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副業の確定申告、初年度に必要な3段階と4点

2026年6月3日|いろは堂副業編集部
ノートと定規、ノートパソコンのある白いデスク

画像出典: パブリックドメイン(Wikimedia Commons)

この記事の要点
副業の確定申告は、通年の記録づくり→1月の源泉徴収票の受け取り→2月中旬〜3月中旬の作成・提出、という3段階で進みます。会社員の場合に必要なのは源泉徴収票、副業の売上と経費が分かる資料、マイナンバーカード、控除証明書の4点が基本です。提出はe-Tax・郵送・窓口の3通りで、マイナンバーカード対応スマホからのe-Taxが国税庁で推奨されています。
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副業を始めて1年目。確定申告って、結局いつ何をすればいいの?

確定申告でつまずく人の多くは、税金の計算そのものではなく「順番が分からない」ところで止まっています。書類は1月に揃い、申告期間は毎年2月中旬から3月中旬。この時間割さえ頭に入れば、あとは埋めていくだけの作業になります。

正直なところ、初年度でいちばん効くのは申告直前の頑張りではなく、日頃の記録です。ここでは副業の始め方から最初の案件、通年の準備、提出後まで、時系列で並べていきます。

副業を始めて、最初の1案件を受けるまでは?

確定申告の話に入る前に、その前段——副業を始めて最初の報酬を受け取るまでの道筋を先に置いておきます。ここを通っていないと、申告する所得そのものが生まれません。

  1. 売れるものを1つ決める本業や趣味で人より少し詳しいことを1つ選びます。文章、資料作成、写真の編集、データ入力など、いま手を動かせるもので構いません。
  2. 受注の場を用意するクラウドソーシングサイトやスキル販売サイトに登録します。プロフィールに実績がなくても、できることと対応可能な時間帯を具体的に書けば応募はできます。
  3. お金まわりを最初に分ける副業用の口座とカードを1組つくります。案件を受ける前に分けておくと、この時点で年末の集計作業がほぼ終わります。
  4. 小さい案件に5〜10件応募する単価より「短期間で終わる」ものを選びます。最初の1件は評価をもらうための案件と割り切るほうが、結果的に早く次につながります。
  5. 納品して、記録を残す納品したら、案件名・金額・入金予定日をその日のうちに控えます。この1行が、そのまま確定申告の売上台帳の最初の行になります。
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最初の1件が入金されたら、そこから先は税金の話になるんだね

そもそも副業で確定申告が必要になるのは?

会社員の場合、判断の基準は国税庁が示しています。給与を1か所から受けていて、その給与の全部が源泉徴収の対象になっている人は、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。

ここで大事なのは、20万円は売上ではなく所得——つまり収入から必要経費を差し引いた金額だという点です。副業の入金が30万円あっても、機材や通信費などの経費が12万円あれば所得は18万円になります。

もう一つ、申告書で必ず選ぶことになるのが所得の区分です。雑所得は、本業の片手間で受けた副収入を入れる区分。事業所得は、継続して独立した商売として営んでいる場合の区分で、帳簿の保存など条件を満たす必要があります。副業を始めたばかりの段階では、雑所得になるケースが一般的です。

所得税の話と住民税の話は別です

この20万円の基準は所得税の確定申告についての取り扱いで、住民税には同じ特例がありません。所得税の申告を省略した場合でも、原則として市区町村への住民税の申告は別途必要になります。お住まいの自治体の案内を確認してください。

いつ何をする?副業1年目の時間割

確定申告は3月の作業ではなく、1年かけて進むものです。全体の流れを先に押さえておくと、どこで何が必要になるか予測が立ちます。

通年副業の売上・経費を記録し、請求書やレシートを保存する
1月本業の源泉徴収票が交付される。副業先から支払調書が届く場合もこの時期
1月下旬〜2月上旬マイナンバーカードの電子証明書の有効期限を確認。作成コーナーで試しに入力してみる
2月中旬〜3月中旬申告書を作成し、e-Tax送信または郵送・窓口へ提出
提出後住民税の納付方法を確認。還付がある場合は振込を待つ

上の表に並べた時期が、初年度に通る道のりの全体です。申告期間は例年2月16日ごろから3月15日ごろまでで、曜日により前後します(たとえば令和7年分は2026年2月16日〜3月16日でした)。還付を受けるための申告は、期間の開始前でも提出できます。

通年でやっておくと、2月がラクになること

初年度で最も後悔しやすいのが、記録を後回しにすることです。12月にまとめて1年分の入出金を思い出す作業は、想像よりずっと重くなります。

月1回、30分でできる記録の習慣
  • 副業用の入出金は専用の口座かカードにまとめる
  • 入金日・案件名・金額を表計算ソフトか会計ソフトに転記する
  • 経費のレシートは撮影して月別フォルダに入れる
  • クラウドソーシング経由なら、システム手数料の額も控えておく

口座を分けておくだけで、通帳の履歴がそのまま売上台帳の下書きになります。副業の規模が小さいうちほど、この効果は大きいです。

必要書類は何を揃えればいい?

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書類、たくさんありそうで手が止まっちゃう…

会社員が副業分を申告する場合、実際に手元へ集めるものは多くありません。次の4種類が基本です。

  1. 本業の源泉徴収票2019年分以降は申告書への添付が不要になりましたが、給与や源泉徴収税額を書き写すために必要です。1月に会社から交付されます。
  2. 副業の収入と経費が分かるもの支払調書が発行されるなら、それ。発行されない取引が多いので、通帳の入出金記録・請求書・レシート・帳簿で代用します。
  3. マイナンバーカードe-Taxでの送信と本人確認に使います。カードがない場合は通知カードと本人確認書類の組み合わせになります。
  4. 各種控除証明書生命保険料控除証明書、ふるさと納税の受領証明書など、該当するものがあれば。

加えて、副業所得の申告には内訳を示す書類が要ります。白色申告なら収支内訳書、青色申告なら青色申告決算書を作成して提出します。初年度で青色申告の承認申請をしていなければ、自動的に白色申告——つまり収支内訳書のほうです。

支払調書が届かなくても、申告義務は消えません

支払調書は取引先が税務署へ提出する書類で、報酬を受け取った側へ必ず交付されるものではありません。届かないから申告しなくていい、ということにはならないので、自分の記録で金額を確定させる必要があります。

e-Taxでの作成と提出はどう進む?

提出方法は3通りあります。e-Tax(マイナンバーカード方式)、印刷して郵送、税務署の窓口へ持参。現在はマイナンバーカードに対応したスマートフォンからのe-Tax申告が、国税庁によって推奨されています。

e-Taxの場合、実際の作業は国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で完結します。

  1. 作成コーナーにアクセスする国税庁のサイトから、申告する年分の作成コーナーを開きます。
  2. 申告書の種類を選ぶ副業が雑所得中心なら「所得税」。事業所得として決算書や収支内訳書が必要なら、そちらを含む選択肢を選びます。
  3. 提出方法でe-Taxを選ぶ「e-Tax(マイナンバーカード方式)」を選択します。ここでスマホとカードの読み取り準備をします。
  4. 金額を入力する源泉徴収票の内容と、副業の売上・経費を画面の案内どおりに入力します。税額は自動で計算されます。
  5. 本人認証して送信するマイナンバーカードで認証し、電子署名を付けて送信すれば完了です。

2月に慌てないための、事前の1時間

作成コーナーは、送信せずに入力だけ試すことができます。1月下旬に一度開いて、源泉徴収票を見ながら数字を入れてみると、自分の場合にどの欄が空欄になるかが分かります。

同じタイミングで確認したいのが、マイナンバーカードの電子証明書の有効期限です。カード本体の期限とは別に、電子証明書は発行から5回目の誕生日までという期限があります。切れていると更新手続きに市区町村の窓口へ行く必要があり、申告期間中にこれが発覚するといちばん困ります。

早めに動いた人が受け取れるもの

還付申告は申告期間の開始を待たずに提出できます。報酬から源泉徴収されていた副業で、経費を差し引いた結果として納めすぎになっていた場合、早く出すほど早く戻ります。実務上の目安では、提出から1か月〜1か月半程度で振り込まれることが多いとされています。

経費の記録も同じです。通信費や機材費をきちんと集計しておけば、その分だけ課税される所得が下がります。年末の面倒を先に片づけた人ほど、手元に残る金額が増える仕組みになっています。記録を1行ずつ残す作業は、そのまま自分の取り分を守る作業です。

住民税の納付方法はどう選ぶ?

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会社に副業が知られる経路って、どこなんだろう…

会社が把握する主な経路は、住民税です。住民税には給与から天引きされる特別徴収と、自分で納付書を使って納める普通徴収の2種類があります。特別徴収のままだと、副業分を含めた住民税額の通知が勤務先へ届きます。

確定申告書には住民税に関する記入欄があり、給与以外の所得分の住民税について「自分で納付」を選べます。所得税の申告をしない場合でも、自治体の住民税申告書で同じ選択ができます。

普通徴収を選べないケースがあります

副業がパート・アルバイトのように給与所得に区分される場合、原則として本業の給与と合算されて特別徴収になり、普通徴収への切り替えが認められないことがあります。取り扱いは自治体によって異なるため、確実を期すなら市区町村の課税担当へ確認してください。なお、会社の副業規定そのものは税とは別の話です。就業規則は事前に読んでおくのが安全です。

申告が終わったあとは?

送信または提出が済んだら、納税または還付の段階に入ります。所得税を納付する場合の期限は、申告期限と同じ日です。振替納税やクレジットカード納付など複数の方法があるので、作成コーナーの案内で選びます。

還付がある場合、振り込みまでにはある程度の時間がかかります。実務上の目安として1か月から1か月半程度とされることが多いですが、国税庁が日数を確約しているわけではありません。e-Taxのメッセージボックスで処理状況を確認できます。

そして、申告が終わったその月から次の年度の記録が始まります。初年度を一度通せば、2年目以降は同じ手順の繰り返しになります。最初の1回を、順番どおりに片づけてしまいましょう。

よくある質問

副業の所得が20万円以下なら、何もしなくていいですか?

所得税の確定申告は原則として不要ですが、住民税には同様の特例がないため、市区町村への住民税の申告は原則として別途必要です。また、医療費控除やふるさと納税などで還付を受けるために確定申告をする場合は、20万円以下であっても副業の所得を含めて申告することになります。

20万円は売上と所得のどちらで判断しますか?

所得で判断します。所得は収入(売上)から必要経費を差し引いた金額です。たとえば副業の売上が30万円で、機材費や通信費などの必要経費が12万円あれば、所得は18万円となり20万円以下になります。

副業の収入は雑所得と事業所得のどちらになりますか?

雑所得は本業の片手間で得た副収入を入れる区分、事業所得は継続して独立した商売として営んでいる場合の区分です。事業所得として扱うには帳簿の保存などの条件を満たす必要があり、副業を始めたばかりの段階では雑所得になるケースが一般的です。

副業の確定申告はいつからいつまでですか?

所得税の確定申告と納税の期間は、例年2月16日ごろから3月15日ごろまでで、曜日により前後します。令和7年分(2025年分)は2026年2月16日から3月16日まででした。還付を受けるための申告は、この期間の開始前でも提出できます。

支払調書が届かない副業は、どう金額を確定させますか?

支払調書は報酬を受け取った側へ必ず交付される書類ではないため、届かない場合は自分の記録で金額を確定させます。通帳の入出金記録、発行した請求書、クラウドソーシングの取引履歴などを突き合わせて年間の売上を集計し、経費はレシートや利用明細をもとに計上します。

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