模試の復習、間違いを4つに仕分けて次に活かす方法
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模試の復習は、間違えた問題を「知識不足・うろ覚え・ケアレスミス・時間不足」の4つに仕分けるところから始めると、次にやることが自動的に決まります。仕分けは記憶が新しい受験直後に着手し、分類ごとの対策を次の1〜2週間の学習タスクへ変換して、次の模試で効果を検証します。点数そのものは、この仕分けの材料でしかありません。
模試のあとにいちばん起きやすいのが、この「見て、閉じた」状態です。解説冊子は分厚いし、間違えた問題は20問も30問もある。全部やり直す時間なんて平日にはありません。
正直なところ、全部やり直す必要はありません。模試の価値は点数ではなく、「自分がどういう理由で落としたか」というデータが一度にまとまって手に入ることにあります。理由が分かれば、次にやるべきことは自然と決まります。
ここでは、間違いを4つに仕分けて次の2週間の学習タスクに変えるまでを、順番に見ていきます。
模試の復習はいつ始めればいい?
結論から言うと、記憶が新しいうちに着手するのが定番の推奨タイミングです。学習系メディアでは、試験直後に取りかかることが共通して勧められています(リクルート進学ネット)。
理由はシンプルで、「なぜその選択肢を選んだか」を覚えているのは受験直後だけだからです。1週間後に見返すと、正解だけが分かって自分の思考の記録が消えています。間違いの原因を分類するには、この記録が要ります。
とはいえ、その日のうちに何時間も取るのは現実的ではありません。目安として、受験後48時間以内に「自己採点と分野別の正誤の記録」だけを済ませておくと、本格的な復習を週末に回しても分類ができます。会場を出た直後に、迷った問題へ印を付けておくだけでも十分な記録になります。
- 迷った問題・当てずっぽうの問題に印を付ける
- 自己採点し、分野ごとの正答数を書き出す
- 「時間が足りなかった大問」をメモする
間違いを4つに仕分けるとは?
模試の間違いは、原因で大きく4つに分けられるとされています:①知識不足、②うろ覚え・ど忘れ、③ケアレスミス、④時間不足。そしてこの4つは、それぞれ対策がまったく違います(リクルート進学ネット)。
ここが復習でいちばん大事なところです。ケアレスミスで落とした問題をテキストで復習しても知識は増えませんし、知識不足の問題を「次は落ち着こう」で片づけても次も落とします。原因を取り違えると、時間をかけたのに点が動かない、という一番つらい結果になります。
| 分類 | そのときの自分の状態 | 次にやること |
|---|---|---|
| ①知識不足 | 選択肢の言葉自体を知らない/手が動かない | 該当単元をテキストで読み直す(インプットのやり直し) |
| ②うろ覚え | 見覚えはあるが、2択で迷って外した | その論点だけを問題演習で反復する |
| ③ケアレスミス | 解説を読めば「わかっていた」と思う | 解答プロセス(読み方・書き方)を見直す |
| ④時間不足 | 手を付けられなかった/焦って雑になった | 時間制限付きで過去問を解き、配分を練習する |
リクルート進学ネットの分類をもとに作成
仕分けの作業自体は、答案の余白に①〜④の数字を書き込むだけです。20問間違えていても10分ほどで終わります。迷ったら「解説を読む前の自分が解けたか」で判断してください。解説を読むと全部「わかっていた気」になるので、読む前に印を付けるのがコツです。
復習でいちばん多い自己ごまかしが、②うろ覚えを③ケアレスミスに分類してしまうことです。「本番なら解けた」と思いたくなりますが、2択で迷ったのなら知識が固まっていない証拠で、扱いは②です。ケアレスミスと呼んでいいのは、問題文の条件を読み飛ばした・転記を間違えたなど、知識ではなく操作を誤った場合だけです。
分類を次の2週間のタスクに変えるには?
仕分けが終わったら、分類ごとの数を数えます。ここで見るのは点数ではなく「どの分類がいちばん多いか」です。多い分類が、次の2週間で最も点が動く場所になります。
- 分類ごとに問題数を数える①が12問、②が6問、③が3問、④が5問、というように書き出します。
- 最多の分類を主タスクにする①が最多なら、次の2週間は新しい教材に手を出さず、該当単元のインプットに時間を寄せます。
- 単元名まで落とし込む「知識不足を潰す」では動けません。「商業簿記の連結会計を、テキスト第8章から読み直す」のように、教材とページまで決めます。
- 平日の枠に置く作ったタスクを、平日1日あたりの実際の学習時間に割り振ります。積み残しは翌週へ送らず、優先度の低いものから削ります。
- 次の模試で検証する同じ分類の間違いが減っていれば対策は当たり、変わらなければ対策の方を作り直します。
この流れは、学習をPDCA(計画・実行・確認・改善の繰り返し)として回す考え方に沿ったものです。模試は「Check(確認)」にあたり、点数を確認して終わるとサイクルが1周しません(ベネッセ)。模試の役割は評価ではなく、次の計画の材料を取ることです。
同時に4つを追うと、1つあたりの時間が薄くなって、どれも次の模試までに変わりません。2週間で扱うのは最多の分類ともう1つまでに絞ったほうが、効果が数字に出ます。残りの分類は、次のサイクルに回して構いません。
復習ノートは作るべき?
復習ノートは有効ですが、作り方を間違えると時間だけを吸います。勧められている形は、左ページに間違えた問題のコピーを貼り、右ページに解説とポイントを自分の言葉で書く形式です。解説の丸写しは効果が薄いとされています(マナビス)。
丸写しが効かない理由は、書いている間に理解の確認が起きないからです。自分の言葉に置き換えようとすると、「ここは説明できない」という穴がその場で見つかります。手が止まった箇所こそ、まだ理解できていない箇所です。
ただし、間違えた問題を全部ノートにするのは現実的ではありません。ノートに残すのは①知識不足と②うろ覚えの問題だけで十分です。③ケアレスミスは「条件を丸で囲んでから解く」といった行動のルールを1行メモするほうが機能しますし、④時間不足はノートではなく演習の設計で対処するものです。
- なぜ間違えたか(自分の言葉で1〜2行)
- 正しい考え方の道すじ(解説の要点を自分の言葉で)
- 次に同じ形が出たときの合図(「この語が出たら◯◯を疑う」)
使える時間が少ない人はどこを削る?
ここまでの手順は、そのまま実行すると数時間かかります。学生と社会人では使える時間の条件がかなり違い、平日に2〜3時間まとまって取れる人もいれば、通勤前後の30分ずつしか確保できない人もいます。手順は同じでも、どこまでやるかは持ち時間で変えて構いません。
削る順番を決めておくと迷いません。最後まで残すのは「4分類の仕分け」と「最多分類の単元名の特定」の2つです。この2つさえ済んでいれば、次にやることが決まるので、復習としての機能は果たします。
| 使える時間 | やること |
|---|---|
| 30分 | 4分類の仕分け+最多分類の単元名を書き出す |
| 1〜2時間 | 上記+最多分類の問題の解き直し |
| 半日 | 上記+復習ノート作成+次の2週間の予定への割り振り |
また、受験料や模試の費用が負担になる場合は、受ける回数を増やすより1回の模試から取り出す情報量を増やすほうが費用対効果は高くなります。受けっぱなしの模試を3回受けるのと、仕分けまでやり切った模試を1回受けるのとでは、後者のほうが計画の精度は上がります。
次の模試までの2週間はどう進める?
復習で作ったタスクは、放っておくと日常の勉強に埋もれます。埋もれさせない仕組みとして、週の終わりに5分だけ確認の時間を取る方法があります。
- 1週目の週末作ったタスクのうち、終わったものに印を付けます。半分も終わっていなければ、量が多すぎたので2週目のタスクを削ります。
- 2週目の週末復習ノートの「なぜ間違えたか」を読み返し、説明できるようになったか口に出して確かめます。詰まった箇所は次のサイクルへ持ち越します。
- 次の模試の直前前回の分類ごとの問題数をメモに書き出し、本番でその分類を意識します(例: 時間不足が多かったなら、開始時に大問ごとの終了時刻を決めてから解き始める)。
この「前回の分類を持って次の模試に入る」ところまでやると、模試が単発のテストではなく、つながった1本の学習サイクルになります。2回目以降の模試は、点数より分類の内訳の変化を見るほうが、対策が効いたかどうかを正確に判断できます。
過去に受けた模試でも、答案と問題冊子が残っていれば仕分けはできます。当時の記憶はもう薄れていますが、「今の自分が解けるか」で解き直せば、①知識不足と②うろ覚えの切り分けはできます。受けっぱなしの模試は、今日からでも計画の材料に変えられます。
よくある質問
模試の復習はいつやるのが効果的ですか?
記憶が新しい試験直後に着手するのが定番の推奨タイミングです。「なぜその選択肢を選んだか」を覚えているのは受験直後だけで、この記録がないと間違いの原因を分類できません。時間が取れない場合でも、受験後48時間以内に自己採点と分野別の正誤の記録だけは済ませておくと、本格的な復習を週末に回せます。
間違えた問題は全部やり直すべきですか?
全部をやり直す必要はありません。間違いを「知識不足・うろ覚え・ケアレスミス・時間不足」の4つに仕分け、最も多い分類から手を付けるほうが効率的です。分類ごとに対策が異なるため、原因を取り違えたまま解き直しても点数は動きにくくなります。
ケアレスミスとうろ覚えはどう見分けますか?
解説を読む前の自分が解けたかどうかで判断します。2択で迷って外したなら知識が固まっていない「うろ覚え」です。ケアレスミスと呼べるのは、問題文の条件を読み飛ばした、答えを転記し間違えたなど、知識ではなく操作を誤った場合だけです。
復習ノートには何を書けばいいですか?
左ページに間違えた問題のコピーを貼り、右ページに「なぜ間違えたか」「正しい考え方の道すじ」「次に同じ形が出たときの合図」を自分の言葉で書きます。解説の丸写しは効果が薄いとされており、自分の言葉に置き換える過程で理解の穴が見つかります。対象は知識不足とうろ覚えの問題に絞って構いません。
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