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動画編集のやり方、初心者が迷わない4工程

2026年6月1日|いろは堂副業編集部
複数モニターで映像を確認する制作スタッフ

画像出典: パブリックドメイン(Wikimedia Commons)

この記事の要点
動画編集はカット→テロップ→BGM→書き出しの4工程を順に進めれば1本が完成します。順番が大事で、カットが固まる前にテロップを入れると作り直しになります。BGMはナレーションより約20dB低く、書き出しは1080pならMP4・H.264・映像8Mbpsが目安です。
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編集ソフトは入れた。でも画面を開いた瞬間、ボタンが多すぎてどこを押せばいいのか分からない…

動画編集は「触る順番」が決まっています。順番さえ分かってしまえば、初日でも短い動画を1本、最後まで作り切れます。逆に順番を無視して先にテロップを入れると、後からカットしたときにテロップだけ画面に取り残されて、全部やり直しになります。

正直なところ、最初につまずく理由のほとんどは操作の難しさではなく、どの作業をどの順でやるのかを誰も教えてくれないことです。ここでは、カット→テロップ→BGM→書き出しという4つの工程を、実際の操作と数値の目安つきで順番に見ていきます。

編集の工程はなぜこの順番なのか?

動画編集の基本工程は、素材を並べる → 不要な部分を切る(カット)→ 文字を載せる(テロップ)→ 音楽を敷く(BGM)→ 動画ファイルとして出力する(書き出し)、という流れです。未経験からのスタートでは、まずカット編集・テロップ挿入・BGM挿入という基本操作を覚えることがポイントとされています。

この順番には理由があります。後の工程ほど、前の工程の結果にぶら下がっているからです。テロップは「何秒から何秒まで表示するか」で位置が決まるので、カットで尺が変われば全部ずれます。BGMも同じで、動画の長さが決まってから敷かないと、曲の終わりと動画の終わりが合いません。

工程ごとに「何が決まるか」
  • カット:動画全体の尺と流れが決まる
  • テロップ:各シーンの表示タイミングが決まる
  • BGM:全体の音量バランスが決まる
  • 書き出し:投稿先に合わせた画質・形式が決まる

つまり前の工程が固まっていないうちに次へ進むと、必ず戻り作業が発生します。急がば回れで、カットを最後まで終わらせてからテロップに移るのが結局いちばん速いです。

カット編集はどうやるの?

カットは「切る位置に印を入れて、いらない側を消す」という2手で終わります。無料で始められるDaVinci Resolveを例にすると、操作はこうなります。

  1. ブレード編集モードに切り替えるツールバーのカミソリ刃アイコンをクリックします。マウスカーソルが刃の形に変わります。
  2. 切りたい位置をクリックするタイムライン上のその場所でクリップが2つに分割されます。不要な区間の始まりと終わりの2箇所を切ります。
  3. 選択モードに戻して削除する矢印アイコンの選択モードに切り替え、いらないクリップを選んでDeleteキーを押します。

この3手を繰り返すだけで、言い間違いや無言の間を削っていけます。DaVinci Resolveの「カットページ」(バージョン16で追加された編集画面)は上下2段のタイムライン構成で、上段でプロジェクト全体を俯瞰しながら、下段で編集ポイント周辺を拡大して細かく操作できます。カット作業だけを速く終わらせたいときはこの画面が向いています。

最初のうちは、切りすぎに注意

テンポを良くしようとして間を全部削ると、見ている側は息継ぎができず疲れます。話し終わりの余韻をわずかに残すだけでも、見やすさは変わります。削る判断に迷ったら、いったん残して次に進んでください。カットは後からでも減らせますが、一度書き出してしまった尺を戻すのは手間です。

テロップはどこをどう操作する?

テロップは「入れる → 見た目を整える → 表示時間を合わせる」の3段階です。Adobe Premiere Pro(映像制作の現場で広く使われている有料の編集ソフト)での具体的な操作を工程順に並べます。

  1. 入れたい位置に移動するタイムライン上のプレイヘッド(再生位置を示す縦線)を、テロップを出したいタイミングへ動かします。
  2. テキストツールに切り替える「T」キー、またはCtrl+T(MacはCmd+T)を押します。
  3. 文字を入力するプログラムモニター(プレビュー画面)上で文字を置きたい場所をクリックし、そのまま入力します。
  4. フォントを選ぶ「エッセンシャルグラフィックス」パネルの「テキスト」セクションで、フォントの種類とサイズを設定します。
  5. 色と縁取りを付ける同じパネル下部の「アピアランス(外観)」セクションで、文字色とエッジ(縁取り)を調整します。
  6. 位置とタイミングを合わせる位置はプログラムモニター上で文字をドラッグ。表示時間はタイムライン上のテキストレイヤーの開始点・終了点をドラッグして伸縮させます。

縁取りは飾りではなく実用です。背景が明るい場面と暗い場面が混ざる動画では、白い文字だけだと明るいシーンで読めなくなります。文字の輪郭に濃い色のエッジを付けておくと、どんな背景でも文字が浮き上がります。太さはプレビューを見ながら、文字がつぶれない範囲で決めてください。

テロップが増えてくると、後から「フォントを全部変えたい」となることがあります。そのときはテキストレイヤーを複数選択してから、エッセンシャルグラフィックスパネルで設定を変えれば一括で適用できます。1つずつ直す必要はありません。

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テロップって、話した言葉を全部入れるものなの?

全文を載せるかどうかは動画の種類で変わります。無音で見られることが多いショート動画やSNS向けなら全文に近い量を入れますが、じっくり見せる解説動画では要点だけを大きく出したほうが読みやすくなります。受注案件の場合は、依頼者が「全文テロップ」を求めているのか「強調のみ」なのかで作業量が何倍も変わるので、着手前に必ず確認しておくと安全です。

BGMの音量はどれくらいが正解?

BGMで失敗する原因はほぼひとつで、音楽が大きすぎて声が聞き取れないことです。ここには業界で共有されている目安の数値があります。

ナレーション・話し声-5dB 〜 -15dB
BGM-25dB 〜 -30dB
両者の差(-20dBルール)BGMを声より約20dB低く
ダッキングの下げ幅話し始めで -2dB 〜 -4dB

映像制作各社が公開する音量調整の目安(nexusmaterial.comCO-WRITE by GRI)をもとに作成。公的機関の定めた基準ではなく、実務上の慣行としての目安です

上の表の「-20dBルール」が出発点になります。BGMをナレーションより約20dB低く置く、という考え方です。ただしこれは万能の正解ではなく、曲のジャンルや動画の性質によって微調整が必要になります。ドラムの効いた曲は同じdB値でもうるさく感じますし、静かなピアノ曲なら少し上げても声を邪魔しません。

もうひとつ覚えておきたいのがダッキングです。これは、ナレーションが始まると自動でBGMの音量を下げ、話が終わると元の音量へ戻す機能を指します。話し始めで-2〜-4dB程度下げる設定が目安とされ、手作業で音量の上げ下げを打ち込む手間を大幅に減らせます。話す区間が多い解説動画ほど効果が大きい機能です。

耳だけで判断しないほうがいい理由

編集中は同じ音を何十回も聞くため、耳が慣れて音量の感覚が狂います。数値の目安を先に決めておき、最後にスマートフォンのスピーカーで一度再生して確認するのがおすすめです。視聴者の多くはスマートフォンで見ているので、そこで声が聞こえれば合格です。

書き出しの設定は何を選べばいい?

書き出し画面には見慣れない項目が並びますが、YouTubeへ投稿するなら公式が推奨する設定がそのまま答えになります。まず押さえるのは、ファイル形式と圧縮方式です。コンテナは映像と音声をひとつにまとめる入れ物の形式、コーデックはその中身を圧縮する方式のことだと考えてください。

YouTube公式が推奨する基本設定
  • コンテナ(ファイル形式):MP4。「編集リストは含めない」「ファイル先頭にmoov atom(ファストスタート)を含める」を選ぶ
  • 映像コーデック(映像の圧縮方式):H.264。公式はこれに加えて、1コマを丸ごと記録する方式(プログレッシブスキャン)、高画質向けの圧縮設定(ハイプロファイル)、色の情報を間引いて容量を抑える標準的な方式(クロマサブサンプリング4:2:0)、場面の複雑さに応じてデータ量を変える方式(変動ビットレート)といった細かい仕様も推奨している
  • 音声コーデック:AAC-LC(またはOpus/Eclipsaオーディオ)、サンプルレート48kHz
  • 音声ビットレート:ステレオ384kbps、5.1チャンネル512kbps
  • フレームレート:撮影時と同じフレームレートでエンコードする(24・25・30・48・50・60fpsが一般的)

映像コーデックの細目は用語が多く見えますが、ひとつずつ手で設定する項目ではありません。書き出し設定のプリセットで「H.264」「MP4」を選べば、これらの多くは自動でこの構成になります。今の段階では「プリセットを選べば満たされるもの」と考えて先に進んで大丈夫です。

自分で決める必要があるのはビットレートです。ビットレートは1秒あたりに使うデータ量のことで、大きいほど画質は上がり、ファイルも重くなります。

解像度標準フレームレート(24〜30fps)高フレームレート(48〜60fps)
720p5 Mbps7.5 Mbps
1080p8 Mbps12 Mbps
1440p16 Mbps24 Mbps
4K35〜45 Mbps53〜68 Mbps
8K80〜160 Mbps120〜240 Mbps

YouTubeヘルプの公表データ(SDR動画の推奨映像ビットレート)をもとに作成

上の表を見ると、解像度が上がるほど必要なデータ量が跳ね上がることが分かります。ほとんどの案件は1080pなので、1080p・30fpsなら映像8Mbpsを選んでおけば公式推奨の範囲に収まります。滑らかな動きを求めて60fpsで書き出すなら12Mbpsです。

フレームレートについては、撮影時と同じ値でエンコードすることが必須とされています。30fpsで撮った素材を60fpsで書き出しても滑らかにはならず、ファイルが重くなるだけです。なお、古いビデオカメラやテレビ用の素材にはインターレース方式(1コマを上下の細い線に分けて交互に記録する古い方式)のものがあります。この場合はインターレース解除(1コマを丸ごと表示するプログレッシブ形式へ変換する処理)が必要になりますが、スマートフォンで撮った素材はもともとプログレッシブなので気にしなくて構いません。

練習の1本から初案件まで、どう進める?

最初の1本は何を作ればいい?

工程が分かったら、練習用に短い動画を1本、最後まで通してみるのがいちばん早い上達方法です。3分の動画を丁寧に作るより、1分の動画を書き出しまで終わらせるほうが学べます。書き出しまで到達して初めて、設定画面という最後の関門を越えられるからです。

  1. 素材を用意するスマートフォンで1〜2分ほど何かを話して撮るだけで十分です。
  2. カットする言い間違いと長い沈黙を削ります。
  3. テロップを3枚入れる冒頭・中盤・締めの3箇所だけ。全文入れは練習では不要です。
  4. BGMを敷くフリー素材の音楽を1曲。声より約20dB低く設定します。
  5. 書き出すMP4・H.264・1080p・8Mbpsで出力し、スマートフォンで再生確認します。

この1本が終われば、案件の募集要項に書かれている「カット・テロップ・BGM挿入」という条件の意味が体感で分かるようになります。

最初の1案件はどう取る?

練習動画が1本できたら、それがそのまま応募のときに見せる作品になります。実務経験ゼロでも、完成品が1本あれば応募はできます。初心者はクラウドワークスとランサーズの両方に登録するのが推奨されていて、どちらも幅広いレベルの案件が並んでいます。とくにクラウドワークスは単発前提の募集が多く、1本だけの受注もできるため副業と相性が良いとされています。

  1. 両サイトに登録するクラウドワークスとランサーズに無料登録します。プロフィールには使える編集ソフト名(DaVinci ResolveやPremiere Proなど)と、対応できる作業(カット・テロップ・BGM挿入)を具体的に書きます。
  2. 練習動画を見せられる形にするYouTubeへ限定公開でアップロードし、そのURLを応募時に添えられるようにしておきます。1本で構いません。
  3. 条件を絞って探すまずは1〜3分程度の短尺で、作業内容が「カット・テロップのみ」と明記されている募集から見ます。作業範囲が曖昧な募集は初回では避けます。
  4. 応募文を書く募集要項の作業内容を読み、自分が同じ工程をどう進めるかを1〜2行で書きます。あわせて作品URL・使用ソフト・1本あたりの納品にかけられる日数を明記します。
  5. 着手前に確認するテロップは全文か強調のみか、BGMは支給か自分で用意するか、修正は何回まで含むか。この3点を先に聞いておくと、後から作業量が膨らむ事故を防げます。
  6. 納品してレビューをもらう1件目は評価を得ることが目的です。評価が付くと次の応募が通りやすくなります。

単価の感覚も持っておくと選びやすくなります。カット・テロップのみの簡単な編集は単価1,000円前後の案件が多く、15秒程度のショート動画向け広告案件では3,000円程度、YouTube動画編集案件では5,000〜10,000円やそれ以上の募集も見つかります(いずれも2026年時点の調査による目安で、案件内容やスキルによって変動します)。安価な案件の多くは1〜3分程度の短尺で、数をこなす前提になります。

1件目は「稼ぐため」と考えないほうがいい

単価1,000円の案件に半日かかることは普通にあります。ここで時給換算をすると続きません。1件目の目的は、実際のやり取り・納品・修正対応の流れを一度経験して評価をもらうことです。効率が上がるのは、同じ形式の案件を何本か回してからです。

副業として始めるとき、先に確認しておくことは?

報酬が発生する以上、編集技術とは別に事務まわりの前提があります。知らずに進めて後から困るのはこの3つです。

受注前に押さえておきたい3点
  • 勤務先の副業規定:許可制か届出制か禁止かは会社ごとに違います。就業規則を先に確認してください
  • 確定申告:会社員の場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になるのが一般的な扱いです。報酬と経費(ソフト代・素材代など)は最初から記録しておきます
  • 報酬から差し引かれる源泉徴収:クラウドソーシング経由の報酬では、手数料や源泉徴収が引かれて振り込まれる場合があります。提示額がそのまま手取りになるとは限りません

また、会社員として勤務先の社会保険に入っている場合、クラウドソーシングでの副業収入によってすぐに保険の加入先が変わるわけではありません。ただし収入が増えたときの住民税の扱いや、事業として本格化させる場合の手続きは条件によって変わります。自分の状況での正確な判断は、税務署や自治体の窓口、税理士など専門家に確認してください。ここに書いたのは一般的な考え方であり、個別の税務・保険の判断ではありません。

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まずは1分の動画を、書き出しまで一周してみる

操作を全部覚えてから始めようとすると、いつまでも始まりません。4工程のうち今どこにいるかさえ分かっていれば、詰まった箇所だけを調べれば進めます。知らない機能は、必要になったときに1つずつ覚えれば間に合います

よくある質問

動画編集はカットとテロップのどちらを先にやるべきですか?

カットが先です。テロップは表示する開始・終了のタイミングで位置が決まるため、先にテロップを入れると後からカットしたときに全てのテロップがずれ、配置し直す作業が発生します。カット編集を最後まで終えて動画の尺を確定させてから、テロップ作業に移るのが効率的です。

BGMの音量はどれくらいに設定すればいいですか?

ナレーションより約20dB低くするのが目安です(-20dBルール)。具体的な数値の目安としては、ナレーション音声が-5dB〜-15dB、BGMが-25dB〜-30dBです。ただしこれは公的な基準ではなく実務上の慣行で、曲のジャンルや動画の性質によって微調整が必要になります。

YouTubeに投稿する動画の書き出し設定は何を選べばいいですか?

YouTube公式が推奨する設定は、コンテナがMP4、映像コーデックがH.264、音声コーデックがAAC-LCの48kHzです。映像ビットレートは1080p・24〜30fpsなら8Mbps、60fpsなら12Mbps、720pなら5Mbpsが推奨値です。フレームレートは撮影時と同じ値でエンコードする必要があります。

無料の編集ソフトでも動画編集の副業はできますか?

始めることは可能です。CapCutやDaVinci Resolveは無料で使え、基本編集に必要な機能が揃っているため初心者向けとされています。特にDaVinci ResolveはBlackmagic Design製で無料版があり、多機能なツールをコストゼロで使えます。ただし将来の受注を見据えるなら、Adobe Premiere Proの習得も有利とされています。

動画編集の副業で確定申告は必要ですか?

会社員の場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になるのが一般的な扱いです。報酬額と、編集ソフト代や素材購入費などの経費は最初から記録しておくと申告時に困りません。個別の状況での判断は税務署や税理士など専門家に確認してください。

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