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ビール酒税10月一本化、買い置きすべき缶と待つべき缶

2026年9月25日|いろは堂くらし編集部
日本のスーパー店内、値札付きの缶ビール棚を横から撮影した様子(無人)

画像出典: 写真: Nesnad(CC BY 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の要点
2026年10月1日、ビール・発泡酒・新ジャンル(第3のビール)の酒税が350ml換算54.25円に一本化されます。ビールは約9.10円の減税、発泡酒・新ジャンルは約7.26円の増税で、缶チューハイなどのRTDも350ml当たり約7円の増税です。買い置きが効くのは発泡酒・新ジャンル・缶チューハイ、逆にビールは10月以降を待った方が有利になります。
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10月からビールの税金が変わるって聞いたけど、うちが飲んでるのは第3のビール。安くなるの、高くなるの?

ビール類の酒税は10月1日から一本化されます。同じ「ビール類」でも、税率が下がる缶と上がる缶に分かれるのが今回の特徴です。棚に並ぶ缶のうち、どれが9月中に買っておく価値があって、どれが待った方がいいのか。判断の線引きは、税率の数字そのものより「その缶がどの品目に入るか」で決まります。

正直なところ、1本あたりの差は10円に届きません。ただ毎晩1本の家庭なら年間で数千円単位の話になるので、買い方を一度決めておくと迷わずに済みます。

10月1日に何が変わる?

2018年度の税制改正で、ビール系飲料の税率は2020年・2023年・2026年の3段階で見直すことが決まっていました。2026年10月1日はその最終段階で、ビール・発泡酒・新ジャンル(第3のビール)の酒税率が1kl当たり155,000円、350ml換算で54.25円に揃います。

品目改正前(令和5年10月〜)改正後(令和8年10月1日〜)増減
ビール63.35円54.25円▲9.10円(減税)
発泡酒・新ジャンル46.99円54.25円+7.26円(増税)

財務省の公表データをもとに作成(350ml換算)

上の表のとおり、350ml缶1本あたりビールは約9.10円下がり、発泡酒と新ジャンルは約7.26円上がります。安い缶が上がって高い缶が下がる、という向きの変化です。

見落としやすいのが缶チューハイ・サワーです。これらは「その他の発泡性酒類」(RTD、栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料)という別の区分ですが、同じ10月1日に1kl当たり20,000円、350ml換算で約7円の増税になります。ビール類の話だと思って見送ると、こちらも上がります。

買い置きすべきなのはどの缶?

増税になるのは発泡酒・新ジャンル(第3のビール)と、缶チューハイなどのRTDです。いつも飲んでいる缶がこの3つのどれかなら、9月中の買い置きに意味があります。

9月中に買う価値がある缶
  • 発泡酒(糖質オフ系の缶に多い区分)
  • 新ジャンル・第3のビール
  • 缶チューハイ・サワー(RTD)

ただし税額の差は350ml缶1本で約7円です。24本入り1ケースなら約174円分。ここを過大に見積もって何ケースも積み上げると、後述する賞味期限の側で無駄が出ます。

逆に、待った方がいいのは

ビールは10月1日から減税側に回ります。「アサヒスーパードライ」「アサヒ生ビール」、キリンの「一番搾り」「晴れ風」、サッポロの「サッポロ生ビール黒ラベル」「エビスビール」、サントリーの「ザ・プレミアムモルツ」「サントリー生ビール」などは、各社が10月1日実施で出荷価格の引き下げを発表しています。アサヒは値下げ76品目・値上げ100品目という規模で発表しました。

つまりビール党の家庭は、9月中に買い急ぐ理由がありません。切らさない分だけ買って、10月以降の棚を見てから戻せば十分です。

「発泡酒だから急いで買う」が通じない銘柄がある

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第3のビールなら全部買い置き、でいいんじゃないの?

今回の一本化に合わせて、増税対象だった銘柄を「ビールに作り替える」動きが各社で起きています。税率が揃うなら、麦芽比率を上げて堂々とビールとして売った方がよい、という判断です。

  • キリン「本麒麟」— 麦芽比率を引き上げて麦100%の生ビールへ品目変更。アルコール度数も6%から5%へ。ビール化により、増税分ほどの値上げにはならない見通しと報じられています。
  • サントリー「金麦」— 2026年10月以降、麦芽比率50%以上のビールへ切り替え、ラベルに「生ビール」と明記。増税分程度は転嫁するものの、新ジャンルと同等の価格帯に据え置きたいという方針が示されています。
  • アサヒ「クリアアサヒ」— 麦芽比率を引き上げて通常のビールへ品目変更する方針。
  • サッポロ「GOLD STAR」「麦とホップ」— 新ジャンルからビールへ品目変更予定。

これらの銘柄は、増税の話をそのまま値上げ幅として当てはめられません。中身も度数も変わるため、10月以降の缶は9月までの缶と同じ飲み物ではない、という点も込みで考えることになります。買い置きするなら「今の味のうちに確保しておく」という動機の方が実態に合います。

買い置きが向いていないケースもあります

各社が発表しているのは出荷価格の改定で、店頭に並ぶ価格は小売店が決めます。特売やポイント還元の振れ幅は1本7円を簡単に超えるため、普段から安い日にまとめ買いしている家庭では、9月に慌てて買うより「いつもの安い日」を待った方が結果的に安くなることもあります。また、飲む量を減らしたいと思っている場合、家に在庫があるほど消費は増えます。

何本まで買い置きしていい?

買い置きの上限を決めるのは税額ではなく賞味期限です。缶ビールの賞味期限は製造から概ね9ヶ月〜12ヶ月で、メーカーによって異なります(サントリーは9ヶ月表示、サッポロビールは2020年3月1日製造分より12ヶ月表示)。店頭の缶はすでに製造から時間が経っているため、手元に残る期間はこれより短くなります。

節約系の家計コラムでは、安さだけでまとめ買いすると風味が落ちる可能性があるとして、3か月〜半年で飲み切れる量にとどめるという目安が共通して挙げられます。これを本数に直すと計算は単純です。

  1. 1週間の本数を数える先週飲んだ缶の数を思い出します。平日1本・週末2本の共働き世帯なら週9本前後。
  2. 3か月分を出す週9本 × 13週 = 約117本。24本入りケースで約5ケースが上限の目安です。
  3. 保管場所で割り引くケースを置ける場所が玄関横に2つ分しかないなら、上限は2ケース。置けない量は買わない、が結論になります。
  4. 増税分を確認する350ml缶で約7円、1ケース約174円。2ケースなら約350円の差です。この金額で判断が変わるかを最後に見ます。

参考になる実例として、2025年4月の値上げ時には、24本入りケース単位でのまとめ買いで1ケースあたり約480円(缶約2本分相当)の負担増になったという報道がありました。ケース単位で見ても、缶数本分の差だと捉えておくと、買いすぎを避けられます。

保管の条件も本数に効く

ビール類は高温と直射日光で品質が落ちます。夏を越さない時期とはいえ、暖房の効く部屋やコンロの近くに積むのは避け、玄関収納や床下収納のような温度が上がりにくい場所を先に確保してください。置き場所がない分は「買わない」という判断でかまいません。

10月以降、晩酌代はどう変わる?

毎晩350ml缶を1本飲む人の場合、新ジャンルなら1日約7.26円、30日で約218円、1年で約2,650円の増加になります。ビールに切り替えている人は逆に1日約9.10円、1年で約3,320円の減少です。夫婦で1本ずつならこの倍と考えれば、家計への影響の規模がつかめます。

ここで効いてくるのが、さきほどの品目変更です。新ジャンルからビールへ切り替わる銘柄が増えるほど、「安い缶」と「ビール」の価格差そのものが縮みます。税率が揃った後は、値段で選ぶ理由が薄れ、味で選ぶ土俵に近づくというのが今回の変化の本質です。10月以降は、これまで価格を理由に選ばなかったビールも一度試してみると、そのまま定番が入れ替わることがあります。

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じゃあ10月は、いつもの缶と気になってたビールを1本ずつ買って飲み比べてみようかな

飲み比べは、買い置き量を決める前にやっておく方が無駄がありません。9月のうちに5ケース積んでから好みが変わると、飲み切るまで新しい選択肢に手が伸びなくなります。まず1ケース、様子を見て買い足す。これが一番やり直しの効く順番です。

9月の残りでやることを絞ると

9月30日までのチェックリスト
  • いつも飲む缶が「発泡酒・新ジャンル・RTD」か「ビール」かを缶の表示で確認する
  • 増税側なら、3か月で飲み切れる本数と置き場所から上限ケース数を決める
  • 減税側(ビール)なら買い足さず、10月の棚を見てから判断する
  • 「本麒麟」「金麦」など品目が変わる銘柄は、今の味を確保したいかで決める
  • 缶チューハイを常備しているなら、こちらも増税対象として一緒に考える

税率の変更は決まっていますが、店頭でいくらになるかは各社の出荷価格改定を受けて小売店が決めるため、実際の値札は店舗ごとに違います。数円の差を追いかけるより、「うちは増税側か減税側か」を一度決めて、買い方を9月のうちに固めておく方が確実です。

よくある質問

2026年10月1日からビール類の酒税はいくらになりますか?

ビール・発泡酒・新ジャンル(第3のビール)の酒税率が1kl当たり155,000円、350ml換算で54.25円に一本化されます。改正前はビールが350ml換算63.35円、発泡酒・新ジャンルが概ね46.99円でした。

発泡酒や第3のビールは1本あたりいくら値上がりしますか?

酒税額としては350ml当たり約7.26円の増税です。24本入り1ケースでは約174円にあたります。ただし店頭価格は小売店が決めるため、実際の値札の変動幅はこれと一致するとは限りません。

缶チューハイも10月1日から値上がりしますか?

缶チューハイ・サワー等の「その他の発泡性酒類」も同じ2026年10月1日に増税されます。1kl当たり20,000円、350ml換算で約7円の増税です。

ビールは10月まで買うのを待った方が得ですか?

ビールは350ml当たり約9.10円の減税となり、各社が10月1日実施で出荷価格の引き下げを発表しています。「スーパードライ」「一番搾り」「黒ラベル」「ザ・プレミアムモルツ」などが値下げ対象のため、9月中に買い急ぐ必要はありません。

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