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契約アンペアを下げると電気代はいくら安くなる?

2026年7月29日|いろは堂くらし編集部
日本の住宅用分電盤

画像出典: 写真: Ctny(CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の要点
東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bでは、契約アンペアを10A下げるごとに基本料金が月311.75円安くなります(2026年5月時点・税込)。ただし下がるのは基本料金だけで、使った分の電力量料金は変わりません。エアコンを2台以上同時に使う家庭は30Aだとブレーカーが落ちるおそれがあるため、同時に使う家電の消費電力を合計してから判断します。
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電気代を見直したいけど、こまめに消すのはもう限界。ほかに減らせるところってある?

電気料金の請求書には、使った量に関係なく毎月かかるお金があります。それが「基本料金」で、契約アンペアという数字で決まっています。ブレーカーに書いてある「40」や「30」の数字、あれです。

ここを1段階下げると、何もしなくても毎月の請求が数百円軽くなります。正直なところ、劇的に安くなる話ではありません。ただ、努力がいらないうえに一度やれば来年も再来年も効き続けるので、費用対効果はかなり良いほうです。

もちろん下げすぎればブレーカーが落ちます。だから「うちは下げていい家か」を先に判断してから動くのが正解です。順番に見ていきましょう。

契約アンペアを下げると、いくら安くなる?

東京電力エナジーパートナーの「従量電灯B」(一般家庭向けの標準的な電気料金プラン)の場合、基本料金は10Aあたり311.75円で計算されます。つまり40Aから30Aへ1段階下げると、月311.75円、年間で約3,741円の節約になります。

契約アンペア基本料金(月額)
10A311.75円
15A467.63円
20A623.50円
30A935.25円
40A1,247.00円
50A1,558.75円
60A1,870.50円

東京電力エナジーパートナー株式会社の公表データをもとに作成(2026年5月時点・税込)

50Aから30Aへ2段階下げられれば、月623.50円、年間約7,482円です。手続き自体は無料で、電気の使い方を我慢する必要もありません。

「電気代が丸ごと安くなる」わけではありません

下がるのは基本料金だけです。使った分にかかる電力量料金(第1段階〜120kWhが29.80円/kWh、120〜300kWhが36.40円/kWh、300kWh超が40.49円/kWh)は、契約アンペアを下げても変わりません。むしろ使用量が増えれば合計額は上がります。「アンペアを下げたのに請求が減っていない」という食い違いは、たいていここが原因です。

また、この金額は東京電力エリアの従量電灯Bのものです。電力会社やプランによって料金体系は異なり、契約アンペアという区分そのものがない契約もあります。ご自身の検針票(電気ご使用量のお知らせ)で「契約アンペア」の記載があるかどうかを最初に確認してください。

うちは何アンペアが適正?世帯人数別の目安

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引っ越したときに決まってた数字のまま。そもそも何アンペアが普通なの?

入居時の契約アンペアは、前の住人の設定や不動産会社が余裕を見た数字がそのまま残っていることがよくあります。世帯人数から見た一般的な目安は次のとおりです。

世帯人数別の目安アンペア
  • 1人暮らし … 30A前後
  • 2人暮らし … 30Aでも生活可能。家電の同時使用を気にせず使いたいなら40A
  • 3〜4人家族 … 40A〜50A

1人暮らしで40Aや50A契約になっているなら、下げる余地がある可能性が高いです。逆に3人以上の世帯で30Aだと、朝や夕方に無理が出やすくなります。

ただし、これはあくまで出発点の目安です。実際に決めるのは人数ではなく「同時に何を使うか」です。一人暮らしでもドラム式洗濯乾燥機とIHクッキングヒーターを併用するなら30Aでは足りません。次の計算で確かめます。

ブレーカーが落ちない安全ラインの計算方法

アンペアの計算式はとても単純です。

消費電力(W) ÷ 電圧(100V) = 必要なアンペア数(A)

たとえば同時に使う家電の消費電力を足して2,000Wになるなら、2,000 ÷ 100 = 20A が必要という意味です。消費電力は家電の側面や裏面のシールに「消費電力 1200W」のように書かれています。

  1. いちばん電気を使う瞬間を思い浮かべる朝の支度中と、夕方の帰宅後〜夕食時が2大ピークです。エアコン・調理家電・洗濯機が重なりやすい時間帯だからです。
  2. その瞬間に動いている家電を書き出す冷蔵庫や照明、Wi-Fiルーターのように常時動いているものも忘れずに入れます。
  3. 消費電力を合計して100で割る出た数字が、その瞬間に必要なアンペア数です。
  4. 1〜2割の余裕を足して契約アンペアを選ぶぴったりだと少しの重なりで落ちます。上の段階に余裕がなければ無理に下げないでください。

注意したいのがエアコンです。エアコンは動き出す瞬間にいちばん電流を必要とし、1台あたり最大12.5A前後になります。照明や冷蔵庫の分を引くと、30A契約でエアコン2台を同時に立ち上げるとブレーカーが落ちるリスクがあります。エアコンを2台以上同時に使う家庭は、40A以上を保つのが無難です。

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残暑で9月までエアコンつけっぱなしなんだけど、それでも下げていいの?

エアコンが電流を大きく必要とするのは起動の瞬間で、設定温度に落ち着いたあとは消費電力が下がります。つまり問題になるのは「つけっぱなしの時間」ではなく「同時にスイッチが入る瞬間」です。1台で運転を続けているだけなら、30Aでも余裕は残ります。心配なのは、帰宅してリビングと寝室のエアコンを同時につけ、そのまま電子レンジを回すような場面です。

下げないほうがいい家庭の条件(1つでも当てはまるなら現状維持)
  • エアコンを2台以上、同じ時間帯に立ち上げる
  • IHクッキングヒーターや食洗機、ドラム式洗濯乾燥機を使っている
  • すでに月に1回以上ブレーカーが落ちている
  • 在宅ワークで日中も冷暖房+PC+周辺機器を動かしている

アンペア変更の手続きはどうやる?

手続きは電力会社への連絡だけで完結します。東京電力エナジーパートナーの場合、アンペア変更に費用はかかりません。変更した月の基本料金は、変更日を境に日割りで精算されます。

  1. 検針票かマイページで現在の契約アンペアを確認する玄関や洗面所などにある分電盤(ブレーカーが並んだ箱)の、いちばん左にある契約アンペア用のブレーカーに書かれた数字と色でも判別できます。
  2. 契約中の電力会社に申し込むWebの会員ページか電話です。契約者本人の情報と、希望するアンペア数を伝えます。
  3. ブレーカー交換の日程を調整するスマートメーター(通信機能付きの電力メーター)が設置済みなら遠隔で切り替えられ、立ち会い不要のケースがあります。旧式のブレーカーの場合は作業員の訪問と立ち会いが必要です。
  4. 数か月ぶんの請求を見比べる基本料金の欄が想定どおり下がっているかを確認します。
気軽に戻せるとは限りません

電力会社によっては、アンペア変更後しばらくのあいだ再変更を受け付けない場合があります。申し込む前に、契約中の電力会社に再変更の条件を確認しておくと安心です。迷うくらいなら、まず1〜2週間ブレーカーが落ちないか意識して過ごし、余裕を体感してから申し込むほうが安全です。賃貸の場合は、分電盤の交換を伴うことがあるため事前に管理会社へ一報を入れておくと話が早く進みます。

下げたあとにブレーカーが落ちたら

もし落ちてしまっても、慌てる必要はありません。復旧の手順と、次から落とさないための工夫はセットで覚えておくと役に立ちます。

  1. 使っていた家電のスイッチを切る電子レンジやドライヤーなど、直前に動かしていたものから止めます。
  2. 分電盤のブレーカーを上げる分電盤には、契約アンペア用のブレーカー(左端)、電気漏れを検知するブレーカー(その隣)、部屋ごとの小さなブレーカー(右側に複数)が並んでいます。左から順に、下がっているものを確認して上げます。
  3. 同時に使わない組み合わせを決める「ドライヤー中は電子レンジを使わない」のように、家族で1つルールを決めるだけで再発はかなり減ります。

ピークをずらす工夫も効きます。食洗機や洗濯乾燥機のタイマーを就寝中に回す、炊飯の予約を朝の支度時間から外す。使う総量は同じでも、重なる瞬間を減らせば低いアンペアで足ります。

電気の契約は、一度決めると何年もそのままになりがちです。家族の人数が変わったり、家電を買い替えたりしたタイミングは、見直しの合図だと思ってください。まずは検針票の「契約アンペア」の数字を見るところから始めれば十分です。

よくある質問

契約アンペアを下げると電気代はいくら安くなりますか?

東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bでは、契約アンペアを10A下げるごとに基本料金が月311.75円(2026年5月時点・税込)安くなります。40Aから30Aへ変更した場合は年間で約3,741円の削減です。ただし使用量に応じた電力量料金は変わらないため、電気代の合計が必ず下がるとは限りません。

一人暮らしに適した契約アンペアは何アンペアですか?

一人暮らしの目安は30A前後です。ただしIHクッキングヒーターやドラム式洗濯乾燥機、エアコン複数台を使う場合は30Aでは不足することがあります。同時に使う家電の消費電力を合計し、100Vで割った数値に1〜2割の余裕を足して判断してください。

アンペア変更に費用はかかりますか?

東京電力エナジーパートナーの場合、契約アンペアの変更に費用はかかりません。変更した月の基本料金は、変更日を境に日割りで精算されます。再変更をいつから受け付けるかは電力会社によって異なるため、下げる前に条件を確認しておくと安心です。

エアコンを使う家庭でもアンペアを下げて大丈夫ですか?

エアコン1台であれば30Aでも余裕が残りますが、2台以上を同じ時間帯に立ち上げる家庭は下げないでください。エアコンは起動時に1台あたり最大12.5A前後の電流を必要とし、照明や冷蔵庫の使用分を差し引くと30A契約では2台同時起動でブレーカーが落ちるリスクがあります。この場合は40A以上を維持するのが安全です。

※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。