タイピング練習、3週間で仕事速度を上げる手順
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大人の我流タイピングは、速さを追う前にホームポジションへ戻す動作を体に入れ直すと矯正できます。目標はまずe-typingスコア150(仕事で使える速さの目安)で、事務仕事なら200〜250を目指します。1日10分をキーの範囲を区切って積み上げるのが、遠回りに見えていちばん速い道です。
キーボードを見ながら、決まった指で決まったキーを打っていない。それでも仕事は回ってきたし、直そうとして一度は挫折した——この経験を持つ人は珍しくありません。
ただ、入力速度は仕事にも学習にも効いてきます。議事録、メール、チャットの返信、資格の勉強でノートを取る時間。1分150文字が300文字になれば、同じ作業の所要時間が単純に半分になります。大人になってからの矯正は、やり方さえ間違えなければ数週間で形になります。子どものように何百時間もかける必要はありません。
自分のタイピングは遅いのか?まず数値で確かめる
感覚で「遅い気がする」と悩み続けても、直したのかどうかがわかりません。最初にやることは計測です。e-typing(会員登録数100万人を超える国内最大級のローマ字タイピング練習サイト)で1回測れば、自分の位置がスコアという数値で出ます。スコアは打った速さに正確率を掛け合わせた指標で、速くても打ち間違いが多ければ数値は伸びません。
| スコア/文字数目安 | レベル感 |
|---|---|
| スコア100前後 | 個人利用(パソコン利用に問題ないレベル) |
| スコア150以上 | 仕事で使える速さの目安 |
| スコア200〜250 | 一般事務レベル |
| スコア209〜299 | 実務レベル |
| スコア300以上(概ね1分間150文字以上) | タイピングが速い/エンジニア・プログラマー志望者の目標ライン |
たぬきちのタイピング教室の公表データをもとに作成(民間サイトによる目安のまとめで、公式の統一基準ではありません)
上の表を自分の目標設定に使ってください。日本語入力の速さは、社会人の平均で1分間150〜200文字程度とされています。事務や記録が多い仕事ならスコア200〜250、コードを書く人ならスコア300以上が視野に入ります。いきなり最上段を狙わず、今のスコアの1段上だけを次の目標にするのが現実的です。
英語圏の指標であるWPMで語られることもあります。多くの社会人にとっての実用ラインはWPM300前後、データ入力が多い職種ならWPM400が目標という見方です。ただしWPMは英文タイピングの基準で、日本語タイピングに公式な統一基準はありません。日本語で仕事をするなら、スコアで見るほうが自分の実感と合います。
なぜ大人の我流タイピングは速くならないのか
我流でも打てている人ほど、練習しても頭打ちになります。原因ははっきりしていて、指がホームポジションに戻らないことです。ホームポジションとは、左手の人差し指をF、右手の人差し指をJに置く基本姿勢のこと。この2つのキーには小さな突起があり、目で見なくても指先で位置を確認できます。
ここが定位置になっていないと、キーを打つたびに「今、指はどこにあるか」を目で探し直すことになります。1打ごとに視線がキーボードと画面を往復する。この往復が、速度の上限を決めてしまいます。
キー配列の記憶と、指の割り当ての固定は別のことです。配列を覚えていても割り当てが毎回変われば、指の移動距離が長くなり、次にどの指が空いているかを毎回判断することになります。矯正で直すのは配列の記憶ではなく、この割り当てのほうです。
フォームは「卵を包む形」
指を伸ばして打つと、キーまでの移動が大回りになります。正しい形は指で卵を包み込むような、軽く丸めた形。腕はやや八の字に開き、肘は90度以上開いておくと、遠くのキーへ手を伸ばすときに窮屈になりません。
打つときは指を大きく持ち上げず、キーの上を滑らせるように動かします。持ち上げる高さが半分になれば、その分だけ移動時間が減ります。速さの正体は指を速く動かすことではなく、動かす距離を短くすることです。
3週間の矯正メニュー:何をどの順で練習するか
一気に全部を直そうとすると、仕事のスピードが落ちて元の打ち方に戻ります。範囲を区切って、その範囲だけは見ないで打てる状態を作ってから次に進むのが確実です。1日10分、3週間分の順番を示します。
- 第1週・ホームポジション復帰の反復片手ずつ、1文字打つごとに指をF・Jへ戻す練習をします。速度は完全に無視してください。ここは指の記憶を書き換える工程で、速く打つと古いクセのほうが出ます。左手5分・右手5分。
- 第2週・上下段への往復ホームポジションの1段上(QWERTY…の行)と1段下(ZXCV…の行)へ、担当する指だけを伸ばして打ち、必ず定位置へ戻します。ここでも見ないことを優先し、間違えたら止まって指の位置を確かめ直します。
- 第3週・単語と短文へ移行e-typingの練習メニューで実際の日本語を打ちます。この段階で初めてスコアを測り直します。第1週の測定値と比べて、正確率が上がっているかを先に確認してください。
- 第4週以降・ゲームで速度を伸ばす寿司打(回転寿司の皿が流れていく前に文字を打つゲーム形式の無料サイト)の「お手軽コース」から始めます。フォームが固まったあとの速度上げには、時間制限のあるゲーム形式が向いています。
- キーボードを見ない(見たくなったら手を止めて確認してから再開)
- 速く打とうとしない(速度は正確率のあとから付いてくる)
- 1回10分まで(長時間より毎日のほうが効く)
- 週1回だけスコアを測る(毎日測ると数値のブレに振り回される)
短時間でも毎日続けることが上達のポイントとされています。10分が確保できない日は3分でも構いません。飛ばした日の翌日に20分やるより、毎日触れているほうが指の記憶は残ります。
忙しい人と時間がある人で、練習の組み方は変わる
社会人と学生では、使える時間の量も、練習を差し込める場所も違います。同じメニューでも入れ方を変えたほうが続きます。
働きながらの人は、練習を独立した予定にしないほうが続きます。始業直後の5分、昼休みの終わり際の5分のように、すでにパソコンの前に座っている時間の端に足す。新しく10分の枠を作ろうとすると、忙しい週に真っ先に消えます。
まとまった時間が取れる学生や、休職・休暇中の人は、第1週の反復を丁寧にやる価値があります。ここは退屈で、時間に追われている人ほど飛ばしたくなる工程です。逆に言えば、時間があるうちにここを終えておけば、以降の伸びが変わります。1日20〜30分を上限に、それ以上はやらないでください。疲れた指はフォームが崩れ、崩れたフォームで打つと悪いクセを練習することになります。
今まさに繁忙期で、毎日の入力量が多い人は矯正の開始時期をずらしたほうが無難です。矯正の最初の1〜2週間は、慣れない指使いのせいで一時的に速度が落ちます。締切に追われている最中にこれをやると、仕事中に古い打ち方へ戻ってしまい、練習の効果が打ち消されます。落ち着いた時期に始めるほうが結果的に早く終わります。
また、すでにスコア200を超えていて我流でも困っていない人が、フォームを直す優先度は高くありません。その場合は矯正ではなく、変換の確定操作やショートカットキーの見直しのほうが効きます。
3週間後、何をもって「直った」と判断するか
矯正の完了はスコアでは測れません。判断の基準はキーボードを見ずに、思ったことをそのまま打ち続けられるかです。スコアが150に届いていなくても、視線が画面から離れなくなっていれば矯正は成功しています。速度はそこから自然に伸びます。
逆に、スコアが上がっていてもキーボードを見ているなら、まだ古い打ち方のまま速くなっただけです。この状態は上限が低く、どこかで止まります。数値より、視線がどこにあるかを自分で確かめてください。
そのうえで、仕事の場面に落とすなら次の順番が現実的です。まずチャットの返信のような短い入力を見ないで打つ。次にメール。最後に議事録や資料のような長文。負荷の低いところから実戦に移すと、戻りにくくなります。
練習に使える無料サイト
e-typingは、実力をスコアという数値で確認する用途に向いています。定期的に測って推移を見るのはこちらです。寿司打は、回転寿司の皿が消える前に打つゲーム形式で、「お手軽」「お勧め」「高級」の3コースがあります。初心者はお手軽コースから始めるのが推奨されています。
役割を分けて使うのが効率的です。フォームを直す段階はe-typingの練習メニュー、速度を伸ばす段階は寿司打。どちらも無料で、追加の道具を買う必要はありません。矯正にお金をかける前に、この2つで3週間やってみてから判断すれば十分です。
よくある質問
大人になってからでもタイピングは直せますか?
直せます。大人の場合はキー配列をすでに把握していることが多く、矯正で直すのは配列の記憶ではなく「どの指でどのキーを打つか」の割り当てと、打鍵後にホームポジションへ戻る動作です。1日10分の練習で、3週間程度あればキーボードを見ずに打てる状態を目指せます。
タイピングの目標速度はどれくらいですか?
e-typingのスコアで見ると、スコア150以上が仕事で使える速さの目安、スコア200〜250が一般事務レベル、スコア300以上(概ね1分間150文字以上)で速いと言えるレベルとされています。日本語入力の社会人平均は1分間150〜200文字程度です。
ホームポジションとは何ですか?
左手の人差し指をFキー、右手の人差し指をJキーに置く基本姿勢のことです。この2つのキーには突起があり、目で見なくても指先で位置を確認できます。1打ごとにここへ指を戻すことで、次のキーまでの距離が一定になり、キーボードを見る必要がなくなります。
タイピング練習は1日どれくらいやればいいですか?
1回10分程度で十分です。短時間でも毎日続けることが上達のポイントとされており、週末にまとめて長時間やるより効果的です。まとまった時間が取れる場合でも、1日20〜30分を上限にしてください。疲れると指のフォームが崩れ、崩れた状態で打つとクセがつきます。
※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。