「うまい一言」はセンスじゃなく数から生まれる。AIとコピーを作る方法
キャッチコピーやネーミングの案出しは、AIに「前提を渡して大量に出させ、人が選んで磨く」分担がいちばん効率的です。商品・ターゲット・伝えたい価値などの前提を指示に含めて30案単位で出させ、切り口を変えて再依頼するのがコツ。ただし商標や既存名との重複チェックはAIには任せられないため、最終確認は必ず人が行いましょう。
わかります。今日からAmazonプライムデーの本セールが始まり、ネットは目を引く売り文句であふれていますが、いざ自分が「書く側」に回ると、最初の一言がまったく出てこないんですよね。
でも安心してください。アイデア出しで大事なのはセンスより「数」。そして数を出す作業は、AIがいちばん得意とするところです。
この記事では、キャッチコピーやネーミングの案出しをAIと進める手順と、指示のコツ、気をつけたい落とし穴を紹介します。
AIはキャッチコピー作りのどこで役立ちますか?
まず分担をはっきりさせましょう。AIが得意なのは、数を出すこと、切り口を変えること、言い換えること。人間の仕事は、選ぶこと、磨くこと、そして責任を持つことです。
プロのコピーライターも、実は大量の案を書いてから絞り込むと言われます。つまり良いコピーへの道は「たくさん出してから選ぶ」が基本。AIはコピーライターの代わりではなく、「ボツを恐れずに無限に案を出してくれるブレスト相手」です。
数を出す段階をAIに任せれば、1時間うなって1案だった時間が、数分で30案に変わります。選び、磨く時間にこそ、人間の感覚を使いましょう。
良い案を出してもらう指示のコツは?
「かき氷のキャッチコピーを考えて」のような一言だけの依頼では、どこかで見たような案しか返ってきません。コツは、前提を5点セットで渡すことです。
- 商品・サービスの内容(何がどう良いのか)
- ターゲット(誰に届けたいか)
- いちばん伝えたい価値(ひとつに絞る)
- 使う場所(ポスター・チラシ・SNSなど)
- トーンや文字数(親しみやすく15字以内、など)
指示の例:「商店街のパン屋が夏限定で出す『冷やして食べるクリームパン』のキャッチコピーを30案ください。ターゲットは仕事帰りの30〜40代。『暑い日のちょっとしたご褒美』という価値を伝えたい。店頭ポスター用で、15字以内でお願いします。」
前提が具体的なほど、案は「それっぽい」から「うちらしい」に変わります。
案がありきたり…切り口を広げるにはどうすればいいですか?
最初の30案が無難でも、がっかりしなくて大丈夫。そこからが本番です。切り口を指定して、追加の30案を頼みましょう。
- 「ターゲットを部活帰りの高校生に変えて」
- 「暑さのつらさに寄り添うトーンで」
- 「音・温度・食感など五感に訴える方向で」
- 「数字を入れたパターンで」
- 「疑問形・呼びかけ形で」
- 「あえて商品名を言わない方向で」
気に入った1案が見つかったら、「この方向でさらに10案」と深掘りさせるのも効果的です。方向性が定まってからの10案は、最初の30案より確実に精度が上がります。
出てきた案はどう絞り込めばいいですか?
60案を前に固まってしまわないよう、絞り込みは3段階で機械的に進めます。
- 直感で10案に絞る深く考えず、目に留まったものに印をつけます。ここはスピード重視です。
- 声に出して読む口に出しにくい案は、店頭でもSNSでも弱いもの。読みやすさで半分に減らします。
- ターゲットに近い人に2択で見せる家族や同僚でかまいません。「どっちが気になる?」の一言で十分です。
迷ったら、AIに「この2案が与える印象の違いを説明して」と逆に聞いてみてください。自分の好みを言葉にする手がかりになります。選ぶ基準は「うまいかどうか」より「狙った相手に届くかどうか」です。
ネーミングで特に気をつけることは?
商品名や店名などのネーミングでは、コピー以上に「あとから変えにくい」重みがあります。声に出しやすいか、聞き間違えないか、検索したときに埋もれないか、この3点は必ずチェックしましょう。
AIは、出した案が既存の商品名や登録商標と重複していないことを保証してくれません。候補が絞れたら、まず検索して同名の商品・サービスがないかを確かめ、商標については特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)での確認や、事業の中核になる名前なら弁理士など専門家への相談を検討してください。ここを飛ばすと、あとから名前を変える羽目になりかねません。
まとめ:AIと組めば「最初の一言」で止まらない
コピー作りでいちばん苦しいのは、白紙を前に最初の一言が出てこない時間です。AIに前提を渡して30案出してもらえば、そこからは「選ぶ・磨く」という、ずっと楽しい作業に変わります。
今日の一歩は、いま抱えているコピーやネーミングの宿題について、前提5点をメモしてそのままAIに渡してみること。白紙とにらめっこする時間は、今日で終わりにできます。
よくある質問
AIが作ったキャッチコピーはそのまま商用利用できますか?
多くのAIサービスは生成した文章の商用利用を認めていますが、既存のコピーや商標と偶然似てしまう可能性まではAI側で保証されません。使う前に検索で類似の有無を確認し、商品名として使う場合は商標の確認も行うと安心です。
キャッチコピーをAIに頼むときの指示のコツはありますか?
商品の内容、ターゲット、いちばん伝えたい価値、使う場所、文字数の5点を指示に含めるのがコツです。前提が具体的なほど案の質が上がります。まず30案など多めに出させて、切り口を変えて追加依頼する流れが効率的です。
AIの案がありきたりです。どうすれば良くなりますか?
「五感に訴えて」「あえて商品名を言わずに」「疑問形で」など、切り口を指定して出し直させるのが効果的です。また、気に入った1案を選んで「この方向でさらに10案」と深掘りさせると、無難な案から一歩抜けた表現に近づきます。
ネーミング案の商標はどうやって確認すればいいですか?
まず検索エンジンで同名の商品・サービスがないかを確認し、次に特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で商標登録の有無を調べるのが基本の流れです。事業の中核になる名前や長く使う名前であれば、弁理士など専門家への相談も検討しましょう。
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