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新しい音楽の見つけ方、好きな1曲から広げる3系統

2026年6月19日|いろは堂エンタメ編集部
ヘッドホンとスマートフォンで音楽を聴くイメージ

画像出典: パブリックドメイン(Wikimedia Commons)

この記事の要点
新しい音楽は、ジャンルを探すより「好きな1曲」を起点にしたほうが早く広がります。具体的には、その曲からラジオ機能で類似曲を流す・アーティストページから似た名前をたどる・週次のおすすめプレイリストに好き嫌いを返す、この3系統を回します。月1回、30分だけ掘る日を決めておくと習慣として続きます。
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サブスク入ってるのに、結局いつも同じ10曲くらいをループしてる…

プレイリストの再生履歴を開くと、去年から顔ぶれがほとんど変わっていない。新しい音楽を聴きたい気持ちはあるのに、いざ検索窓を前にすると何と打てばいいのか分からなくなる。これは「好みがない」のではなく、探し始める入口がないだけです。

入口は、すでに手元にあります。あなたが何度も再生しているその1曲です。ジャンル名やランキングから始めると自分の好みと接点のないところを歩くことになりますが、好きな1曲から出発すれば、最初の一歩から自分の耳に近い場所を歩けます。

なぜ同じ曲ばかりになってしまうのか?

正直なところ、これは意志の弱さの問題ではありません。音楽を聴く時間の多くは、通勤中・作業中・家事の最中といった「ながら」の時間です。そこで求められているのは新しい刺激ではなく、失敗しない安心感のほう。知らない曲を流して外れを引くと、その瞬間に集中が切れてしまいます。

だから、新しい音楽を探す時間と、いつも通り聴く時間は分けたほうがうまくいきます。「掘る時間」を意識的に30分だけ確保する。それ以外の時間は、これまでどおり安心できる曲を聴いていて構いません。

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ジャンルで探そうとすると、そもそも何ていうジャンルが好きなのか分からない

ジャンル名は、音楽を分類する側の言葉です。聴く側が自分の好みをジャンル名で正確に言い当てられることのほうが珍しい。「ロックが好き」と言っても、そのなかで実際に刺さるのは限られた質感の曲だけ、ということはよくあります。

一方で、好きな1曲には、その質感がすでに全部入っています。テンポ、声、音の粗さ、コード進行の癖。言葉にできなくても、機械はそれを手がかりにできます。つまり言語化を飛ばして、曲そのものを検索語として使うのが近道です。

好きな1曲から広げる手順は?

音楽サブスクの機能を使うと、大きく3つの系統で広げられます。順番に試して、自分に合うものを主軸にすれば十分です。

  1. 起点の1曲を決めるここ半年でいちばん再生した曲を選びます。名曲かどうかは関係なく、自分が繰り返し再生している事実だけが基準です。
  2. その曲のラジオ機能を流すSpotifyの「Spotify Radio」は、好きな曲・アルバム・プレイリスト・アーティスト名を起点に、自動で類似曲を選んだステーションを作る機能です(日本では2017年6月13日に提供開始)。再生中に高評価・低評価を押すと選曲がチューニングされていきます。
  3. 気になった曲のアーティストページへ飛ぶ1曲刺さったら、そのアーティストの他の曲や、似た傾向のアーティストへ横に辿ります。1人のアーティストから3〜4人へ枝分かれしていくイメージです。
  4. 週次のおすすめプレイリストにフィードバックを返すSpotifyの「Discover Weekly」は、日頃聴いている曲や好みが似た他ユーザーの傾向を学習し、まだ聴いたことのない曲を30曲集めたプレイリストを毎週月曜の朝に自動生成します。あとからジャンルを選んで絞り込むパーソナライズフィルターも追加されました。
  5. 残ったものだけ自分のプレイリストへ保存する30曲全部を好きになる必要はありません。1〜2曲残れば、その回は成功です。

Apple Musicにも、ユーザーの好みのテイストに合わせて楽曲を提案するパーソナライズ機能があります。使っているサービスが違っても、「1曲を起点にする」「反応を返して精度を上げる」という考え方はそのまま通用します。

3つの掘り方はどう使い分ける?

3つの機能はどれも同じ働きをするわけではなく、向いている場面が違います。共通の軸として「起点の1曲からどれだけ遠くへ飛ぶか(飛距離)」で並べると、次の3行になります。

飛距離向いている場面
ラジオ機能短い起点の1曲に近い曲がその場で流れる。外れが少なく、10分だけ掘りたい日に向く。当たりが多いぶん、すでに知っている名前も混ざりやすい
似たアーティストを辿る中くらい1人のアーティストを軸に周辺の名前へ広がり、アルバム単位で聴き込める。1曲でなく「その人の作品」として好きになりたいときに向く
週次プレイリスト長い好みが似た他ユーザーの聴き方を経由するため、自分の検索では絶対に出てこない名前が届く。そのぶん30曲中の当たりは1〜2曲と考えておくと落ち込まない

上の表のとおり、ラジオ機能・似たアーティストを辿る・週次プレイリストの順に飛距離が伸び、遠くへ飛ぶほど当たりの確率は下がります。時間と気分で選び分けるのが現実的です。

Spotifyの公表値では、サービス全体で毎週5,600万以上の新しいアーティストとの出会いが生まれており、そのうち77%が新進アーティストとの出会いだとされています。Discover Weeklyの累計再生回数は1,000億回を突破しました。つまり「知らない名前に当たること」自体は、すでにたくさんの人が日常的にやっていることです。

掘る日の30分でやること
  • 起点の1曲を再生してラジオを起動する
  • 気になった曲は、その場で保存だけしておく
  • 刺さった1人のアーティストページを開く
  • その週のおすすめプレイリストを流し聞きする
  • 残った曲をひとつのプレイリストにまとめる

掘っても好みが広がらないときは、どこが詰まっている?

3系統を回しているのに新しい名前が増えない場合、詰まっている場所はだいたい決まっています。起点の1曲が「みんなが知っている曲」になっているケースです。誰もが再生している曲を起点にすると、そこから引かれる類似曲も同じく有名な曲になり、すでに知っている名前ばかりが並びます。

この場合は、起点をひとつ内側にずらします。好きなアルバムの中で、シングルではない曲。ライブでいちばん盛り上がる曲ではなく、自分だけが何度も戻ってしまう曲。起点をマイナーにするほど、返ってくる名前も知らないものになります。

もうひとつよくあるのが、低評価を一度も押していないパターンです。おすすめ機能は「聴かれなかった曲」より「明確に拒否された曲」のほうを強い手がかりにします。合わない曲をスキップするだけで終えず、その場で低評価まで押しておくと、翌週の30曲の顔ぶれが目に見えて変わります。

掘った曲を忘れないための置き場所は?

せっかく見つけても、翌週には思い出せない。これがいちばんもったいないパターンです。原因は保存先が散らばっていることにあります。ラジオで保存した曲、プレイリストからハートを押した曲、あとで聴こうとスクリーンショットしたもの。置き場所が3つあると、どれも見に行かなくなります。

「新規開拓」という名前のプレイリストをひとつだけ作ってください。掘って残った曲は、全部そこに入れます。曲数が30を超えたあたりから、そのプレイリスト自体がいつもの再生候補になり、自然と聴く曲が入れ替わっていきます。

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3ヶ月分ためたら、自分の好みの傾向が見えてきそう

たまった曲を並べて眺めると、ジャンル名では説明できない共通点が浮かんできます。「声が近い距離で録られている曲が好きらしい」「テンポより低音の量で選んでいるかもしれない」。ここまで来ると、次からは自分の言葉で探せるようになります。

月に何回、どのくらい掘ればいい?

週1回は多すぎます。おすすめプレイリストが更新されるのが週1回でも、それを消化しきる前に次が来ると、未読の山と同じ状態になって開かなくなるからです。

現実的なのは月1回・30分。給料日の夜、月末の日曜の朝など、ほかの予定と紐づけて固定してしまうと忘れません。1回で残るのが1〜2曲でも、1年で12〜24曲。これは去年の自分のプレイリストと比べれば、はっきり違う顔ぶれです。

この方法が向いていないケースもあります

ひとつは、アルバムを通して聴くことを大事にしている人。おすすめ機能は曲単位で切り出してくるため、作品としての流れは分断されます。この場合は、気に入った1曲を見つけたらすぐアルバム単位に戻る運用にしてください。

もうひとつは、そもそも音楽を「BGM以上のものにしたくない」人。無理に開拓しなくても困りません。同じ曲を聴き続けることは、悪いことではまったくないんです。気が向いたときだけ30分やってみる、くらいで十分です。

サブスク以外に入口はある?

あります。むしろ、機械のおすすめだけに頼ると、少しずつ似た方向へ寄っていく傾向があります。ときどき、まったく別の経路を混ぜると振れ幅が戻ります。

  • 好きなアーティスト本人が公開しているプレイリストを聴く。本人の趣味は、機械が出す類似曲とは違うところへ飛びます
  • 映画やドラマで流れて気になった曲をその場で調べる。作品の記憶と紐づくので忘れにくい
  • ライブ配信や音楽番組を流しっぱなしにする。自分で選ばない状態が、いちばん遠くの曲を運んでくる

どの入口から来た曲でも、最終的には同じ「新規開拓」プレイリストに入れてしまえば管理は増えません。入口は複数、置き場所はひとつ。これだけ守れば、掘る作業は続きます。

よくある質問

新しい音楽を見つけるのに、まず何から始めればいい?

ここ半年でいちばん再生した曲を1曲選び、その曲を起点にサブスクのラジオ機能を再生するのが最短です。ジャンル名やランキングから探すより、自分の好みに近い場所から始められます。

Spotifyの Discover Weekly はどんな機能?

日頃聴いている曲や、好みが似た他ユーザーの視聴傾向を学習して、まだ聴いたことのない曲を30曲集めたプレイリストを毎週月曜の朝に自動生成する機能です。あとから好みのジャンルに絞り込むパーソナライズフィルターも追加されています。

Spotify Radio と Discover Weekly はどう違う?

Spotify Radio は好きな曲やアーティストを起点にその場で類似曲のステーションを作る機能で、今の気分に近い曲がすぐ流れます。Discover Weekly は週に一度まとめて届く30曲のプレイリストで、自分では選ばない曲まで含まれるぶん出会いの幅が広くなります。

おすすめされた曲がどれもピンとこないときは?

再生中の高評価・低評価で反応を返すと選曲が調整されていきます。それでも合わない場合は、起点にしている1曲を別の曲に変えてみてください。有名な曲を起点にしていると有名な曲ばかり返ってくるため、アルバムの中の目立たない曲へずらすと結果が変わります。

※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。