配信ライブの掛け持ち、音と画面はどう分ける?
画像出典: 写真: Wikimedia Foundation Staff and Contractors(CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)
配信ライブの掛け持ちは、画面を並べる手段と音声の扱いを分けて決めると成立します。画面はYouTubeやTwitchの公式マルチビュー(1画面で最大4配信を同時表示できる機能)か、複数サービスをまたぐなら分割視聴のWebツールを使い、音声は同時に流さず1本だけ聞くのが現実的です。全部を等しく追うのではなく、リアルタイムで見る配信とアーカイブに回す配信をあらかじめ決めておくと、当日の判断が軽くなります。
出演スケジュールが重なるのは、配信ライブでは珍しくありません。会場が違っても配信なら同時に開けてしまうぶん、「両方見られるはずなのに、うまく見られなかった」というもやもやが残りやすいところでもあります。
正直なところ、掛け持ちがうまくいかない原因のほとんどは、機材でも回線でもありません。画面をどう並べるかと、音をどう扱うかを、同じ問題として考えてしまうことです。この2つは別々に決めたほうが、ずっと楽になります。
配信ライブの掛け持ちは、そもそも何が難しいのか?
画面を2つ並べること自体は、実はそんなに難しくありません。ブラウザのウィンドウを2枚開いて横に置けば、それだけで映像は同時に見られます。
問題になるのは音です。2本の配信を同時に鳴らすと、どちらの歌もMCも聞き取れなくなります。映像は視線を動かせば片方ずつ拾えますが、耳は同時に2つの音を分けて聞けません。掛け持ちの設計とは、実質「音をどう配分するか」の設計だと考えると、やることがはっきりします。
もう一つは、集中の配分です。同時に4画面開いたところで、人が真剣に追えるのは基本的に1つ。残りは「今どうなっているか」を把握するための窓と割り切ったほうが、結果的に満足度は上がります。
画面を並べる方法は? 3つの系統から選ぶ
掛け持ちの手段は、大きく3系統に分かれます。どれが良いかは、推しの出演先がどのサービスに散っているかで決まります。
1. プラットフォーム公式のマルチビュー
YouTubeには「マルチビュー」という機能があり、1つの画面で最大4つのライブ配信を同時に視聴できます(YouTube公式ヘルプに記載)。Twitchにも同様の機能があり、配信ページのURLを入力することで最大4チャンネルを同時視聴でき、画面左側に複数の小窓、右側に選択中の1配信を大きく表示する構成になります。
公式機能の強みは、余計なツールを挟まないぶん動作が素直なことです。推しの出演先が同じサービスに揃っているなら、まずここから試すのが一番手数が少ない選択になります。
2. サードパーティの分割視聴ツール
出演先がYouTubeとTwitchに分かれている、といった場合は、サービスをまたいで並べられるWebツールが選択肢になります。
- よんぷれ — YouTube・Twitch・DailyMotion・Vimeoなどを1画面に最大16分割で同時表示できる無料Webアプリ
- StreamingHub — 配信をクリックして窓を開き、最大9窓まで同時表示。グリッド表示・自由配置でカスタマイズできる
- YouTubeを複数窓でみるやつ — YouTubeの動画・配信を複数窓で並べる専用ツール
分割数は多いほど良い、というものではありません。16分割できるからといって16本開くと、どれも「何かが動いている」以上のものは読み取れなくなります。実用的なのは2〜4本までです。
3. Discordで一緒に見る
友人と同じ時間に同じライブを追うなら、Discordの画面共有という手もあります。1人目のライブ視聴を開始したあと、2人目の配信者にカーソルを合わせて「複数のストリームを視聴開始」をクリックすると、2つ以上を同時に視聴できます。
これは映像を並べるというより、感想を言い合える相手がいる状態を作るための選択肢です。掛け持ちで散りがちな気持ちを、会話が受け止めてくれます。
音はどう扱うのが現実的?
結論から言うと、同時に鳴らすのは1本だけです。残りは映像だけ流しておき、切り替えたいタイミングでミュートを外します。
ツールによっては、この切り替えがやりやすく作られています。たとえばTwitchの複数視聴を拡張するツールでは、10以上の配信を同時視聴でき、チャンネルごとに音量調整・チャット欄の個別表示ができるものがあります。チャンネルごとに音量を触れるかどうかは、掛け持ちのしやすさに直結する部分なので、ツールを選ぶときの判断材料にしてかまいません。
- メインを決める開演前に「今日は基本こっちを聞く」と1本決めておきます。迷いながら見る時間がなくなります。
- サブは映像だけ流す音は出さず、画面の動きだけ視界に入れておきます。推しの出番が近づいたのが見えたら次へ。
- 切り替えは曲間で曲の途中で音を移すと、どちらも中途半端に途切れます。MCや転換のタイミングで移すと損が少なくなります。
- 戻る先を決めておく切り替えたあと、いつメインへ帰るかも先に決めておくと、気づいたら別の配信を延々見ていた、が起きません。
全部リアルタイムで見なくてもいい?
掛け持ちで一番効くのは、実は技術ではなく事前の取捨選択です。
配信ライブにはアーカイブが用意されることが多く、後から落ち着いて見られるものもあります。だとすれば、同時刻に3本重なったとき、3本すべてをリアルタイムで追う必要はありません。
- リアルタイム向き — 同時視聴者とのコメントで盛り上がりたい、企画上その場でしか成立しない要素がある
- 後回しでいい — 演出やパフォーマンスをじっくり見たい、音をしっかり聞きたい
- 先に確認 — そもそもアーカイブが残る配信かどうか(残らないものを後回しにすると取り返せません)
アーカイブの有無や視聴期限は配信ごとに条件が違います。掛け持ちの計画を立てる前に、まずそこを確認すると、優先順位が自動的に決まります。
掛け持ちの悩みは、半分が時間をずらせるかどうかで消えます。技術的な同時視聴は、どうしてもずらせないものが本当に重なったときの手段です。
当日までに準備しておくことは?
ライブが始まってからツールの使い方を調べるのは、いちばん避けたい展開です。開演の数日前に、一度だけ通しで確認しておくと当日が静かになります。
- 使うツールを実際に開いてみるアーカイブや別の配信を並べて、分割表示と音量切り替えを試します。本番前に一度触れていれば十分です。
- 画面の配置を決める大きい画面にメイン、手元の端末にサブ、という分け方もあります。1台に詰め込む必要はありません。
- 回線と通知を整える複数の映像を同時に流すぶん、通信の負荷は上がります。同居する家族がいる時間帯なら、事前に伝えておくと気が楽です。
- タイムテーブルを1枚にまとめる出演時刻を並べて書き出すだけで、切り替えのタイミングが視覚的に見えます。
ひとつの配信に没入したいタイプの人にとって、同時視聴はむしろ疲れる選択になります。画面を分けた結果「どちらもぼんやり見ただけ」で終わるくらいなら、1本に集中してもう1本はアーカイブに回すほうが、確実に満足度は高くなります。
また、有料配信のチケットは規約上の視聴条件が定められている場合があります。同時視聴の可否や録画の扱いは配信ごとに違うため、複数の有料配信を並べる前に、それぞれの案内ページを確認してください。並べ方の工夫は、規約の範囲内でするものです。
掛け持ちを楽しみに変えるには?
複数の推しを追っていると、重なった日は「どちらかを諦める日」に感じられがちです。でも実際にやってみると、同じ時間に別の会場で別のステージが進んでいるのを行き来する感覚は、掛け持ちでしか味わえないものでもあります。
全部を完璧に見ようとせず、メインを1本決めて、残りは行き来する窓として置く。この形に落ち着けば、重なった日はむしろ贅沢な日になります。
次に予定が重なったら、まずタイムテーブルを1枚に書き出すところから始めてみてください。どこが本当に重なっていて、どこはずらせるのかが見えるだけで、当日の気持ちはかなり軽くなります。
よくある質問
配信ライブを同時に見るのに、特別な機材は必要ですか?
特別な機材は不要です。YouTubeのマルチビュー機能は1つの画面で最大4つのライブ配信を同時視聴でき、Twitchも配信ページのURLを入力することで最大4チャンネルを同時視聴できます。パソコンやスマートフォンとインターネット回線があれば始められますが、複数の映像を同時に受信するぶん通信の負荷は上がります。
複数の配信の音を同時に聞くことはできますか?
音を同時に流すと、どちらも聞き取れなくなるため実用的ではありません。現実的な方法は、聞きたい1本だけミュートを解除し、残りは映像のみ流しておく運用です。チャンネルごとに音量調整ができるツールもあるため、切り替えのしやすさでツールを選ぶとスムーズになります。
YouTubeとTwitchなど、違うサービスの配信を並べて見られますか?
サービスをまたいで並べる場合は、サードパーティの分割視聴ツールを使います。「よんぷれ」はYouTube・Twitch・DailyMotion・Vimeoなどを1画面に最大16分割で同時表示できる無料Webアプリで、「StreamingHub」は最大9窓まで同時表示し、グリッド表示や自由配置でレイアウトを変更できます。
同時視聴は何画面までが現実的ですか?
ツール上は9窓や16分割まで開けますが、人が内容を追えるのは実質1本で、残りは状況を把握するための窓になります。実用的なのは2〜4本までです。それ以上開いても、どの配信も断片的にしか記憶に残らなくなります。
※記事で使用した内容・数値は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。