家庭用プールの選び方、サイズで決まる水道代の目安
画像出典: 写真: Infrogmation(CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons)
家庭用プールは「置く場所の寸法」から逆算してサイズを決めるのが失敗しない順序です。水道代は上下水道込みで1Lあたり0.2〜0.3円が目安で、水量4,000Lの大型プールなら満水1回あたり約960円かかります。深さ10cmの水でも溺れる事故が起きているため、大人が常時付き添うことが前提になります。
家庭用プールで迷うポイントは、だいたい3つに絞られます。どのサイズを買うか、水を張ると1回いくらかかるか、そして毎回の出し入れが続けられるか。この3つが噛み合っていないと、一度使って物置の奥、ということになりがちです。
正直なところ、大きいプールほど子どもは喜びます。ただ、大きさは水量にそのまま跳ね返り、水量は水道代と、水を抜く手間の両方に跳ね返ります。順番としては「置く場所の寸法を測る」→「その寸法に入るサイズを選ぶ」→「その水量の水道代を確認する」で決めると、買ってから後悔しにくくなります。
家庭用プールのサイズはどう選ぶ?
先にメジャーで設置場所の縦・横を測ってから、商品ページの寸法を見るのが基本です。ネットの写真だけで選ぶと、届いてから「庭に入るけど人が通れない」ということが起きます。
市販の家庭用ビニールプールは、おおよそ次の4段階に分かれます。小型は85×85×23cm前後のボックス型で、赤ちゃんの水遊びや足だけ浸かる用途。中型は250×160×30cm前後で、幼児が寝そべって遊べる広さです。大型になると300×200×75cm前後、超大型では400×300×245cmというモデルもあります。
ベランダに置く場合は、ベランダ幅より一回り小さいサイズを選ぶことが推奨されています。ぴったりのサイズだと、膨らませたときに壁と干渉して形が歪みますし、周りを歩く隙間がなくなります。
- 設置場所の縦・横(周りを歩く50cmほどの余白込みで)
- 水を抜く排水口までの距離(ホースが届くか)
- 膨らませたあと運べる経路の幅(ドア・階段)
- 使わない時期にたたんでしまう収納場所
水道代は1回いくらかかる?
水道料金は上水道と下水道の合計で、1Lあたり0.2〜0.3円程度が全国平均の目安です。プールの水は「使った水」として上水道で課金され、排水すると下水道でも課金されるため、両方が乗る前提で考えます。
この単価をサイズ区分に当てはめると、次のようになります。
| サイズ区分 | 寸法の目安 | 水道代の目安(0.24円/Lで試算) |
|---|---|---|
| 小型 | 85×85×23cm前後 | 満水時数十円程度(水量少) |
| 中型 | 250×160×30cm前後 | 満水時数百円程度 |
| 大型 | 300×200×75cm前後 | 満水時4,000L=約960円程度 |
| 超大型 | 400×300×245cm前後 | 満水時数千円規模になり得る |
各社解説記事の集約(水道単価は全国平均目安0.2〜0.3円/L)の公表データをもとに作成
上の表で目を引くのは、大型と中型の差です。中型なら1回数百円で、週末ごとに使っても月に数千円の範囲に収まります。大型は1回で約960円、毎週末使えば夏のあいだで数千円規模になる計算です。
注意したいのは、水道料金の多くの自治体が使うほど1立方メートルあたりの単価が上がる段階制を採っている点です。もともとの使用量が多い家庭ほど、追加した分の単価は目安より高くなります。正確に知りたいときは、自治体の料金表で自分の家庭が入っている段階の単価を確認してから、水量を掛けてください。
水を張り替える頻度は、水道代と衛生の綱引きになります。屋外で日に当たった水は当日中に濁りやぬめりが出やすく、翌日に持ち越すと肌に触れる水として気持ちのよいものではありません。1回ごとに抜く前提で、無理なく抜ける水量のサイズを選ぶほうが、結果的に長く使えます。
設置で失敗しないための手順は?
設置作業そのものはシンプルですが、順番を守らないと余計な時間がかかります。
- 地面を確認する小石や枝を取り除きます。とがったものが一つあるだけで底に穴が開きます。コンクリートの上ならレジャーシートを1枚敷くと底面が傷みにくくなります。
- 先に置き場所を決めてから膨らませる膨らませてから運ぼうとすると、ドアを通らない・持ち上がらないという事態になります。
- 空気は下段から順に入れる上段から入れると形が安定しません。空気の入れすぎは日中の温度上昇で破裂の原因になるので、少し余裕を残します。
- 水を入れながら平らかを見る底に少し水を張った時点で片側に寄るなら地面が傾いています。この段階なら位置をずらせます。
- 深さは子どもの身長に対して控えめに大型プールでも満水にする必要はありません。浅く張れば水道代も抜く手間も減ります。
使う場所は、直射日光が半分ほど当たる位置が扱いやすいところです。完全な日向は熱中症と日焼けのリスクが上がり、完全な日陰だと水温が上がらず、子どもが早々に寒がって切り上げることになります。
後片付けを軽くするコツは?
片付けが面倒だと感じた瞬間から、プールの出番は減ります。ここを楽にする工夫が、実は買うサイズの判断にも効いてきます。
水を抜くときは、排水栓にホースをつないで低い場所へ流すのがいちばん早い方法です。栓の位置より排水先が低ければ、放っておいても水は落ちていきます。庭の植木への水やりに回せば、水道代の一部を取り返せます。ただし、集合住宅のベランダから大量の水を流すと階下や隣家に迷惑がかかるため、ベランダで使うならそもそも排水口に一度で流せる水量のサイズを選んでください。
水を抜いたあとは、タオルで内側を拭いて日陰で乾かします。濡れたままたためばカビが出ますし、真夏の直射日光に長時間さらすとビニールが劣化します。
集合住宅のベランダ、水道の蛇口から遠い庭、収納場所が押し入れの一角しかない家庭では、大型プールは持て余しがちです。水を張るのに時間がかかり、抜くのにも時間がかかり、乾かす場所もない、となると出番は年に数回で終わります。この条件なら、中型を毎週末使うほうが満足度は高くなります。
安全のために親が守ることは?
消費者庁は、家庭用プールでの溺水・転倒・接触事故が起きていることを注意喚起しています。医療機関からの報告例として、3歳児が浮き輪を外して飛び込み約15秒溺れた例、1歳児がプール周辺で滑って転倒し頭部外傷で入院した例、7歳児がプールの添え木で顔面を負傷し7日間入院した例が挙げられています。
ここで押さえておきたいのは、わずか10cmの深さの水でも溺れるおそれがあるという点です。「浅いから大丈夫」という判断が通用しません。
- 大人が常時付き添い、目を離さない
- 着替えの手伝いなどで一時的に離れるときも、目を離さない
- 動きが少ない子どもほど注意する(静かに溺れることが多い)
- 濡れた周辺は滑るため、走らない・ふざけないと事前に伝える
- 遊び終わったらすぐ水を抜く(残した水で事故が起きる)
付き添いを続けるには、親の側の準備も要ります。飲み物と日よけを先に用意して、プールの横に座れる状態を作ってから水を入れると、途中で家の中に取りに戻る回数が減ります。付き添いを続けやすい環境をあらかじめ作ることが、そのまま安全対策になります。
結局、どのサイズを買えばいい?
判断の軸は「置き場所」と「片付けを続けられるか」の2つです。
ベランダや狭い庭、子どもが未就学児なら中型(250×160×30cm前後)。水量が抑えられて1回数百円、水を抜くのも短時間で終わります。庭が広く、小学生が寝そべったり浮き輪で浮いたりして遊ぶなら大型(300×200×75cm前後)。1回約960円を許容できるかで決まります。赤ちゃんの水遊びや足だけ浸かる用途なら小型で十分です。
迷ったときは一段小さいほうを選ぶと失敗が少なくなります。小さくて物足りなければ回数を増やせますが、大きすぎて出すのが億劫になったプールは、出番そのものがなくなるからです。
よくある質問
家庭用プールの水道代は1回いくらですか?
上下水道込みの水道単価は全国平均で1Lあたり0.2〜0.3円程度が目安です。水量4,000Lの大型プール(300×200×75cm前後)なら、0.24円/Lで試算して満水1回あたり約960円になります。中型(250×160×30cm前後)なら数百円程度、小型(85×85×23cm前後)なら数十円程度です。ただし多くの自治体が使用量に応じて単価が上がる段階制を採っているため、実際の請求額は各家庭の料金表によって変わります。
ベランダに家庭用プールを置くときのサイズの目安は?
ベランダ幅より一回り小さいサイズを選ぶことが推奨されています。ぴったりのサイズだと膨らませたときに壁と干渉し、周りを歩く隙間もなくなります。加えて、ベランダの排水口に無理なく流せる水量かどうかも基準になります。大量の水を一度に流すと階下や隣家に迷惑がかかるため、ベランダでは中型以下が扱いやすい範囲です。
家庭用プールの水は何日か使い回してもいいですか?
屋外に置いたプールの水は日光と気温で当日中に濁りやぬめりが出やすく、翌日への持ち越しは衛生面で勧められません。また、水を張ったまま放置すると溺水事故の原因にもなるため、消費者庁も遊び終わったら水を抜くことを注意点として挙げています。毎回抜く前提で、無理なく排水できる水量のサイズを選ぶのが現実的です。
家庭用プールで気をつけるべき事故は何ですか?
消費者庁は溺水・転倒・接触事故を挙げ、3歳児が浮き輪を外して飛び込み約15秒溺れた例、1歳児がプール周辺で滑って転倒し頭部外傷で入院した例、7歳児がプールの添え木で顔面を負傷し7日間入院した例を報告しています。わずか10cmの深さの水でも溺れるおそれがあるため、大人が常時付き添い目を離さないことが基本です。着替えを手伝う際も目を離さず、静かに溺れることが多い点から、動きの少ない子どもほど注意が必要とされています。
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