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転職活動の年末年始、年内に進めるか持ち越すかの判断軸

2026年10月25日|いろは堂キャリア編集部
壁に掛けられた月めくりカレンダーの9月と10月のページ

画像出典: パブリックドメイン(Wikimedia Commons)

この記事の要点
年末年始を挟む選考は、残っている工程が「最終面接だけ」なら年内に詰め、二次以降が複数残るなら年明け早々に仕切り直すのが現実的です。中途採用は1〜3月に活発化する一方、4月は新卒対応で日程調整が滞りやすいため、持ち越し先は1〜3月に収めるのが安全です。日程調整メールでは年内・年明けの両方の候補日を3つ以上、時間帯に幅を持たせて出すと往復が減ります。
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二次面接の案内が来たけど、もう年末。無理に年内に詰めるか、年明けにしてもらうか決められない……

年末年始をまたぐ選考は、応募した側の都合だけでは決まりません。面接官や人事も休暇に入るため、日程を出してもらうまでの時間が普段より長くなります。そのうえ年明けは求人が増える時期で、「待ったほうが選択肢は広い」という別の判断も絡んできます。

正直なところ、ここに万人向けの正解はありません。決め手になるのは、自分の選考にあと何工程残っているかと、どの時期に入社したいかです。判断の軸を先に整理し、そのあとで実際に送る文面まで用意しておきます。

年末年始の選考は、なぜ進みにくくなるのか?

中途採用は新卒採用と違って通年採用が基本なので、年末年始を挟んでも選考そのものが止まるわけではありません。ただ、面接官や人事の稼働状況によって日程調整のリードタイムが長くなりやすいという性質があります(人材紹介会社JAC Recruitmentの選考解説より)。普段は「候補日を出したら翌日に確定」だったものが、休業を挟むと一週間近くかかることが起こります。

一方で、求職者側の動きはこの時期に活発になります。マイナビが2025年12月18日に実施した「年末年始休暇と転職に関する調査」(対象は20〜59歳で年末年始休暇のある正社員、および2025年11月に採用活動を行った・今後3カ月で予定している中途採用担当者、回答者ベースで計14,289人)では、正社員の3人に1人が年末年始休暇を通じて「会社を辞めたい」と考えた経験があると回答しています。

同じ調査では、年末年始休暇のある正社員のうち28.4%が「年末年始中に退職者が出た」経験があり、20代に限ると41.1%でした。また、年始に退職の意思を固める・伝える「あけおめ退職」を経験した人は5人に1人以上、20代では約4割です。企業の中途採用担当者が選ぶ「退職者が多い長期休暇」のトップも年末年始休暇でした。

辞める人が動くタイミングと、選考を回す人が休むタイミングが重なるのが、この時期の構造です。自分の選考が遅れているように感じても、相手の体制側の事情であることが多いと知っておくと、焦りの質が変わります。

休暇中に「辞めたい」と思うこと自体は珍しくありません

上の調査では「長期休暇後に退職者が出たことがない企業」も約3割あります。休暇中の気持ちは、そのまま行動に移す人も移さない人もいます。年末に考えが固まったからといって、その勢いのまま退職を申し出る必要はありません。年明けの平日に、工程と希望入社時期を紙に書いてから決めても遅くはありません。

年内に進めるか、年明けに持ち越すかはどう決める?

判断の中心に置くのは「内定までに残っている工程の数」です。以下は筆者が、採用活動の季節性と日程調整の実務から整理した判断軸で、企業の公式基準ではありません。

年内に詰めたほうがよいケース
  • 残っているのが最終面接だけで、面接官の日程が年内に取れそう
  • 複数社を並行していて、横並びで比較したい時期が年内に来る
  • 現職の繁忙期が年明けにあり、1月以降は面接の時間が作りにくい
  • 1〜3月の入社を希望しており、内定後の調整期間が必要
年明けに持ち越したほうがよいケース
  • 二次以降の面接が複数残っていて、年内に詰めると移動や準備が雑になる
  • 職務経歴書や志望動機の作り込みが足りず、年末の空き時間で直したい
  • 応募先をもう少し広げたい(1〜3月は求人が増える時期)
  • 年末年始に現職の引き継ぎや決算対応が重なっている

持ち越す場合に気をつけたいのは、持ち越し先を1〜3月に収めることです。1月から3月は、4月に始まる新年度の体制整備に向けた求人が増え、年度末の退職や派遣契約満了による欠員補充ニーズも生まれるため、1年の中でもっとも中途採用活動が活発になる時期とされています(人材紹介会社イッソウの転職市場解説より)。選択肢の多さという点では、年明けに動く利点があります。

ただし4月に入ると、人事や面接官が新卒採用の対応で多忙になり、中途選考の日程調整が滞りやすくなります。連休明けまで結果が出ないことも起こり得ます。「年明けに持ち越す」は「1〜3月で終わらせる」とセットで考えてください。

なお、1月入社を目指す場合は9〜10月頃に活動を始めるのが望ましいとされています。すでに年末が近い段階で動いているなら、1月入社は現実的ではないことが多く、2〜4月入社を基準に逆算し直すほうがスケジュールに無理が出ません。

年末年始の日程調整メールは、何を守れば往復が減る?

年末年始の調整がもたつく最大の原因は、メールの往復回数です。相手が休業に入る前に確定させるには、一往復で決まる形で出すのが近道です。基本となるマナーは次の4点です。

  1. 候補日は3つ以上出す「12月◯日14時〜17時」のように時間帯に幅を持たせると、相手が面接官の都合を当てはめやすくなります。
  2. 返信は24時間以内深夜・早朝の送信は避け、相手企業の営業時間内に送ります。年末は特に、半日の遅れが休業明けまでの持ち越しにつながります。
  3. すぐ候補日を出せないなら、返答期日を先に伝える「◯日までにご連絡いたします」と置いておけば、相手は待つ判断ができます。
  4. 面接で聞けば済む質問は書かない調整メールは日程だけに絞ります。質問を混ぜると往復が増え、年末は一往復の重みが大きくなります。

年末年始に固有の配慮として、年内と年明けの両方の候補日を並べて、相手に選んでもらう形にすると話が早くなります。企業の休業期間は応募者側からは分かりません。両方出しておけば、相手は休業を踏まえてどちらかを選ぶだけで済みます。

そのまま使える文例はどう書く?

以下は上記のマナーをもとに組んだ文例です。社名・日付・氏名を差し替えて使えます。

年内と年明けの両方で候補日を出す場合

件名: 二次面接の日程について(氏名)

株式会社◯◯
人事部 ◯◯様

お世話になっております。◯◯(氏名)です。
二次面接のご案内をいただき、ありがとうございます。

貴社の年末年始休業期間を踏まえ、年内・年明けの両方で候補日をお送りいたします。

【年内】
・12月◯日(◯)14時〜17時
・12月◯日(◯)10時〜12時
【年明け】
・1月◯日(◯)終日
・1月◯日(◯)13時以降

ご都合のよい日程をお知らせいただけますと幸いです。休業明けのご対応になる場合も問題ございません。
どうぞよろしくお願いいたします。

年明けに回してほしいとお願いする場合

やりたいことを先に書き、理由は一行で添えます。長い言い訳は不要です。

「大変恐縮ですが、年内は業務の都合で時間の確保が難しく、年明け1月◯日以降でご調整いただけますと幸いです。年明けは下記の日程でお伺いできます。」

すでに決まっている日程を変更したい場合

確定済みの日程を動かすときは、お詫びの一文を必ず入れます(リクルートエージェントのメールマナー解説より)。日程変更は相手が面接官の予定を再調整する作業を生むため、ここを省くと印象が大きく変わります。

「一度ご調整いただいた日程を変更するお願いとなり、誠に申し訳ございません。12月◯日の面接につきまして、下記のいずれかへご変更いただくことは可能でしょうか。」

休業明けの連絡が来ないとき

年末に送ったメールの返信が来ないまま年が明けた場合、相手の仕事始めから2〜3営業日は待ちます。そのうえで送るなら、催促ではなく確認の形にします。

「年末にお送りいたしました日程のご連絡につきまして、行き違いがございましたら恐縮です。あらためて候補日をお送りいたしますので、ご確認いただけますでしょうか。」

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年内に決めなきゃって思い込んでたけど、両方出して相手に選んでもらえばいいんですね

どちらを選んでも不利になることは基本的にありません。応募者が年内か年明けかで迷っているのと同じように、企業側も面接官の休暇と選考スケジュールの間で調整をしています。両方の候補を出すのは、その調整を楽にする行為です。

年末年始の休みの間、何をしておくと年明けが軽くなる?

選考が動かない期間は、書類と受け答えを直す時間に使えます。年明けに求人が増えてから慌てて直すより、休みのうちに手を入れておいたほうが応募のスピードが上がります。

休業期間中にやっておくこと
  • 職務経歴書の直近の実績を数字入りで更新する
  • 志望動機を企業ごとに書き分けられる形にしておく
  • 年明けの面接候補日を、現職の予定と照らして先に3つ押さえる
  • 退職希望時期と入社可能日を、月単位で確定させる

入社可能日は、選考が進むと必ず聞かれます。現職の引き継ぎに何週間必要かを年末のうちに見積もっておくと、年明けの面接で即答できます。ここが曖昧だと、内定後の入社日交渉で不利な条件を飲まされやすくなります。

年末の勢いだけで決めないほうがよいこと

休暇中は現職から離れているため、不満だけが大きく見えます。応募先を増やすのは問題ありませんが、現職への退職申し出は年明けに平常の判断で行うほうが安全です。先に転職先の内定を得てから動けば、選択肢を手元に残したまま決められます。

よくある質問

年末年始に転職活動を進めると不利になりますか?

中途採用は通年採用が基本なので、年末年始を挟んでも選考自体は止まりません。ただし面接官や人事の休暇により日程調整のリードタイムが長くなりやすいため、候補日を複数出して一往復で確定させる工夫が有効です。応募時期そのもので評価が下がることはありません。

選考を年明けに持ち越すなら、いつまでに終わらせるべきですか?

1〜3月に収めるのが安全です。1月から3月は新年度の体制整備に向けた求人と年度末の欠員補充ニーズが重なり、中途採用がもっとも活発になる時期とされています。一方4月は人事・面接官が新卒採用の対応で多忙になり、中途選考の日程調整が滞りやすくなります。

年末年始の日程調整メールでは候補日をいくつ出せばよいですか?

3つ以上出し、「12月◯日14時〜17時」のように時間帯に幅を持たせるのが基本です。年末年始は相手企業の休業期間が分からないため、年内と年明けの両方から候補日を出して相手に選んでもらう形にすると、やりとりの往復が減ります。

すでに決まっている面接日を年明けに変更してもらえますか?

お願いすること自体は可能です。その際はメールに必ずお詫びの一文を入れ、変更後の候補日を複数添えます。確定済みの日程変更は企業側が面接官の予定を再調整する作業を生むため、お詫びと代替日の提示をセットにするのが基本マナーとされています。

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