社会人のゲーム再入門、平日30分で戻れる理由
画像出典: 写真: Reza Almanda from Bogor, Indonesia(CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)
社会人がゲームに戻れないのは意欲ではなく時間設計の問題です。社会人500人調査ではスマホゲームの1日平均は1時間20分、プレイのタイミングは「寝る前」が最多で、まとまった時間ではなく隙間時間が主戦場でした。中断しやすいタイトルを選び、1本を完走してから次に進むルールを決めれば、平日30分でも遊びは成立します。
ゲームから離れた社会人の多くは、興味を失ったわけではありません。足りないのは意欲ではなく、今の生活に合うサイズの遊び方です。学生時代の「休日を丸ごと使う」前提のまま同じ遊び方を再開しようとすると、確保できない時間を待ち続けることになります。
正直なところ、平日に3時間まとめて取れる人はほとんどいません。だからこそ、時間の側を変えるのではなく、遊び方の設計を変えるほうが早いんです。
社会人は実際どれくらいゲームをしている?
まず、他の社会人がどう遊んでいるかを知ると気が楽になります。株式会社ビズヒッツが株式会社エムフロと共同で行った社会人500人へのアンケート(2023年3月16〜17日実施、女性313人・男性187人、30代が46.4%で最多)では、スマホゲームのプレイ時間とインストール数が集計されています。
| 1日平均プレイ時間 | 1時間20分 |
|---|---|
| ボリュームゾーン | 1時間以内 |
| 30分以内の人 | 全体の3割以上 |
| インストール数 | 平均3.5個(ボリュームゾーンは2〜3個) |
株式会社ビズヒッツの公表データをもとに作成
上の表で目を引くのは、1日平均が1時間20分で、ボリュームゾーンはさらに短い1時間以内という点です。多くの社会人はまとまった時間を確保して遊んでいるわけではありません。3時間取れないから遊べない、という前提のほうが実態からずれています。
同じ調査で、いつ遊んでいるか(複数回答)も聞かれています。最も多かったのは「寝る前」の189人、次いで「仕事の休憩時間」137人、「通勤中・移動中」118人、「暇なとき・待ち時間」112人。上位はすべて隙間時間です。再入門の設計は、この隙間時間を前提に組むのが最短ルートになります。
再入門で最初に決めるのは「1回の長さ」
タイトル選びの前に決めることがあります。自分が現実に取れる1回の長さです。ここを決めずにゲームを買うと、「今日は30分しかないから起動しない」という日が積み上がって、買ったまま遊ばないソフトが並ぶ状態、いわゆる積みゲーになります。
目安は次の3枠です。自分の生活でどれが一番安定して取れるかを1つだけ選びます。
- 平日夜30分枠 — 寝る前。最も人数が多い枠だが、眠気で中断されやすい
- 移動・休憩10〜15分枠 — 通勤中や昼休み。細切れだが毎日発生する
- 休日午前2時間枠 — 週1回。まとまるが、予定で消えやすい
3枠すべてを狙わないのがコツです。欲張ると、どの枠でも中途半端になって記憶が途切れます。
時間がなくても続くゲームの選び方は?
枠が決まったら、その枠で「区切りがつく」ゲームを選びます。ここでいう区切りとは、やめた時点で気持ち悪さが残らないこと。ボス戦の途中で強制終了すると、次に起動するのが億劫になります。
前述の調査でよく遊ばれていたジャンルは、パズルゲーム278人が最多で、シミュレーション127人、ロールプレイング104人、音楽・リズムゲーム36人(複数回答)と続きます。上位に短時間で区切りをつけやすいジャンルが並んでいるのは偶然ではありません。
枠別に相性のよいタイプ
| 選んだ枠 | 相性のよいタイプ | 理由 |
|---|---|---|
| 平日夜30分 | 章・ステージ区切りのある作品 | 1章=1セッションで終われる |
| 移動・休憩10〜15分 | パズル、リズム、1プレイ完結型 | 1プレイが数分で完結する |
| 休日午前2時間 | ロールプレイング、シミュレーション | 没入に時間がかかる分をまとめて回収できる |
中断のしやすさを買う前に確認する
据置機やPCのタイトルなら、オートセーブ・クイックセーブ・章単位の区切りがあるかを事前に確認しておくと失敗が減ります。携帯機のスリープ機能に対応した作品も、細切れ運用と相性がよいです。逆に、セーブポイントまで戻らないと保存できない作りの作品は、平日枠には向きません。
長編を諦める必要はありません。長編は「休日午前2時間枠」に割り当て、平日枠には別の短時間タイトルを置くと両立できます。1つの枠に1本、という対応づけが崩れなければ、長編でも進みます。
積みゲーを増やさない運用ルール
再入門でつまずく2つ目の理由が、セール時のまとめ買いです。安いから買う→どれも中途半端→どれも起動しない、という流れは誰にでも起きます。ここは意志ではなくルールで止めます。
- 1本完走ルール今遊んでいる1本を終えるまで、新しい買い切りタイトルを増やしません。買いたくなったらウィッシュリストに入れて保留します。
- お試しを先に通す気になる作品は、定額制サービスで遊べるならまずそちらで試します。合わなかったときの損失がゼロになり、判断が早くなります。
- スマホゲームは同時2〜3本まで前述の調査でも、インストール数のボリュームゾーンは2〜3個でした。デイリー要素のある作品を4本以上抱えると、遊びが作業に変わります。
- 2週間触らなかったら一度終了扱い次に起動したとき操作を忘れていたら、それは今の生活に合っていない合図です。責めずにやめて、別の1本に移ります。
睡眠時間を削ってまで枠を作るなら、再入門は見送ったほうがいいです。「寝る前」は最も人数の多い枠ですが、翌日に響く長さまで伸ばすと、ゲームが罪悪感の原因に変わります。楽しみを取り戻すはずが自己嫌悪を増やすなら本末転倒です。
また、オンライン対戦で他プレイヤーと時間を合わせる遊び方は、生活時間が不規則な人には負担になりがちです。まずはいつ中断しても誰にも迷惑がかからない、ひとりで進められる作品から戻るほうが続きます。
最初の2週間をどう過ごすか
再入門の成否は、最初の2週間でほぼ決まります。ここでやることは「たくさん遊ぶ」ではなく、選んだ枠に本当にゲームが収まるかを確かめることです。
- 1週目: 選んだ枠で、短時間タイトルを1本だけ遊ぶ。クリアは目指さない
- 1週目の終わり: 週に何日その枠を使えたかを数える。3日以上なら枠は妥当
- 2週目: 3日以上使えたなら本命の1本に切り替える。2日以下なら枠を短いほうへ変更する
- 2週目の終わり: 遊んだ日にひとことメモを残す。どこまで進んだかが分かれば復帰が速い
枠が合わなかったときに変えるのは、意志ではなく枠のほうです。平日夜30分が続かなかったなら、移動中の10分枠に落とす。それで続けば、遊びは生活に戻ってきています。
1日平均1時間20分という数字は、多くの人が短い時間で楽しんでいることを示しています。学生時代の遊び方と比べる必要はありません。今日の15分は、諦めていた頃のゼロ分よりずっと前に進んでいます。
よくある質問
社会人の平均的なゲーム時間はどれくらいですか?
株式会社ビズヒッツが2023年3月に社会人500人へ実施したアンケートでは、スマホゲームの1日平均プレイ時間は1時間20分でした。ボリュームゾーンは1時間以内で、30分以内という回答が全体の3割以上を占めています。
社会人はいつゲームをしていますか?
同じ社会人500人アンケート(複数回答)では「寝る前」が189人で最も多く、次いで「仕事の休憩時間」137人、「通勤中・移動中」118人、「暇なとき・待ち時間」112人でした。まとまった時間より隙間時間に遊ぶ人が多い結果です。
短い時間で遊ぶならどんなジャンルが向いていますか?
社会人500人アンケートでよく遊ばれていたジャンルは、パズルゲーム278人が最多で、シミュレーション127人、ロールプレイング104人、音楽・リズムゲーム36人と続きます(複数回答)。1プレイの区切りが短く、中断しても状況を忘れにくいジャンルが上位に並んでいます。
積みゲーを増やさないコツはありますか?
買ったまま遊ばないソフトが並ぶ積みゲーを防ぐには、遊んでいる1本を終えるまで新しい買い切りタイトルを買わない、気になる作品は定額制サービスで先に試す、という2つのルールが有効です。スマホゲームは同時に2〜3本までに抑えると、デイリー要素が負担になりにくくなります。
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