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夏の決算シーズン到来。第1四半期決算はどこを見ればいい?

2026年7月16日|いろは堂マネー編集部
この記事の要点
3月期決算企業の第1四半期(4〜6月)決算は、7月下旬から8月上旬に発表が集中します。初心者がまず見るべきは「通期計画に対する進捗率」「前年同期比」「会社計画の修正有無」の3点で、進捗率は単純計算で25%がひとつの目安です。決算発表の前後は株価が大きく動きやすいため、まずは売買よりも「決算を読む練習」の素材として活用するのがおすすめです。
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ニュースで「決算発表シーズン」って聞くけど、初心者は何をどう見ればいいんだろう?

関東もまもなく梅雨明けの見込みと報じられ、いよいよ夏本番。実は株式市場にも「夏の風物詩」があります。7月下旬から8月上旬にかけて発表が集中する、3月期決算企業の第1四半期決算です。

結論からお伝えすると、初心者がまず見るべきは「通期計画に対する進捗率」「前年同期比」「会社計画の修正有無」の3点だけ。この記事では、第1四半期決算ならではの見方と注意点を、2026年夏の相場環境もまじえながら、やさしく解説します。

第1四半期決算とは?いつ発表されるの?

日本の上場企業の多くは3月期決算で、4月から翌年3月までを1年度として区切っています。このうち最初の3か月(4〜6月)の成績をまとめたものが「第1四半期決算」で、略して「1Q決算」とも呼ばれます。

発表時期には目安があります。東京証券取引所は決算短信を四半期末から45日以内に開示することが適当としており、4〜6月期なら8月中旬がひとつの区切り。実際には7月下旬から8月上旬に発表が集中し、この時期が「夏の決算シーズン」になります。

決算資料は、各企業のウェブサイトのIRページや取引所の適時開示情報で、誰でも無料で読めます。証券口座がなくても、決算を読む練習は今日から始められるのです。

第1四半期決算はどこを見ればいい?3つの基本は?

決算短信の1枚目(サマリー)に、大事な数字はほぼまとまっています。まずは次の3点に絞って見てみましょう。

1Q決算・最初の3チェック
  • 進捗率: 通期(1年分)の会社計画に対して、1Qで利益の何%を稼いだか
  • 前年同期比: 前年の4〜6月と比べて、売上・利益が伸びたか減ったか
  • 会社計画の修正: 通期予想を上方修正・下方修正したか、据え置いたか

進捗率の計算はかんたんです。たとえば通期の営業利益計画が100億円の会社が1Qで30億円を稼いだら、進捗率は30%。1年の4分の1が終わった時点なので、単純計算では25%がひとつの目安になります。それを大きく上回っていれば順調、下回っていれば計画達成に黄色信号、という見方が出発点です。

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「年間の目標のうち何%終わったか」で見るんだね。テストの進み具合みたいでわかりやすい!

進捗率25%はどの会社にも当てはまるの?

ここが1Q決算のいちばんの落とし穴です。業種によって「稼ぎやすい季節」が違うため、25%という目安がそのまま使えない会社も多いのです。

たとえば、エアコンや飲料のように夏に売上が伸びる事業なら、1Qの進捗は高めに出やすくなります。逆に、年末商戦や年度末に売上が集中する事業では、1Q時点の進捗率が低くてもむしろ普通です。

そこで役立つのが、「前年の同じ時期の進捗率」との比較です。前年の1Q進捗率が20%だった会社が今年28%なら、季節性を差し引いても好調と読めます。決算短信のバックナンバーはIRページで読めるので、ぜひ見比べてみてください。

2026年の夏、決算で話題になりやすいポイントは?

教科書的な見方に加えて、その年ならではの文脈を知っておくと、決算ニュースがぐっと理解しやすくなります。2026年7月時点では、大きく2つの話題があります。

ひとつは為替です。ドル円相場は約40年ぶりの円安水準となる162円前後で推移しており、輸出企業の売上には追い風、輸入コストには重しになりやすい環境です。企業は決算資料で「想定為替レート」を公表しているので、実際の相場と会社の想定レートにどれくらい差があるかは、決算解説でよく取り上げられる論点です。

もうひとつは相場全体の流れと金利です。日経平均株価は6月に7万2,000円台の史上最高値圏を付けたあと、7月に入って1日で1,300円超下げる日もあるなど調整局面にあり、そのぶん決算内容への注目度が高まっています。また、日銀は6月の会合で政策金利を1.00%へ引き上げており、金利上昇が企業の借入コストや業績見通しにどう響くかも、解説記事で頻出のテーマです。

「決算またぎ」は危険?初心者が気をつけることは?

決算発表の直後は、株価が大きく動きやすいタイミングです。内容がよければ買われ、悪ければ売られる――それだけなら分かりやすいのですが、実際には「好決算なのに株価が下がる」こともよくあります。事前の期待がさらに高かった場合や、材料出尽くしと受け止められた場合です。

株を保有したまま発表日を迎えることを「決算またぎ」と呼びますが、結果や株価の反応を正確に予想するのはプロでも困難です。発表前後の値動きを当てにいく短期売買は、初心者にとって難易度がとても高いことは知っておいてください。

決算に合わせた売買が向いていないケースもあります

短期間の値動きで一喜一憂してしまう方や、投資を始めたばかりで生活資金と投資資金の線引きがまだあいまいな方は、決算発表に合わせた売買を無理にする必要はありません。決算は「売買のきっかけ」ではなく「企業を知る教材」として使うだけでも、十分に価値があります。

夏の決算シーズンを「学び」に変える歩き方は?

最後に、初心者向けの決算シーズンの歩き方を4つのステップにまとめます。売買を前提にしなくても、続けるほど企業と相場を見る目が育っていきます。

  1. 発表日を調べる気になる企業のIRページで決算発表予定日を確認します。取引所や証券会社のサイトにも発表スケジュールの一覧があります。
  2. サマリーだけ読む決算短信の1枚目で、売上・利益の前年同期比と通期予想をチェック。最初は1枚目だけで十分です。
  3. 進捗率を計算してみる通期計画に対する1Qの進捗率を電卓で出し、前年の同じ時期と比べてみます。
  4. 翌日の株価の反応を観察する「良い決算なのに下がった」「なぜ?」という予想とのズレこそ、最高の教材になります。

決算シーズンは、年に4回めぐってくる「企業を定点観測できる機会」です。子どもたちの夏休みが始まるこの時期、大人は自由研究のつもりで、まずは1社、決算短信を開いてみませんか。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の推奨や投資助言ではありません。投資は元本を保証するものではなく、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

よくある質問

第1四半期決算はいつ発表されますか?

3月期決算企業の第1四半期(4〜6月)決算は、7月下旬から8月上旬に発表が集中します。東京証券取引所が決算短信を四半期末から45日以内に開示することが適当としているため、遅くとも8月中旬までにはほとんどの企業が発表を終えます。

決算の進捗率はどうやって計算しますか?

進捗率は「第1四半期の利益 ÷ 通期の会社計画 × 100」で計算します。たとえば通期の営業利益計画100億円に対して1Qの営業利益が30億円なら、進捗率は30%です。単純計算の目安は25%ですが、業種の季節性で適正水準が変わるため、前年同期の進捗率と比べるのが有効です。

好決算なのに株価が下がるのはなぜですか?

株価は決算発表前から市場の期待を織り込んで動いているためです。発表内容が良くても、事前の期待がそれを上回っていた場合は「材料出尽くし」と受け止められて売られることがあります。決算への株価反応は、数字の良し悪しそのものより、事前の期待との差で決まる面が大きいのです。

決算発表のスケジュールはどこで確認できますか?

各企業の公式サイトのIR(投資家情報)ページで発表予定日を確認できます。また、日本取引所グループのサイトが決算発表予定日の一覧を公表しているほか、証券会社のサイトやアプリにもスケジュールのまとめがあり、いずれも無料で確認できます。

※本記事は各サービスの公式サイトおよび公開情報をもとに作成しています。内容・数値は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。