流行語大賞2026ノミネート30語、7分類で読むと何が見える?
画像出典: PAKUTASO (© KazukiHiro)
「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ 新語・流行語大賞」のノミネート30語が11月5日に発表されました。30語は政治・社会、暮らし、ネット発のフレーズなど7つのかたまりに分けると数分で見通せます。トップ10と年間大賞は12月1日発表予定なので、それまでは「知らない語を1つ選んで調べる」だけでも会話のネタになります。
30語がずらっと並んだ一覧は、上から順に読もうとすると途中で力尽きます。知らない語が続くと「自分だけ時代に取り残された気がする」という気分にもなりやすい。
ただ、この30語はばらばらの流行ではなく、いくつかの話題のかたまりに分かれています。かたまりごとに見ると、今年どんなニュースが多かったのかが数分で見えてきます。そこまで掴めれば、SNSに一言投稿するのも、週末に誰かと話すのも、ぐっと楽になります。
そもそも何が発表されたの?
自由国民社が11月5日、『現代用語の基礎知識2026』の刊行にあわせて、「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ 新語・流行語大賞」(第42回)のノミネート30語を発表しました。この時点で決まっているのは30語までで、トップ10と年間大賞は12月1日に発表される予定です。
賞の名前に見覚えのない部分があるかもしれません。2004年から2024年まではユーキャンが特別協賛していて、2025年から21年ぶりにスポンサーが交代し、現在の名称になりました。中身の仕組みが変わったわけではないので、例年どおりの感覚で眺めて大丈夫です。
選考委員会は今年について「政治のエンタメ化が進み、ネットとオールドメディア(テレビ・新聞などの既存メディアを、ネットと対比して呼ぶネット上の言い方)の岐路に立つ年」「スポーツ関連の言葉が少ない珍しい年」とコメントしています。一覧を眺める前にこの2行を頭に入れておくと、並んだ語の傾向が腑に落ちやすくなります。
ノミネート30語の一覧は?
| No. | 語 |
|---|---|
| 1 | エッホエッホ |
| 2 | オールドメディア |
| 3 | おてつたび |
| 4 | オンカジ |
| 5 | 企業風土 |
| 6 | 教皇選挙 |
| 7 | 緊急銃猟/クマ被害 |
| 8 | 国宝(観た) |
| 9 | 古古古米 |
| 10 | 7月5日 |
| 11 | 戦後80年/昭和100年 |
| 12 | 卒業証書19.2秒 |
| 13 | チャッピー |
| 14 | チョコミントよりもあ・な・た |
| 15 | トランプ関税 |
| 16 | 長袖をください |
| 17 | 二季 |
| 18 | ぬい活 |
| 19 | 働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相 |
| 20 | ビジュイイじゃん |
| 21 | ひょうろく |
| 22 | 物価高 |
| 23 | フリーランス保護法 |
| 24 | 平成女児 |
| 25 | ほいたらね |
| 26 | 麻辣湯 |
| 27 | ミャクミャク |
| 28 | 薬膳 |
| 29 | ラブブ |
| 30 | リカバリーウェア |
自由国民社の公表データをもとに作成(2026年11月5日発表・50音順、トップ10と年間大賞は12月1日発表予定)
上の表は50音順です。順位でも人気順でもないので、1番の語が有力という読み方はできません。並び順に意味がないぶん、自分なりの切り口で並べ替えるほうが頭に入ります。その切り口が次のカテゴリ分けです。
30語を効率よく把握する分け方は?
一覧を7つのかたまりに分けると、それぞれが今年のどのニュースから来た語なのかが見えてきます。知っている語の多いかたまりから読むと、残りも推測しやすくなります。
- 政治・社会:オールドメディア/企業風土(不祥事の報道で繰り返し使われた、会社の体質を指す語)/働いて働いて働いて働いて働いてまいります・女性首相/7月5日/フリーランス保護法(会社から仕事を請ける個人を取引上の不利益から守る法律)/オンカジ(オンラインカジノ。違法性や依存の問題で話題になった)/戦後80年・昭和100年
- 暮らしとお金:物価高/古古古米/二季
- エンタメ・カルチャー:国宝(観た)(映画「国宝」のヒットから生まれた、観たことを報告するSNSの言い回し)/ラブブ(LABUBU。香港発のキャラクターグッズが世界的なブームになった)/ぬい活(ぬいぐるみを連れ歩いて写真を撮るなどして楽しむ趣味)/平成女児(平成のはじめから半ばごろの女の子向け文化を懐かしみ、改めて楽しむ流れ)/チャッピー
- ネット発のフレーズ:エッホエッホ/ビジュイイじゃん/長袖をください/チョコミントよりもあ・な・た/ほいたらね/ひょうろく
- 国際ニュース:教皇選挙/トランプ関税
- 季節と健康:麻辣湯(マーラータン。具を選んで作る中国発のスープ料理で、専門店が増えた)/薬膳(食材の組み合わせで体調を整える考え方の食事)/リカバリーウェア(睡眠時や運動後に着る、疲労回復をうたう機能性の衣料)
- 地域と自然:おてつたび(旅先で短期の手伝いをしながら滞在するサービス)/緊急銃猟・クマ被害(市街地に出てきたクマへ自治体の判断で発砲できるようにした仕組み)/ミャクミャク(大阪・関西万博2025の公式キャラクター)/卒業証書19.2秒
こうして並べると、政治・社会が7語、ネット発のフレーズが6語と、この二つで30語の4割強を占めることがわかります。選考委員会の「ネットとオールドメディアの岐路」というコメントは、このあたりの厚みを指していると読めます。
意味がわかりにくい語はどれ?
初見で止まりやすいのは、短い言葉だけが独り歩きしている語です。たとえば「チャッピー」はChatGPTの愛称としてネット上で定着した呼び方、「古古古米」はコメの価格高騰を背景に話題になった古い備蓄米を指す語、「二季」は四季が実質的に夏と冬の二つになったという気候の変化を指す語。一言の説明さえ持っていれば、会話で詰まることはありません。
一方で「ひょうろく」「ほいたらね」「7月5日」あたりは、どういう文脈で広まったかの説明が媒体ごとに違います。この手の語は「SNSで話題になった語」という理解で止めておくのが安全です。無理に由来を語ると、間違った説明を広めてしまいかねません。
30語すべての由来を押さえる必要はありません。ノミネート語は、その語を使っていた人にとっては当たり前で、使っていない人にはまったく通じないものが毎年混ざります。知らない語があるのは普通のことで、むしろ「これ知らなかった」が会話のきっかけになります。
SNSで楽しむにはどう投稿すればいい?
一覧を眺めただけで終わらせず、何か一つ外に出すと記憶にも残ります。手間の軽い順に4つ挙げます。
- チェックリストにする上の7分類をそのまま使い、知っていた語に✓を付けた状態を投稿します。同じ一覧を見た人が自分の結果と比べられるので、反応が返ってきやすい形です。
- 推し語を1つ選ぶ30語から「これが一番今年らしい」と思う語を1語だけ選んで、理由を2行添えます。全部に触れるより読まれます。
- 初耳だった語を調べて共有する知らなかった語を1つ選び、調べた意味を短くまとめて出します。知らなかったことを正直に書くほうが、同じ人が集まってきます。
- 12月1日に答え合わせするトップ10と年間大賞の発表日に合わせて、自分の予想と結果を並べた投稿をします。発表直後は同じ話題の人が多く、会話が始まりやすいタイミングです。
語の性質によって、向いている書き方は変わります。「エッホエッホ」「ビジュイイじゃん」のようなフレーズ系は、説明せずそのまま使ってみせるほうが伝わります。逆に「物価高」「フリーランス保護法」のような社会の語は、自分の生活のどこで実感したかを一行添えると、固さが抜けて読まれやすくなります。
週末の時間でどこまでやる?
一覧を開いてから投稿するまで、30分あれば足ります。配分の目安はこうです。
- 最初の10分:7分類を上から読んで、知らない語に印を付ける
- 次の10分:印を付けた語のうち2〜3語だけ調べる
- 残り10分:チェックリストか推し語の投稿を1本出す
ここで全部調べようとすると、だいたい20語目あたりで飽きます。2〜3語に絞るからこそ、調べた内容が記憶に残ります。残りの語は12月1日のトップ10発表のときに、絞り込まれた状態でもう一度出会えます。そのときに調べ直すほうが効率的です。
家族や友人と話すときの入り方は?
一覧を見せて「どれ知ってる?」と聞くのが一番早い入り方です。世代が違う相手ほど、知っている語の分布がきれいに分かれます。平成女児や戦後80年・昭和100年のような年代に紐づく語は、相手の記憶を引き出しやすい語でもあります。
注意したいのは、知らない語があったときに「え、知らないの?」と返さないこと。流行語は接していたメディアの違いがそのまま出るもので、知識の差ではありません。知らなかった側が話しにくくなると、そこで会話が終わってしまいます。
よくある質問
新語・流行語大賞2026のノミネートはいつ発表された?
自由国民社が11月5日、『現代用語の基礎知識2026』の刊行にあわせてノミネート30語を発表しました。トップ10と年間大賞は12月1日に発表される予定です。
ノミネート30語の並び順に意味はある?
公式に発表された30語は50音順で並んでおり、順位や得票を反映したものではありません。番号の若い語が有力というわけではないため、順番から大賞を推測することはできません。
賞の名前が例年と違うのはなぜ?
2004年から2024年まではユーキャンが特別協賛していましたが、2025年から21年ぶりにスポンサーが交代し、「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ 新語・流行語大賞」に改称されたためです。
意味がはっきりしない語はどう扱えばいい?
「ひょうろく」「ほいたらね」「7月5日」のように、広まった経緯の説明が媒体によって異なる語があります。こうした語は「SNSで話題になった語」という理解にとどめ、由来を断定して説明しないほうが安全です。
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