えるとわかりやすくなります。

陽線と陰線はどう見分ける?

始値よりも終値が高ければ陽線、始値よりも終値が低ければ陰線です。判定に使うのは始値と終値の2つだけで、高値と安値は関係ありません。

言い換えると、その期間の「スタート地点」より「ゴール地点」が上にあれば陽線、下にあれば陰線ということです。途中でどれだけ乱高下していても、この判定には影響しません。

陽線・陰線の判定
  • 始値 1,000円 → 終値 1,050円 = 陽線(期間を通して50円上げて終わった)
  • 始値 1,000円 → 終値 950円 = 陰線(50円下げて終わった)
  • 始値 1,000円 → 終値 1,000円 = 実体がほぼ無い形(後述の十字線)

色は、陽線が白抜きまたは赤、陰線が青または黒で表示されることが多くなっています。ただしこの配色は証券会社やチャートツールによって異なります。使っているツールの設定で入れ替えられることもあるため、色の記憶だけに頼るのは危険です。

色で覚えると環境が変わったとき困ります

「赤=上昇」で覚えていると、陰線を赤で描くツールに移ったときに読み違えます。覚えるべきは色ではなく「始値と終値、どちらが上か」という定義のほうです。色は補助、定義が本体だと考えてください。

上ヒゲ・下ヒゲは何を表している?

上ヒゲは実体の上端から高値まで、下ヒゲは実体の下端から安値まで伸びる線です。つまりヒゲは「期間中に一度はそこまで行ったが、終わってみればそこにはいなかった」価格帯を示しています。

具体的な数字で追ってみます。始値1,000円で始まり、日中に1,080円まで上がったものの、最終的に1,020円で終わり、途中の最安値は990円だったとします。この日のローソク足は次のようになります。

  1. 実体1,000円〜1,020円の四角。終値のほうが高いので陽線。
  2. 上ヒゲ実体の上端1,020円から高値1,080円まで、60円分の線が上に伸びる。
  3. 下ヒゲ実体の下端1,000円から安値990円まで、10円分の短い線が下に伸びる。

この足を見た人は、「上に大きく買われたが押し戻された1日だった」と読み取ります。上ヒゲが実体より長いという事実が、高値圏で売りに押された経過を残しているからです。

ヒゲの長さは、期間中の値動きの勢いや投資家心理の揺れを読むヒントとされています。ただし、これは経験則として語られてきた読み方であり、将来の値動きを保証するものではありません。

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じゃあヒゲが無い足って、どういうこと?

ヒゲが無いのは、始値または終値が、そのまま高値・安値と一致していた場合です。たとえば始値が期間中の安値と同じなら、下ヒゲは長さゼロになり線が描かれません。上下ともヒゲが無い形は坊主と呼ばれ、一方向に押し切られた値動きを表します。

4本値から形を見分ける3ステップ

形の名前を覚えるより先に、判定の順番を固定してしまうほうが早く読めるようになります。次の3ステップを、どのローソク足にも同じ順で当てはめてください。

  1. 始値と終値を比べる終値のほうが高ければ陽線、低ければ陰線。ここで足の向きが決まります。
  2. 実体の長さを見る始値と終値の差が大きければ大陽線・大陰線、小さければ小陽線・小陰線。値動きの強さがここでわかります。
  3. ヒゲと実体の比率を見るヒゲが実体より長いか短いかを比べます。長いヒゲは「行って戻った」動きがあったことを示します。

この3ステップを通すと、代表的な形はすべて分類できます。よく名前が付いている9種類を、四本値の関係で整理すると次のとおりです。

形の名前四本値の関係と形の特徴
大陽線陽線で実体が大半を占める(始値と安値が近く、終値と高値が近い)。上昇継続を示唆するとされる
大陰線陰線で実体が大半を占める。下落継続を示唆するとされる
小陽線陽線だが実体が短い。方向感の乏しい相場
小陰線陰線だが実体が短い。売買が拮抗した停滞相場
陽線坊主・陰線坊主上下どちらのヒゲもほぼ無い。始値または終値が高値・安値と一致し、一方向の勢いが強い
上影陽線・上影陰線上ヒゲが長い。高値を付けたが押し戻された形で、転換点のサインとされることがある
下影陽線・下影陰線(カラカサ)下ヒゲが長い。安値を付けたが戻された形で、底値圏での反発示唆とされることがある
トンカチ長い上ヒゲと短い実体。高値圏での反転示唆とされることがある
十字線・トンボ始値と終値がほぼ同じで実体がほぼ無い。相場の迷い、方向感の欠如を示す

ブリッジサロンおよび外為どっとコムの公表資料をもとに作成

名前は9種類ありますが、判定に使っている情報は実体の向き・実体の長さ・ヒゲの比率の3つだけです。表を暗記する必要はなく、3ステップを踏めば自分で分類にたどり着けます。

1本だけで判断してはいけないのはなぜ?

ローソク足1本が語れるのは、その期間に何が起きたかという事実だけです。次に何が起きるかは、1本の形からは決まりません。長い上ヒゲが出た翌日にさらに上がることも、下ヒゲが出たあとに下げ続けることも、実際にはよくあります。

そのため、単独のローソク足ではなく複数本の並びで判断するのが望ましいとされています。同じ長い上ヒゲでも、大きく上げ続けた後に出るのか、下げ続けた後に出るのかで、読み取れる状況は変わるからです。

1本を見るときに一緒に確認したいこと
  • 直前の数本がどちらに動いてきた流れの中にあるか
  • その形が高値圏で出たのか、安値圏で出たのか
  • 週足・月足など、より長い期間の足では同じ場面がどう見えるか
  • その足の期間中に、決算発表など価格が動く材料があったか
形はサインではなく記録です

「この形が出たら反転」といった説明を目にしますが、これらはあくまで経験的に語られてきた傾向であり、将来の値動きを保証するものではありません。ローソク足は、これから起きることの予告ではなく、すでに起きたことの記録です。記録の読み方として身につけるのが、いちばん無理のない使い方です。

まず今日やってみるといい練習

読み方を定着させるいちばん簡単な方法は、知っているチャートを1つ開いて、4本値を口に出して確認することです。多くのチャートツールでは、ローソク足にカーソルを合わせると始値・高値・安値・終値が数値で表示されます。

  1. 足を1本選ぶ日足チャートで、目についた足をどれでも1本選びます。
  2. 形から4本値を予想する実体の向きとヒゲの長さを見て、「陽線で上ヒゲが長い」など言葉にします。
  3. 数値で答え合わせをする表示される四本値と、自分の読みが一致しているか確かめます。
  4. 期間を変えて見る同じ場面を週足に切り替えると、日足の数本が1本にまとまります。どの日の動きがヒゲとして残ったかを見比べます。

この答え合わせを何本か繰り返すと、形と価格の対応が感覚として結びついていきます。形の名前は、その後から覚えても遅くありません。

チャートの見方をもう少し広げたいときは、日足と週足の使い分けや、価格と一緒に見る出来高の読み方もあわせて確認してみてください。

※本記事は投資に関する教育・情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄や取引の推奨ではありません。投資の判断はご自身の責任で行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本は保証されません。

よくある質問

ローソク足の四本値とは何ですか?

四本値とは、ローソク足1本が表す「始値」「終値」「高値」「安値」の4つの価格のことです。始値はその期間の最初に付いた価格、終値は最後に付いた価格、高値と安値は期間中の最高値・最安値を指します。ローソク足の四角い実体が始値と終値、上下に伸びるヒゲの先端が高値と安値を表します。

陽線と陰線はどちらが上昇ですか?

陽線が上昇です。始値より終値が高い場合が陽線、始値より終値が低い場合が陰線になります。表示色は陽線が白または赤、陰線が青または黒であることが多いものの、配色は証券会社やチャートツールによって異なるため、色ではなく始値と終値の関係で判断するのが確実です。

上ヒゲが長いローソク足は何を意味しますか?

上ヒゲが長い足は、期間中に高値まで買われたものの、終値がそこより下に押し戻されたことを表します。高値圏でこの形が出た場合は転換点のサインとされることがありますが、これは経験的に語られてきた傾向であり、将来の値動きを保証するものではありません。1本だけでなく前後の値動きとあわせて判断するのが一般的です。

ヒゲが無いローソク足はどういう状態ですか?

ヒゲが無い足は「坊主」と呼ばれ、始値または終値がそのまま期間中の高値・安値と一致した状態です。たとえば陽線坊主なら、始値が安値、終値が高値と一致しており、期間を通してほぼ一方向に価格が動いたことを示します。上下どちらの方向にも戻されなかった、勢いの強い値動きの記録です。

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